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旧暦1月4日のこと、と【地べたっこさまやーい】

旧暦1月4日、ヒヌカンウンケー
前年の12月24日に天に昇った火の神加那志(かまどの神)が再び降臨してくる日。

『沖縄大百科事典』火の神(ヒヌカン)の項によると「元来〈かまど〉そのものを拝したのであるが、やがてかまどをかたどった3個の石に変わる」とある。また「沖縄諸島に仏壇が登場したのは後世のことで、それ以前、家庭を守る神は火の神であった。したがって、家庭に吉凶のあるときは、火の神を拝した。現在でも、家庭における重要なできごとは、最初に火の神、つぎに仏壇を拝する順序をとっている」。
この「火の神」に関しては、まだまだ研究の余地があるらしい。
オボツカグラのこと。天は権威、というような単純な思考は通用しないということか。
「元始女性は太陽であった」
女性解放運動の言葉だと思えば詰まらないが、天照大神や卑弥呼まで遡れば違ったことが見えてくる。
微妙な事柄になると、「社長とは呼ばないで」に逃げ込むのだから始末が悪い。
 ⇒オボツカグラのこと

船橋まで出かけていった。
龍前照明のパーライト。
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和泉屋染物店で共演した井餘田笑子さん。今日が彼女の最後の舞台だと聞いて、ここまで出掛けて来た。
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現おこんと旧おこん。旧おこんは旧イタコのババさまでもある。
きつね下ろしのババさまがきつねのおこんを背負ってまじないを唱えるはなし。

あらためて、いい芝居。でもなあ、観客をめちゃくちゃ笑わせて、思いっきり泣かせることができるかどうかは、やっぱり役者の力なんだよなあ。

沖縄の子ども劇場では大うけの大泣きだった。でもお客さんは「内地」から転勤して沖縄に住んでいる家族が多かった。その次の年だったか、沖縄で児童館のような施設を廻った。その時は左程ではなかったと記憶する。原因はいろいろあるだろうが、今でも何かあればユタに相談する土地柄、イタコを笑う感覚がしっくり共有できていないと思ったことを覚えている。
あざとさなしに笑わすことが出来なければ、泣かすこともできない、そんな芝居である。
(※あの岡田陽氏が、この芝居を観て、涙を流して笑っていた姿が今も忘れられない。もう20年も前のことである。)

「沖縄の女性」は、手の届かない遠く重い課題なのである。流行の「オバア」ではなく。

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【日本の近代戯曲を読む】リハと、本番とシンポジウムと、打ち上げと…

伊藤克・中西和久・瓜生正美・流山児祥…

本日の「和泉屋染物店」。昨日時点での情報によると、すでに定員80人のところ120名の予約があるらしく、立ち見の出る可能性あり(平土間のため、また演者も座っているため、案外、立ち見の方が見やすいかも)。どうぞお早めにお越しください。
……って、本番の日の朝じゃあ遅すぎますよねえ。

今から行ってきます。では、後ほど・・・

【リハ】
「満席なので、相手チームの本番が見れないかもしれません。よろしければリハを…」
中村哮夫組「釣堀にて」
文学座の戌井市郎大先生、台詞はほんの少しですが、それを見るだけで料金1,000円の元が取れるってなものです。しかし…
戌井先生の出番。しかし、先生微動だにしない。熟睡中。
演出であり、且つト書きも担当する中村哮夫さん……
「〜登場…… 〜登場… 〜登場、〜登場!〜登場!!」
もう大笑いである。2,000円払ってもいい。
我がチームふじた組の長老、瓜生正美さんもニコニコ。
「眠くなるよね。でも僕は寝ないよ」

【本番】
客席の大多数は業界人ぽい感じ。
ふじたあさや組「和泉屋染物店」
突然、バサッと音がした。横を見ると、瓜生さんが台本を拾い上げている。そのあと、流山児祥氏と、「今どこやってるの」みたいなひそひそ話をしている。青年劇場で100人を越える劇団員を率いる瓜生正美さん、寝てたのである。
ちなみに、中村組の戌井さんは寝ませんでした。

【シンポジウム】
“近代戯曲を読むということ”
結構な参加者。ますます業界人ぽいけれど。
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パネラーは当然「近代戯曲」について語る。しかし、実は役者の方は、いつだってもう少し具体的な言葉に関心がある。こうしたことは演劇という場の常。
僕は、実はパネラーと同じ、あの時代にこのテーマの戯曲が上演されたということのほうに興味があったのだが、ついつい演者の立場で発言してみたくなった。
「〜なのだ」のはなし。
ふじた氏や宮田慶子さんあたりはちょっと面白がったのかもしれないが、概ねみなさん演劇人。リーディングという方法論には、さほど興味はないんだろうなあ。いや、それはそれでよくわかるのですけれど。
5月4日のしんゆり芸術祭までに、朗読の形而上学を書き終えることができるかなあ。新しい試みのために。

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