2018年11月29日(木)23時57分
食ったら飲む
※次の日に呟いたこと。
お互い次の店に行く途中にバッタリ。芸能祭が終わって。昨夜のこと。 pic.twitter.com/A7D11nZGRc
— 高山正樹 (@gajumui) 2018年11月30日
岡村聡士君、いやはや久しぶりである。たぶん2012年の5月15日のライブ以来。
芸能祭で、出演者を読み上げるアナウンスのなかに彼の名前があって、え、ホントにと思ったのである。
「びっくりしたよ。なんで始めたの?」
「ともくにと同級生だってわかったんですよ」
“ともくに”とは、人間国宝照喜名朝一の息子の朝國くんのことである。
聞けば岡村君の亡き父上が三線の先生だった。生前一度、古典の新人賞の課題曲である伊野波節を弾いてくれた。そんなことがあって、岡村君は決意して照喜名朝國の門を叩いた。
岡村君が三線を始めたのは父上が亡くなる前だった。
「そうか、じゃあ三線で古典を弾く息子の姿を見てもらうことはできたんだ。親孝行出来たんだ」
「みんなそう言うんですけどね、でも、もっと早く始めていればよかった…」
その後のツイッターでのやり取り。
「今度は東京で一緒に地謡やりましょう!」
「もっと精進します!」
伝統とは、古典とは、若者のモノなのだと僕は思った。
少ない時間しか残されていない男には、いまさら伝統や古典などは、とても遠い存在なのである。もしまだ間に合うようなものだとしたら、そんなものは伝統でも古典でもなんでもない。少なくとも、僕にとってはそんなものは真似事でしかない。素人に勘違いさせるような、営業用の上げ底の権威や看板が、ボクは大嫌いなのである。本当に伝統ある古典ならば、いまさらあなたには無理だから、気楽に楽しみましょうと、言うしかないはずではないか。そういう真実を隠して、聞く者を感動させることのできない下手くそが、ただなぞっているからと、優秀賞や最高賞というのも、まったくおかしなものではないか。
やっぱり、今夜の〆も“ななしん屋”なのだが、思い起こせば、ななしん屋で安里屋ゆんたを弾いて、ママにダメ出しされなければ、三線やろうなんて思わなかったかもしれない。ブログのななしん屋のタグをたどってみたら、そうか、もう10年になるんだ。10年あったんだから、「少ない時間しか残されていない男」になる前に、もう少し伝統や古典の深さを分かるくらい真面目にやってもよかったんじゃないのかねえ…
⇒2008年10月28日のななしん屋
今夜も三線爪弾いて、さあ、そろそろ帰ろう。明日はコザだから。

tag: 沖縄の旅_2018年11月 三線 岡村聡士 沖縄の呑食処.ななしん屋 鈴木里美
2016年01月26日(火)18時50分
映画祭プレイベント2日目はまず琉球舞踊体験と三線体験
さあ、今日は映画祭プレイベントその2です。13時半から琉球舞踊体験。もうあと4時間。それまでに部屋を掃除して、あ、そうだ、山猫合奏団「東京ニャイト倶楽部」の収録もある。大丈夫なのか、オレ…
— 高山正樹 (@gajumui) 2016年1月26日
琉球舞踊体験を終えて。

続いて豊岡マッシー先生による三線体験。
夜のメンバー登場!

いざ出陣!
2015年05月12日(火)22時35分
野村流の公演で宇夫方路が踊ります!
第一回わかし公演
日時:11月8日(日)13時開演
会場:墨田区曳舟文化センター
料金:2,000円
ひとくちに三線と言っても色々。奄美から宮古・八重山まで様々。本島に限れば、大きく民謡と古典に分かれ、民謡にはたくさんの流派があります。古典は野村流と安冨祖流というふたつの流派があり、M.A.P.ではちょっとマニアックな安冨祖流を習っています。野村流はさらに保存会と協会に分かれています。
今回、その保存会の関東支部(正確には“琉球古典音楽野村流保存会”)の若手の皆さんが、わかし公演と題した発表会を開催されることになりました。
我々がやっている安冨祖流の関東支部は、来年15年目にしてやっと初めて公演をとり行うことになったのですが、さすがは野村流、若手の公演ができるのですから羨ましいですねえ。
たいがい三線の公演には、琉球舞踊の方々が参加して、三線の演奏に花を添えます。そのほうがお客さんも楽しい。
というわけでこの度、野村流保存会関東支部の記念すべき第一回の「わかし公演」で、宇夫方路その他、教室のメンバーが踊らせて頂くことなりまにした。
今のところ、上り口節に参加する予定です。また宇夫方路が本貫花をソロで踊ります。
チケットはM.A.P.でもご準備できますのでどうぞお気軽にご連絡ください。
※チラシはクリックすると大きくなります。


tag: 三線
2015年02月03日(火)21時01分
「沖縄の歌と踊りとお話」やります!
2013年03月20日(水)10時30分
渡久山英男特別公演 ~“かぎやで風”から“四つ竹”まで~
~“かぎやで風”から“四つ竹”まで~
【第一部】 かぎやで風・考
【第二部】 川崎市民劇・考
5月に第4回川崎郷土市民劇“大いなる家族”が多摩市民会館と川崎市教育文化会館で上演されます。戦後まもなくの川崎の話。川崎市が沖縄芸能を市の無形文化財に指定したというエピソードが、このお芝居の重要な要素になっています。M.A.P.の高山正樹が、この市民劇に出演するのですが…
⇒川崎市民劇 “大いなる家族”
その“大いなる家族”の劇中に出てくる沖縄三線音楽や琉球舞踊を、渡久山英男“沖縄の伝統を謡う”ライブツアーの中で御紹介するという企画を、今回のツアーの幕開けとすることにいたしました。
座開きの第一部は“かぎやで風・考”、かぎやで風も“大いなる家族”で使われています。続く第二部では、かぎやで風以外のお芝居で使われる曲を中心に、一曲一曲その歌にまつわる歴史的なエピソードや、見所聞き所、さらには川崎市民劇 “大いなる家族”の中でどんな風に登場するのかなど、高山正樹がいつもの通り、しっかりと面白(おかし?)く、深く掘り下げて解説します。
もちろん唄三線は、ユネスコ無形文化遺産「組踊」伝承者、国指定重要無形文化財「琉球舞踊」(地謡・歌三線) 伝承者、野村流古典音楽保存会師範の渡久山英男先生です。
踊るのは玉城流喜納の会関りえ子琉舞研究所教師の宇夫方路。
市民劇で最後を飾る踊り“四つ竹”はたくさんの人で踊るのが定番で華やかなので、出演者を増強する予定です。
皆様のお越しをお待ちしています!!
【日時】
4月5日金曜日
昼公演 1:30開場 2:00開演
夜公演 6:30開場 7:00開演
【会場】
川崎沖縄県人会2階集会室
(川崎沖縄労働文化会館)
※川崎市立労働会館・川崎教育文化会館(サンピアかわさき)ではありませんのでご注意を。
神奈川県川崎市川崎区中島2-3-2 TEL:044-233-8584
(※川崎駅から東へ1Km、ほぼ一本道)
(※川崎駅からバス、中島交番前で降りてスグ)
※ひとつ川崎駅寄りのバス停が「労働会館前」ですが…
それはでっかい川崎市立労働会館のことなので間違わないでね!
(※京浜急行大師線港町駅徒歩13分)
【料金】
前売 2,000円(当日は300円増)
(※小学生~大学生・身障者は1,000円)
【お問い合わせ・ご予約等は…】
株式会社M.A.P. 03-3489-2246(担当 うぶかた)
なお、公演当日、川崎市沖縄県人会の沖縄物産展示販売があります。
そして新しいチラシを作りました。

2013年02月13日(水)11時19分
渡久山英男“沖縄の伝統を謡う”特別公演、緊急告知!
※緑字部分を2月20日に追記しました。
渡久山英男“沖縄の伝統を謡う”2013年4月ツアー!の暫定追加情報です。
いつも通りの居酒屋ライブ(4月6日~8日)は下記URL記事にてすでに告知しましたが…
⇒渡久山英男「沖縄の伝統を謡う」2013年4月ツアー!暫定告知
その前日、つまり2013年4月ツアーの初日に追加ライブが決定しましたので、まだ開演時間など、暫定的なところもありますが、取り急ぎお知らせいたします。
う~んと、公演名はどうしようかなあ… とりあえず仮称です・・
~“かぎやで風”から“四つ竹”まで~
【第一部】 かぎやで風・考
【第二部】 川崎市民劇・考
(※これも仮称です!)
※正式名称として採用しました。
5月に第4回川崎郷土市民劇“大いなる家族”が多摩市民会館と川崎市教育文化会館で上演されます。戦後まもなくの川崎の話。川崎市が沖縄芸能を市の無形文化財に指定したというエピソードが、このお芝居の重要な要素になっています。M.A.P.の高山正樹が、この市民劇に参加します。
※不確定要素もあったのですが最終的に出演を決定しました。
そこで今回“大いなる家族”の舞台に登場する沖縄三線音楽や琉球舞踊を、渡久山英男“沖縄の伝統を謡う”ライブツアーの中で御紹介してみようということになりました。
座開きの第一部はもちろん“かぎやで風”、そして第二部では、お芝居で使われる音楽を中心に、一曲一曲その歌にまつわる歴史的なエピソードや、見所聞き所、さらには川崎市民劇 “大いなる家族”の中でどんな風に使われるのかなど、高山正樹がしっかりと面白く(おかしく?)深く深く掘り下げて解説します。
もちろん三線は、ユネスコ無形文化遺産「組踊」伝承者、国指定重要無形文化財「琉球舞踊」(地謡・歌三線) 伝承者、野村流古典音楽保存会師範の渡久山英男さんです。
踊るのは玉城流喜納の会関りえ子琉舞研究所教師の宇夫方路。でも四つ竹(市民劇でも最後を飾る踊り)なんかはたくさんの人で踊るのが定番で華やか、出演者を増強する予定です。
皆様のお越しをお待ちしています!!
【日時】
4月5日金曜日
昼公演 未定
(※昼公演は可能であれば行います。現在出演者のスケジュール調整中。)
※昼公演1:30開場 2:00開演決定
夜公演 6:30開場 7:00開演
(※場合によっては開場時間を早めるかもしれません。つまりロビーでのお楽しみ企画?)
【会場】
川崎沖縄労働文化会館
神奈川県川崎市川崎区中島2-3-2 TEL:044-233-8584
※川崎市立労働会館でも川崎教育文化会館(サンピアかわさき)でもありません。
そんな大きなホールではなく…
小さな川崎沖縄県人会の2階にある集会室です。
(※川崎駅から東へ1Km、ほぼ一本道)
(※川崎駅からバス、中島交番前で降りてスグ)
※ひとつ川崎駅寄りのバス停が「労働会館前」ですが…
それはでっかい川崎市立労働会館のことなので間違わないでね!
(※京浜急行大師線港町駅徒歩13分)
【料金】
※諸々考慮し、下記の通り値下げしました!
前売 2,000円(当日は300円増)
(※小学生~大学生・身障者は1,000円)
【お問い合わせ・ご予約等は…】
株式会社M.A.P. 03-3489-2246(担当 うぶかた)
なお、公演当日、川崎市沖縄県人会が沖縄物産の展示販売をしてくださる予定です。
※沖縄物産の展示販売は決定です。
2013年02月12日(火)01時10分
川崎郷土・市民劇のシンポジウムで三線を弾きます!
例えば…
⇒2011年2月26日の「枡形城・落日の舞い」シンポジウム
それから…
⇒2011年04月10日の忙しい日のシンポジウム
この時は僕、このシンポジウムで琵琶の演奏を皆様の前で弾いたのです。
そして今回。また頼まれちゃいました。
残り4個のうちの1個目の告知 です。
(Click this picture.↓)

もう少しお気楽に考えていたのですが…
3月11日午後6時から。
詳細はチラシをご覧ください。
で、僕が何をやるのかというと…
「舞台の一部を上演」のお手伝い。
ところが再現するのは僕の出ていない場面。琉球舞踊にお詳しい方ならご存知でしょうか、渡嘉敷守良という名人の役(本番では他の方がおやりになる役)をやります。さらに「かじゃでぃ風」の踊りの地謡も担当。
ちらしには「俳優・三線伴奏者」とありますが、ちょっとこの文言はいただけないなあ。チラシ作る前に相談してくれればよかったのに、というか、チラシに僕の名前を載せるなんて全然知らなかったし。
踊られる中川和恵さんの「沖縄舞踊家」っていうのもなんだか違う。沖縄芸能のことをあまりよく知らない人が作ったチラシだということが見え見えで、なんだかなあ、困ったなあと思っているのです。
でも、もう細かい事(細かくないのかもしれませんが)は気にしないと決めました。
だって閃いちゃったんだもんね。
というわけで次は、その閃いたこと、最後の告知をします。
ああ、やっとここまで来た…
【そして呟いてみた…】
gajumui
はやいところ一番重要な最後の告知をしないといかん。なんとか少しでも会社の「ドボン」を先に延ばすため。しかたがない、未定のまま暫定告知するしかないか…
02-11 23:220時過ぎ。昨日から「ハルメリ2013」の稽古が始まった。初日だが、稽古スケジュールと香盤表を付き合わせて小生は欠席。今日も同じ。顔を出したいがスケッチオブミャークを見に行く。どうしても見なければならない映画。那覇で大西功一監督に会った。 http://t.co/KbTdHhDX
02-12 00:42
2011年12月29日(木)23時00分
ジョン・W・ゴフマンの「人間と放射線」を読み始める
【この日呟いたこと】
gajumui
ある農家の話、ある有名タレントの話、ある役所の職員の話、ある人に届いた脅迫メールの話、全て身近な人たちから知った情報。結局全て呟けなかった。そして……、僕は怒鳴りたかった。だが何も言わなかった。その時から僕は、自分の生活のために、「原発」から目を背ける人々と同じになった。
12-29 16:56ゼロから学び直す。といっても、ゴフマンの「人間と放射線」を第一の書に選んだ時点で、ある先入観に支配され、方向も決まってしまっているではないかとの批判も成り立つのだろう。それも肝に銘じておく。これからしばらく、ゴフマンの言葉を呟く。あくまでも僕ではない「他者の言葉」として。
12-29 17:10
夜は琉球舞踊教室の地謡。
“四つ竹”

ゴフマンのことを考えながら……
2011年02月10日(木)23時29分
「さわり」と「純音」《横道萬里雄さんを御招待できるような芝居にしたい》
一昨日の記事で、川崎絵都夫大先生の曲は、はたして「古の霊を呼び出す磁気を帯びているだろうか」と申し上げたことについて、いま少し補足しよう。
琵琶に、「さわり」というものがあることをご存知だろうか。わざとノイズを混ぜる仕掛けで、三味線にも受け継がれている。youTubeに三味線の「さわり」を説明している画像を見つけたので、まずそちらをご覧いただきたい。
フレットが低すぎる出来の悪いギターなど、弦をちょっと強く弾くと、本来触れてはいけない隣のフレットの金具に、弾いた弦が当たってジジーンというノイズが出ることがある。琵琶や三味線の「さわり」は、その「雑音」を意図的に出そうとする仕掛けなのである。
もういい加減に兵藤裕巳氏の著作『琵琶法師』から離れたい(あさやさんの罠から抜け出したい)のだが、なかなかそうはいかないらしい。兵藤氏は、薩摩琵琶を使った曲も作曲している武満徹氏のことを紹介している。
武満徹は、「薩摩琵琶などの盲僧(琵琶法師)系の琵琶におけるサワリの工夫を、『雑音(ノイズ)というものを媒体として自然世界に連なってゆく』ための積極的な方法」と位置づけているというのだ。
余談だが、山猫合奏団の白石准は、今度のしんゆり芸術祭で、ボクに南アフリカのサッカーW杯で話題になった応援グッズのブブゼラを吹かせようという魂胆を持っているらしい。白石准は、武満徹氏によって見出されて道が開けたピアニストである。もしかすると彼も武満氏のように「ノイズ」好きなのかもしれない。なんだかとってもそんな気がしてきた。
兵藤氏は更に言う。
「(サワリは)『自然世界』のざわめきに声をあたえる盲人芸能者たちの創造だったろう」
youTubeにはたくさんの琵琶の演奏がアップされている。第一人者である田原順子さんのものも数多くある。
(またもや余談だが、田原順子さんは、ふじたあさやさんも関昭三さんもよくご存知の方である。ボクのカミサンも、沖縄から東京に出てきた頃に、順子さんのご主人にはずいぶんとお世話になった。今回の市民劇でも、ボクの琵琶演奏指導を順子さんに頼むとかいうハナシもあるようなのだが、いったいどうなっているのだろう、ね、関さん。)
その田原さんの画像を貼り付けようかと思ったのだが、あえて数少ない男性、それも外国人の方のものにしてみた。そのほうが、きっと今日の記事の趣旨には合っている。
三つ目の余談。三味線の直接のルーツは沖縄の三線だという説もあるが、三線には「さわり」はない。沖縄の唄を、大和風のコブシを入れて唄うと「変だ」と言われる。ビブラートなどはもってのほかなのである。
「何もせず、ただまっすぐに歩くように唄う」
これが難しい。三味線と三線の違いについては、あらためていつか考えてみたいと思うのだが。
さて、ハナシを戻す。
同じ琵琶でも、雅楽琵琶には「さわり」はない。鳴る音は純音のみである。そこに穢れた異形の「もののけ」が入り込む余地はない。
川崎絵都夫先生の曲もまた、ざわめきを「ノイズ」として取り除いてしまった後の「純音」なのである。いくら耳を澄ましてみても、残念ながら異界からの風の音が聞こえてこない。おぞましい「もののけ」たちのうごめく声が、ボクの肌に触れないのである。ボクは、穢れた河原モノでありたいと願っているので、出来ることならば異界へと逃げ出したくなるのだ。
きっと、ステージングが始まれば、不本意なことが起き始めるに違いない。
「これは市民劇なんだから、市民劇なんだから……」
稽古場で、不機嫌な顔をしないようにしよう。そうでないと、またたくさんの敵を作ることになる。
tag: 三線 「枡形城落日の舞い」 横道萬里雄
2011年01月12日(水)23時56分
今日の酒菜は素材で勝負《味音痴にはなりたくないというたとえ話?》
⇒琉球舞踊専用ブログのこの日の記事
果たして、これはプロとしての仕事なのかどうか、なんとも微妙なハナシである。
たとえば、僕がもう少し三線がうまくなって、老人ホームからお呼びが掛かったらどうするか。プロではない。ギャラを要求するなんてとんでもない。もし交通費程度の謝礼でなんて言われたら、「ハイ、喜んで」と、きっとふたつ返事だろう。
しかし、今、そんなアマチュアがたくさんいる。老人ホームや病院などで行われる小さなコンサートはアマチュア花盛り。たまに問い合わせを頂いても、それ相応のギャラをお知らせした途端、こういう施設でそんなお金を取るなんて信じられないみたいな反応をされる。
たまにロビーですばらしいピアノを見つけたりすると、こちらから営業みたいなことをしてみることもあるのだが、たいがい「うちはアマチュアのボランティアの方々が定期的に演奏会を開いてくれるので間に合ってます」、なんてことになる。
かくして、プロの音楽家が生活の糧を得る場所は次第に少なくなり、一方受け手側も、余程お金と時間に余裕が無ければ、プロの演奏を生で聞く機会は殆どない。
琉球舞踊と山猫合奏団、一見全く無関係なようだが、意外に近い場所にいて、お互いそれぞれの実感が全くわかっていないというハナシ。
僕は山猫合奏団の東京ニャイト倶楽部の録音を終え、宇夫方路も戻ってきて、7時からは2011年M.A.P.三線教室の稽古始めだった。
どちらも書きたいことは山ほどあるが、きりがないのでやめておこう。
ただ、武富節に「尺」の音が三種類あるのでは、という僕の話に、持田明美は「もしかするとそうかもしれない」と言った。定かなことは分からない。ただ、このことをウチナンチュの三線の先生に話しても、きっと満足な答えは返ってこないような気がする。持田先生はヤマトゥンチュ。弁証法的に言えば、ウチナンチュの三線の先生は即自、ヤマトゥンチュの三線弾きは対自。この先、さらに即自且対自へと発展できるかどうか、これは沖縄文化全般に言える課題であるようにも思うのだ。
なんともたいそうなハナシになってしまった。ともかく不確かなことを、あまりネットで垂れ流すことはやめたほうがいい、と、十二神将の干支の件で思ったばかりではないか。
「尺」の音については、もう少し探ってみよう。しかし、それがここ東京近辺にいて可能なのかどうか。
因みに、沖縄では三線の人間国宝の先生でも、定年まで普通の会社に勤めている。どんな名人でも三線だけで生活できる人などいない。それが東京では、ギターの如く三線を弾くヤマトゥンチュが、たくさんのお弟子さんを集めて生活していたりする。毎日のように東京近郊でミニライブに出演する三線弾きの技量は、沖縄で学ぶ若者たちに遠く及ばないと聞いたこともあるが、僕に判断できるはずもない。
三線の稽古を終えて、狛江市“中央公民館のつどい”での発表会の打ち合わせを、持田先生とM.A.P.の事務所でして、それから酒菜へくり出した。
スーさんは酒菜を喜多見で唯一の割烹だと豪語する。半ば冗談にしても、年季の入った料理の腕前、肴にはこだわりと自負があるに違いない。それなのに、今までまともに出てくる肴を紹介していないことに気がついた。きっと店の照明が暗い所為だな。
天然ものの鰤。
それから白子ポン酢。
鹿の刺身。酒菜の鹿は一昨年の暮れ以来。
あら、素材で勝負のツマミばっかり、あんまり料理の腕は関係ないね。まあ追々とね。
健康ゲームの効果が頭打ちなので、後は夜の酒宴を減らすしかないと思っていたのだが、さて弱った。
あ、そうだ、鹿は日曜日の“らりゅぬ”でも食べた。もしかすると同じ鹿じゃないのとスーさん。鹿肉の流通事情がよく分からないのでなんともいえないが、今度“らりゅぬ”に行った時の話題ができた。
さて、“酒菜”は安いか高いか。少なくとも“らりゅぬ”よりは安くつく。だからなんだというハナシではないのだが、客も謙虚さを失うと、いつしか味音痴になりかねないと、自分自身に言い聞かせているのである。
tag: 琉球舞踊 喜多見_居酒屋.酒菜 山猫合奏団 三線
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