2009年03月10日(火)11時59分
うぶかたみちの沖縄日報(6)【陶芸玉城】
【うぶかたの報告】
(※括弧内は高山正樹のコメントです)
今日は、金城君の運転でやんばるへ。
大宜味村で焼き物(やちむん)をやっている玉城さんご夫婦に会いに行きました。
国道58号を北上し、山の方へ入っていく曲がり角のファミリーマートで一服。
あ、100シリーズが置いてある。

(※ファミマの陳列棚じゃないみたいですね。)
コンビニから道を隔てた向こう側は海。いい天気、とても気持ちが良いです。


(※絵になってるんだか、なってないんだか)
金城君がカニを見つけました。

(※おじさんには、よく見えないのですが)
いよいよ山へ
この先、目的地への目印が何もないということで、玉城さんが途中のスーパー(?)まで迎えに来てくださいました。
お店の入り口に「ハイケイあります」という張り紙。

「ハイケイ」ってなんだろう。どなたか教えてください。
(※なんで玉城さんに聞かなかったの。奄美にはケイハンという食べ物がありますが、ケイは鶏、ハンは飯。関係ないかしらん?)
陶芸玉城に到着です。

玉城望さん若子さんご夫婦です。

(※どうして奥さん、旦那さんの影に隠れていらっしゃるのしょう)
この辺は寒いのです。だから、去年薪ストーブを買ったそうです。

といっても沖縄で薪ストーブを見つけるのは困難。パソコンもお持ちでないので、ネット購入もできず、寒いところならあるだろうと、北海道に住んでいるのお友達に頼んだのですが、結局そのお友達もネットで探して、ストーブは新潟から届いたそうです。
(※沖縄のパソコン普及率、低い感じです。いいことなのですが、M.A.P.としてはなかなか辛いなあ)
登り窯です。

工房も、この登り窯も、ご自分たちで作られたのだそうです。
(※ほー!)
一番手前に火を入れて、そこが1200度くらいになったら次の窯に火をいれて、だんだんに上の窯まで行くのです。
一回火を入れたら40時間は付きっ切り、お二人交代で作業するそうです。
(※ふーん!)
お二人の作品です。


(※このカラカラで泡盛を飲みたいなあ。あれ、後ろに見えるのは、もしかして島バナナじゃないの? でも島バナナにしてはちょっと細いかなあ……)
玉城さんが拾って育てている犬です。
ポチと……

ケンはオスとメスの双子でした。でもメリーは死んでしまいました。
ポチは大怪我をして倒れているのを、ここで死なせてはかわいそうと連れてきたら元気になったんですって。
夏休みや連休になると、ヤンバルの森に、たくさんの犬が捨てられるのだそうです。
(※押井忍のファンというわけではありませんが、ちょっと思い出しました。犬が捨てられるのは、都会だけではないんですね。ここでもやっぱり、野犬は嫌われ者なんだろうなあ。心優しい人間でも、犬が自由に生きることを許すまで寛容にはなれない。捨てるのが無責任、それはそうなのだろうけれど、飼われている犬は、本当に幸せなのでしょうかなんてね。言っちゃいけないこと言いました。)
続く。(※また続くのかい)
※追加画像による報告(3月12日)
焼く前。

登り窯の火加減を覗く穴。


登り窯は火力の調節がとても難しいのです。でもその揺らぎがあるからこそ、思いもよらぬ味のある作品が生まれることがあるのです。つまり、陶芸とは偶然の芸術と言えるのかもしれませんね。他力本願のようにも聞こえますが、人間というものが本来自然から生かされている存在だと考えるなら、なんだかそれが、正しいあり方のように思えてきませんか。
とはいうものの、安定しない火力のせいで、せっかくの作品が割れてしまうこともよくあるなのことです。

でも、いちいちそれを残念がっていては、陶芸に携わることなんて出来ません。なんだか人生みたい。ふっと「諦念」という言葉が浮かんできました。
できあがり!
(※括弧内は高山正樹のコメントです)
今日は、金城君の運転でやんばるへ。
大宜味村で焼き物(やちむん)をやっている玉城さんご夫婦に会いに行きました。
国道58号を北上し、山の方へ入っていく曲がり角のファミリーマートで一服。
あ、100シリーズが置いてある。
(※ファミマの陳列棚じゃないみたいですね。)
コンビニから道を隔てた向こう側は海。いい天気、とても気持ちが良いです。
(※絵になってるんだか、なってないんだか)
金城君がカニを見つけました。
(※おじさんには、よく見えないのですが)
いよいよ山へ
この先、目的地への目印が何もないということで、玉城さんが途中のスーパー(?)まで迎えに来てくださいました。
お店の入り口に「ハイケイあります」という張り紙。
「ハイケイ」ってなんだろう。どなたか教えてください。
(※なんで玉城さんに聞かなかったの。奄美にはケイハンという食べ物がありますが、ケイは鶏、ハンは飯。関係ないかしらん?)
陶芸玉城に到着です。
玉城望さん若子さんご夫婦です。
(※どうして奥さん、旦那さんの影に隠れていらっしゃるのしょう)
この辺は寒いのです。だから、去年薪ストーブを買ったそうです。
といっても沖縄で薪ストーブを見つけるのは困難。パソコンもお持ちでないので、ネット購入もできず、寒いところならあるだろうと、北海道に住んでいるのお友達に頼んだのですが、結局そのお友達もネットで探して、ストーブは新潟から届いたそうです。
(※沖縄のパソコン普及率、低い感じです。いいことなのですが、M.A.P.としてはなかなか辛いなあ)
登り窯です。
工房も、この登り窯も、ご自分たちで作られたのだそうです。
(※ほー!)
一番手前に火を入れて、そこが1200度くらいになったら次の窯に火をいれて、だんだんに上の窯まで行くのです。
一回火を入れたら40時間は付きっ切り、お二人交代で作業するそうです。
(※ふーん!)
お二人の作品です。
(※このカラカラで泡盛を飲みたいなあ。あれ、後ろに見えるのは、もしかして島バナナじゃないの? でも島バナナにしてはちょっと細いかなあ……)
玉城さんが拾って育てている犬です。
ポチと……
ケンです。
ケンはオスとメスの双子でした。でもメリーは死んでしまいました。
ポチは大怪我をして倒れているのを、ここで死なせてはかわいそうと連れてきたら元気になったんですって。
夏休みや連休になると、ヤンバルの森に、たくさんの犬が捨てられるのだそうです。
(※押井忍のファンというわけではありませんが、ちょっと思い出しました。犬が捨てられるのは、都会だけではないんですね。ここでもやっぱり、野犬は嫌われ者なんだろうなあ。心優しい人間でも、犬が自由に生きることを許すまで寛容にはなれない。捨てるのが無責任、それはそうなのだろうけれど、飼われている犬は、本当に幸せなのでしょうかなんてね。言っちゃいけないこと言いました。)
続く。(※また続くのかい)
※追加画像による報告(3月12日)
焼く前。
登り窯の火加減を覗く穴。
登り窯は火力の調節がとても難しいのです。でもその揺らぎがあるからこそ、思いもよらぬ味のある作品が生まれることがあるのです。つまり、陶芸とは偶然の芸術と言えるのかもしれませんね。他力本願のようにも聞こえますが、人間というものが本来自然から生かされている存在だと考えるなら、なんだかそれが、正しいあり方のように思えてきませんか。
とはいうものの、安定しない火力のせいで、せっかくの作品が割れてしまうこともよくあるなのことです。
でも、いちいちそれを残念がっていては、陶芸に携わることなんて出来ません。なんだか人生みたい。ふっと「諦念」という言葉が浮かんできました。
できあがり!
tag: 島バナナ MAP扱い商品 100シリーズ 金城史彦 陶芸玉城 玉城望 玉城若子 沖縄の旅_2009年3月 壺屋焼 ヤンバルの森
2009年02月06日(金)22時11分
沖縄出張最終日に思ったこと
さてもう一度。前の記事からの繋がり、御幣を恐れず、今僕の頭に去来した色々なことをお話ししたいと思います。気楽なコメントが全く頂けなくなることを覚悟の上で。
今僕は、神奈川県で、川崎市の分譲した土地に住居を構えています。周りには緑が多い。その森が、やはり開発によって少なくなっていきます。僕は、出来ることならその森を残して欲しいと思っています。しかし、今僕が住んでいる土地を、市が分譲のために開発をはじめる時、近隣の人たちはいったいどう思ったのでしょうか。
また…
かつて、首里城が復元される前、首里の丘に首里城建設に反対するたくさんのビラが貼ってあるのを見たことがあります。
その後、沖縄料理を出す東京の居酒屋で、沖縄県人会の会長さんが、首里城はニライカナイの心だと、その復元を大変喜んでおられた。僕はその方に、首里城はオボツカグラではないですかと生意気なことを言ったのです。ニライカナイは海の彼方にある庶民的なあの世、オボツカグラは天上にある権威的な他界のこと。それまでご機嫌麗しかった会長さんの顔はいっぺんに曇り、「お前はなんにもわかっとらん」と、若き僕は叱られました。
地上戦の後の、この一帯の写真などを見ると、建造物はおろか木々すらも全くない焼け野原です。しかし、辛うじてその土地の形だけは残っているように見えます。その地形を、今誰かが変えようとしているわけですが、しかし、あのベトナムは、爆薬のみによって、その国土の全ての地形が、すっかり変えられてしまったのだと聞きました。もしかすると、ベトナムのお年寄りたちの故郷の山並みは、記憶の中にしか残っていないのかもしれません。悲惨さを比べて勝ち負けを競うことに、何の意味もないことは分かっています。ただ、何故か僕は、そのことを思い出してしまったのです。
間違っていたら教えてくださいね。
ヤンバルの森のこと。20年前に聞いたことです。アメリカが実弾軍事演習に使っていた森のこと。緑は弾薬によって傷つけられてはいるが、もしその土地が返還されたら、たちまち本土の資本がやってきて、あの自然は完全に失われるだろうという話。
同じ理由で、北方領土が還ってくれば、瞬く間に貴重な自然が失われていくでしょう。いったい今の日本人のうち、どれだけの者が、真剣にアイヌの人々に、「北方領土」と呼ばれている土地を返す可能性を考えているのでしょうか。
沖縄の旅も、残すところあと僅かです。数時間後には飛行機に乗ります。
もう少しだけ、どうかお付き合いくださいますよう。
今僕は、神奈川県で、川崎市の分譲した土地に住居を構えています。周りには緑が多い。その森が、やはり開発によって少なくなっていきます。僕は、出来ることならその森を残して欲しいと思っています。しかし、今僕が住んでいる土地を、市が分譲のために開発をはじめる時、近隣の人たちはいったいどう思ったのでしょうか。
また…
かつて、首里城が復元される前、首里の丘に首里城建設に反対するたくさんのビラが貼ってあるのを見たことがあります。
その後、沖縄料理を出す東京の居酒屋で、沖縄県人会の会長さんが、首里城はニライカナイの心だと、その復元を大変喜んでおられた。僕はその方に、首里城はオボツカグラではないですかと生意気なことを言ったのです。ニライカナイは海の彼方にある庶民的なあの世、オボツカグラは天上にある権威的な他界のこと。それまでご機嫌麗しかった会長さんの顔はいっぺんに曇り、「お前はなんにもわかっとらん」と、若き僕は叱られました。
地上戦の後の、この一帯の写真などを見ると、建造物はおろか木々すらも全くない焼け野原です。しかし、辛うじてその土地の形だけは残っているように見えます。その地形を、今誰かが変えようとしているわけですが、しかし、あのベトナムは、爆薬のみによって、その国土の全ての地形が、すっかり変えられてしまったのだと聞きました。もしかすると、ベトナムのお年寄りたちの故郷の山並みは、記憶の中にしか残っていないのかもしれません。悲惨さを比べて勝ち負けを競うことに、何の意味もないことは分かっています。ただ、何故か僕は、そのことを思い出してしまったのです。
間違っていたら教えてくださいね。
ヤンバルの森のこと。20年前に聞いたことです。アメリカが実弾軍事演習に使っていた森のこと。緑は弾薬によって傷つけられてはいるが、もしその土地が返還されたら、たちまち本土の資本がやってきて、あの自然は完全に失われるだろうという話。
同じ理由で、北方領土が還ってくれば、瞬く間に貴重な自然が失われていくでしょう。いったい今の日本人のうち、どれだけの者が、真剣にアイヌの人々に、「北方領土」と呼ばれている土地を返す可能性を考えているのでしょうか。
沖縄の旅も、残すところあと僅かです。数時間後には飛行機に乗ります。
もう少しだけ、どうかお付き合いくださいますよう。
(文責:高山正樹)
ページジャンプ
全1ページ中
1ページ目
1ページ目
カレンダー(月別)
月別アーカイブ
plugin by カスタムテンプレート
最新記事(+webslice)
新着コメント+Trackback
NEWコメント<>+-
- 2019-03-16 MAP : 宮沢賢治の“トロメライ”って何?(「音を楽しむ雑記帖」→「宮澤賢治考」)-コメントを転載2
- 2019-03-16 MAP : 宮沢賢治の“トロメライ”って何?(「音を楽しむ雑記帖」→「宮澤賢治考」)-コメントを転載
- 2019-03-16 MAP : 47個のコメントの意味(2006年2月のこと)-コメントも転載しました4
- 2019-03-16 MAP : 47個のコメントの意味(2006年2月のこと)-コメントも転載しました3
- 2019-03-16 MAP : 47個のコメントの意味(2006年2月のこと)-コメントも転載しました2
- 2019-03-16 MAP : 47個のコメントの意味(2006年2月のこと)-コメントも転載しました。
- 2019-03-15 MAP : 神楽坂とCHICAGO-「宮沢賢治考」のコメント2
- 2019-03-15 MAP : 神楽坂とCHICAGO-「宮沢賢治考」のコメント1
- 2019-03-15 MAP : キャッチコピー後日談-サイト振興委員会
- 2019-03-15 MAP : 川越美術館で“どんぐりと山猫”上演-山猫ブログに頂いたコメント4
- 2019-03-15 MAP : 川越美術館で“どんぐりと山猫”上演-白石准の返信
- 2019-03-15 高山正樹 : 川越美術館で“どんぐりと山猫”上演-高山正樹の返信
- 2019-03-15 MAP : 川越美術館で“どんぐりと山猫”上演-山猫ブログに頂いたコメント3
- 2019-03-15 MAP : 川越美術館で“どんぐりと山猫”上演-山猫ブログに頂いたコメント2
- 2019-03-15 MAP : 川越美術館で“どんぐりと山猫”上演-白石准の返信
- 2019-03-15 MAP : 川越美術館で“どんぐりと山猫”上演-山猫ブログに頂いたコメント1
- 2019-03-15 MAP : 【田中寺公演】本番と打上げ-山猫ブログへのコメント転載3
- 2019-03-15 MAP : 【田中寺公演】本番と打上げ-山猫ブログへのコメント転載2
- 2019-03-15 MAP : 【田中寺公演】本番と打上げ-山猫ブログへのコメント転載1
- 2019-03-15 MAP : みそかです-山猫ブログのコメントを転載
Trackback
<>
+
-
- 2017-08-06 ひだまりのお話 : 久米明さんにお会いしました。《懐かしい過去たちに囲まれて》-街話§J街通信[95]酒舎かんとりぃ
- 2012-12-31 初老間近のしがない俳優の呟き : (まもなく)-実験は続く…
- 2012-12-10 M.A.P.after5 : 玄羽さんの送別会-沖縄芸人ライブ“ぱんみかす”(そっと内緒に追記して再投稿)
- 2012-11-20 M.A.P.after5 : 体育会系居酒屋-出ないなら出る練習をする
- 2012-11-20 M.A.P.after5 : お久しぶりです浅野さん!-出ないなら出る練習をする