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3/8のツイートまとめ

大震災から363日目……

gajumui

先日天栄村で農業をやっている方からゼオライトの話を聞きました。雑巾などの製品化も進んでいるらしく、線量の高い室内の掃除などに有効。 @Ani2525 セシウムを吸着する紙、凸版印刷が開発 除染作業を容易に - ITmedia ニュース http://t.co/BFPKAU5x
03-08 08:08

多分、声門破裂音か否か意味が違ってくるという沖縄語と関係しています。ブログ移転中で内部リンクは崩れていますが、よろしければお読みください。 http://t.co/HkRgwNrn @yelly34 沖縄のひと、特に50歳代以上のひと、ほんとに「え」を「ぃゃえ」みたいに発音する!
03-08 08:54

現在ブログをFC2に引越し中。呟きをまとめていたがそれが出来なくなった。問い合わせたら現在調査中、時間が掛かりそうだとの回答があった。沖縄っぽい名前の担当者だった。もしかしてFC2のサポートセンターも沖縄にあるのかなと想像。企業のテレホンセンターが沖縄に集中しているのは何故か。
03-08 09:14

ドコモというかソニーというか、XPERIAとかいうやつ、一日に3回くらい地面に叩きつけてぶち壊したくなる。ドコモショップに行ったら、「お気持ちはよく分かります。僕たちみんなiPhoneのユーザーです」ときたもんだ!
03-08 09:45

XPERIAが変でサポートセンターに電話。ほんとに使いにくいねって言ったら「慣れるまでは大変かと思います」だって。おじさん馬鹿にされたような気がして無性に腹が立ったが、もしかしてサポートセンターは沖縄かななんて想像して、安く使われているんだろうなと思ったら怒りが収まった。
03-08 10:05

沢田研二くらいテレビからお呼びが掛からなくなって、沢田研二くらい固定のファンがコンサートに来てくれるような人なら、躊躇なく「脱原発」の声を上げられるわけだ。テレビに出ているタレントたちが、ものすごく貧弱に見える。殆ど見ないけど。 #脱原発
03-08 11:24

【追伸】

ゼオライト、セシウム、カリウム。天栄村の方に聞いた詳しい話と食い違う印象を断定的に伝えるツイートが流れてくる。それを100%そのまま受け取る人がいたり。指摘しようかとも思ったが、所詮ツイッター、と萎えた。なるほど、こうして情報は交錯し歪み単純化されながら拡散していくのか。
03-09 00:15

tag: 声門破裂音 

今年最後の「ゆんたくぬ会」(12/14のツイート)

大震災から278日目……

【宇夫方路の呟き】

ubukataicon ubukatamichi

関東沖縄経営者協会と関東沖縄IT協議会の合同忘年会に呼ばれて、琉球舞踊を踊ってきます。これで三回目だね。今日はどんな方々にお会いできるのでしょうか。楽しみです。
12-14 17:15

M.A.P.の事務所では、19時から今年最後の“喜多見で沖縄語を話す会”です。もしかしたら終わった頃に顔を出せるかも。無理かなあ。
12-14 17:19


【高山正樹の呟き】

gajumui

【補足】小田急線の喜多見です。メンバー随時募集中! @ubukatamichi M.A.P.の事務所では、19時から今年最後の“喜多見で沖縄語を話す会”です…
12-14 17:24

自宅の屋根に太陽光発電のパネルを乗っけた人の、その後のパターンは二つに分かれるという。(1)節約意識に目覚めて節電する。(2)一ヶ月の電気代が安くなるので電気をガンガン使う。なんでそんな話をしたのか、ちょいと先がある。
12-14 17:52

息子は20歳を越えて煙草に手を出した。(隠れて吸っていたのかもしれないが)高校から吸ってた親がとやかく言えた義理ではないが、息子にこう言ってみた。「お前、3月からずっとこの辺ウロウロしてるんだからタバコやめろ。被曝は積算だ」、すると意外に素直に「わかった」と言ってやめた。
12-14 18:07

さて昨日の問題に繋がるわけで。100人にひとり癌になる確率が、文字通り100人にひとりが癌になるわけではなく、100人全員の癌になる確率が1%上昇することだとしたら、誰も死ななくすることが可能だということにならないか。
12-14 18:12

汚染米を混ぜちゃうことを汚染の拡散と考えるか希釈ととらえるか。@HayakawaYukio 氏が福島米で何人死ぬかみたいなことを言っているが、100000万人にひとりの癌リスクくらいまで薄めて、その米を買った人にはスポーツクラブの無料使用券とか無料サプリメントとかつけちゃう。
12-14 18:35

(ずっと続き)要するに上がった癌リスクを何らかの方法で下げる。それは当然東電の金でやる。必要なのは完全なる情報開示とコンセンサス。漫画かなあ。やっぱりダメか。いい考えかなと思ったんだけどなあ。でも個人ならできる。明日から、ストレッチくらいから再開しよう。つまらん結論。
12-14 18:43

小生2003年の春に太陽光を始めました。そのうち色々と呟こうと思っています。ところでこれ、[太陽光発電」の言葉に反応して、自動的に返信されたんですか? @taiyopower 太陽光発電。それは未来のことも達のために今私たちが出来る事のひとつです。
12-14 18:59

うちなーぐち勉強中…
うちなーぐち勉強中

うちなーぐち白板
後日執筆?

21:39、事務所外の線量……
0.08μSv/h(DoseRAE2,RADEXは参考)
12月14日の事務所外の空間線量

酒菜…
ぱくっ

宇夫方女史、忘年会には間に合ったようで…

tag: 宇夫方路踊る  三母音  声門破裂音  新沖縄文字  ゆんたくの会  MAP事務所の線量  喜多見_居酒屋.酒菜 

沖縄語の音韻講座(1)【ア行】《新沖縄文字へのいくつかの提案》

《One Break》
昨年の3月21日以来、ほぼ10ヶ月ぶりに沖縄語音韻講座を再開します。いよいよ本編です。
まずはア行から。
同時に、声門破裂音のア行も説明しましょう。
沖縄語の「あ・い・う・え・お」には声門破裂音とそうではないのと2通りあるということは、10ヶ月前の記事で書きました。
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上段が声門破裂音をともなわない音で、下段の赤文字が声門破裂音です。[?]は声門破裂音を表すIPA表記です。この[?]の有無が「弁別的な機能を果たしている」ということが、沖縄語の特色なのだということも書きました。
まず、10ヶ月前の記事をお読みください。
 ⇒声門破裂音について【沖縄語音韻講座プロローグ(5)】
厳密に言うと、声門破裂音と区別するために、声門破裂音でない音には、その前に[’]を付けます。
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沖縄語50音表のア行は、この2行で確定です。

日本語にも、声門破裂音の「?あ」「?い」「?う」「?え」「?お」と、そうではない「’あ」「’い」「’う」「’え」「’お」の両方の音が存在しているのだけれど、どちらを使っても言葉の意味が変わることはないので、意識して使い分けられることもなく、したがって表記は弁別性のない「あ」「い」「う」「え」「お」の一通りしかありません。従って、聞き分けることもしません。

しかし、沖縄語の場合は、声門破裂音かそうでないかによって、意味が変わってしまう単語があります。

「?うとぅ」:音、「’うとぅ」:夫
「?いん」:犬、「’いん」:縁
「?おーじ」:扇、「’おーじ」:王子
……etc.

これが「弁別的」ということであって、従って正しい沖縄語を習得するためには、どうしても声門破裂音を自由に使い分け、聞き分けられなければならない、というわけです。

この声門破裂音を具体的に理解するために、我々が無意識に発音している母音が、いったいどういう時に声門破裂音になり、またどういう時にならないのかを、実際に実験してみたいと思います。
まず、「あ」の一音だけ単独に発音してみてください。欠伸をしながらとか、息遣いの荒い状態であるようなことがなければ、その「あ」は、きっと声門破裂音です。「い」も「う」も「え」も「お」も、一音だけ発音すれば声門破裂音になるはずです。
次に「あいうえお」をひとつの単語であるかのように、「あいうえお」と、一気に続けて声に出してみてください。その場合、きっと最初の「あ」だけが声門破裂音で、後に続く「い」「う」「え」「お」は破裂しない音で発音されているはずです。
この実験でわかることは、日本人が普通に発音する場合、語頭の母音は自然に声門破裂音になり、語中の母音は声門破裂音にはならないということです。

沖縄語でも、単語の途中に声門破裂音が現れることはありません。ということは、声門破裂音の「弁別的」な問題は、単語の最初の一音だけに着目して、それが声門破裂音ではない場合だけを意識していればいい、なぜなら、それ以外は、日本語と同じだから、ということになりそうです。

そこで、新沖縄文字を考案した沖縄語を話す会の船津好明先生は、声門破裂を伴わない音の方にだけ、新しい文字をあてがいました。以下が新沖縄文字を使ったウチナーグチ50音表の、ア行の部分です。
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上段の赤文字が声門破裂音(ということにしておきましょう)。下段が声門破裂を伴わない母音です。
「あ」には、声門破裂音ではない新しい文字はありません。それは、声門破裂音ではない「あ」が語頭にくる単語が、沖縄語にも存在しないからです。
また声門破裂を伴わない「お」の音には、新字ではなく既存の「を」の字を船津先生は充てられました。
※しかし、「を」と表記しては[wo]と発音されてしまう惧れがあり、この船津先生の選択に、僕は疑問を持っています。それについては下記記事を是非お読みください。
 ⇒「うちなーぐち講座《2》の2」

さて、僕自身が学習者としてこの新沖縄文字を実際に使ってみて、このア行に関して、少し戸惑ったことがありました。それについて、補足説明が必要であるように思います。

繰り返しますが、声門破裂音は語頭にしか現れません。単語の中間で現れる母音は、すべて破裂しない音です。
しかし、新沖縄文字の表記法では、語頭に破裂しない母音が来た時だけ新文字を使うというのがルールです。それ以外はすべて、つまり語中の破裂しない母音に対しても、見慣れた通常の仮名文字を使って表わすのです。

実際には、「あ」にも声門破裂音とそうでない音が存在するのですが、しかし文字はひとつです。それは先に述べたように、単語の頭に声門破裂音ではない「あ」が来ることがないからなのです。

当初僕は、音と文字が1対1に対応していないことに、大変戸惑いました。しかし今は、それで新沖縄文字に不備があるとは思っていません。新沖縄文字は、日本の仮名文字に慣れた方々が、できるだけ負担なく沖縄語を学べるアイテムとして開発されたものですから、論理的整合性よりも現実的な使い易さを優先することは正しいし、それこそが他の言語学者の方々が考案した表記法と、新沖縄文字が一線を画しているところで、だからこそ沖縄で沖縄語を守ろうとする多くの人たちから歓迎され、採用され始めている理由なのでしょう。

しかし、にもかかわらず、あえて指摘させていただきたいことがあります。

再度、上の新沖縄文字の50音表を見てください。下段の赤文字は「声門破裂音ではない音」ですが、それに対して上段は「声門破裂音」なのかというとそうではなく、「弁別性のない表記」というのが正しい説明でしょう。「声門破裂音」であることを強調する必要はないという判断があるようです。なぜなら、通常日本語を使っている学習者は、特に意識しなくても、「声門破裂音」については正しく発音するであろうということが、暗黙のうちに期待され信じられているからだと思うのです。確かに、実験結果はそれを裏付けているようにも見えます。

しかし、果たしてほんとうにそうでしょうか。

「あなた」という単語を、単独に発音すれば、いわゆる「標準語」を使う日本人は、語頭の「」は自然と声門破裂音になります。しかし単語は、一連の文章の中で使われることの方が多いのです。
「わたしと、なた」
句読点「、」でワンブレイクを入れれば、「あなた」の「」は声門破裂音のママでしょう。
しかし……
「わたしとなた」
……と続けた時、「あなた」の「」は途端に声門破裂音ではなくなってしまいます。

単独で「とぅ」を発音すれば「?うとぅ(音)」になります。一方「’うとぅ」を単独で発音するのはなかなか難しい。かなり練習を要します。
しかし、文章になるとどうでしょうか。
例えば「うるさいとぅ」と言ってみましょう。声門破裂音は意識しなくても大丈夫だという期待が正しければ、「うるさいとぅ」は「うるさい音(?うとぅ)」になるはずです。しかし結果は逆です。続けて発音すると「’うとぅ」になります。「うるさい音」と言っているつもりが「うるさい夫」になってしまうのです。

つまり、文章の中間で使われる単語については、破裂しない音よりも、むしろ声門破裂音にこそ気をつけなければならないということなのです。

この問題にしばらく僕は困っていました。しかし、母音が頭にある単語が出てきたら、無条件にその単語の前にワンブレイクを入れて話せば、この問題はクリア出来るということに、最近気が付きました。そしてこれにはさらに想定外のうれしい発見があったのです。
母音から始まる単語の前にワンブレイクを入れ、破裂音を意識して発音すると、自然と単語の頭の母音が強調されます。それを母音から始まる単語の全てで行うと、沖縄のネイティブな人たちの雰囲気が出てくるのです。そのコツがわかれば、標準語の文章でも沖縄の人っぽく話すことができるようになります。これはいったいなぜなのでしょうか。

僕はこう考えました。
「沖縄語は声門破裂音かそうでないかによって意味の違う単語があるために(あったために)、声門破裂音をより強調して発音するという傾向が昔からある。たとえ標準語を喋っている時でも、沖縄の人の身体に染みこんだこの沖縄的発音の傾向はそのまま残っている。」
この発見に僕は最近益々確信を持ってきました。

今現在、新沖縄文字を使って沖縄語の勉強をしているのは、殆ど沖縄の人たちです。その人たちが、文章途中の声門破裂音に苦労しない理由も、ここにあるのではないかと思うのです。つまり、沖縄の人たちは、母音が頭にある単語が出てくると、無意識にわずかなブレイクを入れているのです。

しかしながら、それをするためには、文章の中でどこが単語の頭なのか、それが判断できなければなりません。しかし、沖縄語初心者にとっては、それがなかなかむずかしいのです。
従って僕は、単語の頭の母音については、声門破裂音にも専用文字を充てて欲しい、と思っているのです。そうなれば、新沖縄文字は、ますます沖縄語習得に便利なグッズになるでしょう。数少ないヤマトゥンチュのユーザーの意見ではありますが。

さて、船津先生は如何お考えでしょうか。

tag: 声門破裂音  【音韻講座】  新沖縄文字 

第11回 喜多見で沖縄語を話す会

いい天気。
日本語なら簡単なんですがねえ。ウチナーグチにすると……
「いいわーちち」
あえてひらがなで書けばこれしかないのですが、でもそうはいかない。声門破裂音とそうでないものをきちんと分けるというのが、喜多見で沖縄語を話す会の重要なコンセプト。
では声門破裂音をで、破裂しない音をで示してみましょう。
ーちち」
国際音声記号で書くと[ji:?wa:t?it?i]
ところが、沖縄語辞典によると、これでも不十分なのです。
['ii?wa:cici]
['i]と[ji]は同じ。[ci]と[t?i]も同じなのですが、問題は[ci]です。あえてひらがなで書いてみると「つぃ」という感じでしょうか。国際音声記号では[tsi]です。これ、首里ならではの発音なのです。士族だけが使っていた音。だから“喜多見で沖縄語を話す会”ではこの音の区別まではしません。でもね、古典をきっちりやろうと思うと、避けては通れない音なんですね。
つまり、沖縄語には、「た行」でも「ちゃ行」でもない、いわば「つぁ行」があるのだということ。これについては、あらためて音韻講座にて。はやいところ再開しなくちゃ。

さて、今日の勉強は「つぁ行」なんてそんなややこしいハナシではなく、「だー」
かつて、小生はカミサンにこんなことを聞いたことがあります。まあ、ちょいと読んでくださいませ。
 ⇒だー、ハイ。うり、ハイ。
「うり」はともかくとして、「そっちからこっちがダー」という愚妻の安易な説明。やっぱり、いい加減にあしらわれたのですかねえ。
本日、國吉先生から配られたテキストによると……
1:ものをたずねる時に使う。
2:物を請求する時に使う。
3:失敗した時に使う。

例えば「だー、銭(じん)」。
「おい、金」とでも訳しましょうか。なるほど「そっちからこっち」ねえ、あたらずとも遠からず?

今日、初参加のお二人をご紹介したいと思います。
花田さんと文化人類学者の石川浩之さんです。
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花田さんは“しんゆりアート市”で隣同士になったのがご縁。
石川さんは去年の12月の“金城さんの沖縄料理を食べる会”以来のお越しです。

金城さんといえば……
金城さん、ちょっと事情があって先週から御欠席。実は先週から「力玉那覇(ちからたんなぱー)」という伊江島の昔物語(んかしむぬがたい)を読み始めたのです。伊江島出身の金城さんの話が聞きたいのに残念。金城さんが復活するまで、ゆっくりいっぱい脱線して進めて行くことにしますかね。

昔物語といえば……
沖縄に行っていらした國吉先生のお土産と土産話。
「紅芋たると」と「雪塩ラスク」と沖縄の老人ホームで國吉さんが紙芝居で昔物語をやられた時のお写真です。
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そして、今日のafter勉強会は“串かん”にて。
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サングラスを外した謎のおじさん。何回目の登場なんだろう。もう謎じゃありませんねえ、日高さん。
石川先生も、また是非お越しください。

tag: 喜多見_居酒屋.串かん  沖縄の食物  國吉眞正  声門破裂音  ゆんたくの会 

金城さんの沖縄料理を食べる会Part2

昨年暮れの第1回に続き……
金城さんの沖縄料理を食べる会Part 2
※旧ブログから新ブログに移行するにあたり、使えるタグが10個に限定されてしまいました。いつも「金城さんの沖縄料理を食べる会」は盛りだくさんなので、前回もタグの数が足りなくなり、記事をふたつに分けました。今回はそれでも足りなさそうです。どうしようかと思案した結果、タグが10個になった時点で、中途半端だろうがなんだろうがバッサリそこから次の記事にしてしまうことにしました。さてどうなります事やら…。まず一個めのタグは、もちろん「金城多美子」です。
今回はPushPullのスペースを借りて開催しました。
ご参加くださいました皆様、ありがとうございました。金城さんのお料理、堪能して頂けましたでしょうか。

いつものごとく、記事は、後日追記しますが…

取り急ぎ料理を撮影した画像を一枚…
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…と、いいますか、あんまりよろしい画像がないのです。
ピンボケばっかりで…
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皆様のお手元に画像等ございましたら、お送りくださいますようお願いいたします。

コメントも、記事が出来上がるのを待たずに、記憶のまだ定かなうちにお寄せくださいませ。皆様のコメントが、また新しき仲間を呼ぶことでしょう!

…っつっても、なかなかコメントしてくれない方が多くてねえ、まあ、そこがまたいいんですけどね。控えめというわけではなく(そんなやついねえってか?)、ブログにコメントなんかしんきくさいよって感じ、個人的にはとっても好き。でも、対外的にはちょっと淋しい……?

4月5日、トミヒサさんから届いた画像。その中から珠玉の一枚を先行公開。
豚の着ぐるみ。
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追記…4月21日
間もなく3週間になろうとするのに、今更追記とはなんとも間の抜けたハナシですが、M.A.P.after5ではいつものこと。どうかお許しください。
何で小生高山正樹、こんなピンクの豚の着ぐるみを着ているかというと、皆様にあらかじめお知らせしていた通り、本日のサブタイトルは『花見の宴』、着衣のどこかにピンク色をというお願いを、自ら責任もって実践したのであります。
わー(私)はわー(豚:声門破裂音)です、ってなもんだ。
そして、豚の後ろで不思議なものを眺めるかのように見上げている天使のような少年は、この日急遽私達のために三線を弾いてくださった金城さんの三線の先生、松尾慎吾さんのお子さん、みそら君であります。
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慎吾さんはみそら君が生まれるとき、分娩室で三線弾いて「童神」を歌った。すると、みそら君は泣き止んだ。なんて感動的な情景でしょう。
松尾慎吾さんのご紹介はあらためて追記します。(って、いつだ?)

追記…5月21日
前回の追記からもう一か月、こいつはいけません。いい加減誰も読んじゃあくれない記事になっちまった。でも、始末はつけないとね。
ともかく主役を紹介していないのがまずい。Yusukeさん、画像をお借りしますね。
タミーこと金城さんです。
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人指し指がなんともいいですなあ。
グツグツ……
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テカテカ……
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うまそ……

手伝う人、片野さん。
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食べる人、日高さん。
[subcate(10):日高さん]
※あら、もうタグ10個になっちゃった。では、バッサリ次の記事へ
次の記事に続く

tag: 金城多美子  喜多見_喫茶店.PushPull  カチャーシーの光景  とみ久さん  声門破裂音  松尾慎吾  三線  三枚肉  片野すゞ子  日高 

声門破裂音について【沖縄語の音韻講座、プロローグ(5)】

沖縄語の音韻講座を始めから読む

『沖縄大百科事典』の「琉球方言の子音」の項において、「琉球方言の子音の特徴」として、第一番目に声門破裂音(glottal stop)の[?]があることを上げています。
? は、声門破裂音を表すIPA表記(国際音声記号)です。
(以下、青字は『沖縄大百科事典』より引用)
「?は語頭に立ち、母音や半母音w、jの直前に位置する」

まず半母音について確認をしておきましょう。
上の分の中の[j]は、ローマ字でいえば[y]のことです。半母音については、前回の音韻講座でもちょっと触れましたが、音声学的にきっちり説明しようとするとけっこうややこしいのです。でもここでは、子音だけれども他の子音とはちょっと違って、母音的な正確を併せ持つ子音である、くらいにで事足りるのではないでしょうか。例えば[wa]ですが、これ[u]と[a]を、すばやく連続して言った感じじゃありませんか。[ya]は[i]と[a]、[yu]は[i]と[u]みたいな感じ。だから[ya]は母音的であり、従って、その前に別の子音が来ることができるというのです。[r]が付けば[rya](りゃ)、[n]が付けば[nya](にゃ)とかいう音になるわけですね。

そこで、?(声門破裂音)に話を戻しましょう。先の文章の「母音や半母音w、jの直前に位置する」の意味は、まず母音の「あ・い・う・え・お」と、子音の「わ」と「や・ゆ・よ」の前に?がくっつくことがあり、くっつくと、それらの音が声門破裂音になるということです。
さて、では声門破裂音とはどういう音なのでしょうか。これまでも、何度も苦しい説明をしてきました。

FM世田谷に出演した時は、さっぱり分かりませんという話をしました。
儀間進さんはウッと荷物を持つ時のように喉仏の下あたりに力を入れるとおっしゃいました。津嘉山さんは[?wa]を言う時、「う」と「わ」を一緒に言うのだとおっしゃっていました。
ちょうど一年前には少し言語学的に説明してみました。

あんまり参考にしたくないWikipediaですが、そこには「子音の類型の一つ。閉じた声門が開放されて起こる破裂音。咳をする直前に感じられるような声帯の締め付け具合から一気に息を出したときに出る音。」となっています。
まあ、いくら文章で書いたって、よく分かりませんよね。

さて、次に「?は語頭に立ち」ということは、必ず単語の頭で使われ、単語の途中に現れることはないということです。そして、母音や半母音から始まる単語には、?が付く言葉と、?が付かない言葉があるよということをいっているのです。

「この音声が弁別的な機能を果たしているのは、日本語のなかで琉球方言だけである。」
さて、これはどういう意味なんでしょうか。これは日本の中で沖縄の言葉だけに声門破裂音があって、他の地域にはないということを表現しているのではありません。他の地域では、?が語頭に付こうが付くまいが意味は同じだが、沖縄の言葉の場合は?が付くか付かないかで意味が変わってしまう場合がある、ということなのです。それが「弁別的」という意味です。
 ⇒(参考記事)音韻と音声の違いについて

さて、一応、声門破裂音については今日のところはこのくらいにして、前回の50音表(もう50音ではありませんが)に、声門破裂音の行を付け加えてみましょう。
声門破裂音があるのは母音と半母音の[y]と[w]です。

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さあ、これでとりあえず準備完了。次回からは、いよいよ音韻講座の本編です。でも、今日のこの50音表が完成形なのではありません。、本編の中で、さらに修正していかなければなりません。
 ⇒沖縄語の音韻講座、本編(1)【ア行】へ

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tag: しまくとぅば  声門破裂音  【音韻講座】  沖縄大百科事典 

第4回 沖縄語を話す会【沖縄語の音韻講座、プロローグ(4)】&講座《8》

前回(第3回)の喜多見で沖縄語を話す会は、去年の12月3日、事務所の小部屋でやりました。
12月14日、アサヒタウンズに紹介記事が掲載されると、多くの方からお問い合わせがあり、12月25日の忘年会を兼ねた“金城さんの沖縄料理を食べる会”をご案内したところ、たくさんの方にお越しいただきました。

そして本日、今年最初の“喜多見で沖縄語を話す会”の日がやってきました。
大盛況です。この短い期間でこんなふうになるなんて、きっとこれが「うちなーぐち」の力なんですね。
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ところで、M.A.P.after5ウチナーグチ講座のほうがちっとも進んでいませんなあ。
ということで、ここらでちょちょいと半母音のお話を。

【沖縄語の音韻講座、プロローグ(4)】
沖縄語の音韻講座を始めから読む
半母音も、言語学的に突き詰めればなかなか難しく、様々な考え方、説明の仕方があるようですが、ここでは日本語と沖縄語を考える上で必要なことだけ、簡単に説明いたします。厳密じゃないと怒らないでくださいませ。
日本語の母音は、あ・い・う・え・お の五つ。それに子音(k・S・T……)がくっついたものがあって日本語の音が出来ているわけですが、その子音と思しきものの中に、半母音がふたっつ混ざっています。それがWとYです。
この2個の子音が他の子音と違うところは、このWとYは、母音と他の子音の間に挟まって機能する場合があるということです。例えば、ひゃ(hya)とか、びゅ(byu)とか。
この母音と子音の間に挟まる[y]については、日本語と沖縄語に特に違いはないので、もう忘れてください。しかし[w]の方はそうはいかない。日本語の50音表には、母音と子音に挟まる[w]は見当たりませんが、沖縄語にはあるのです。それが[kw]と[gw]です。

そこで、前回の沖縄語の音韻講座プロローグ(3)の50音表に、この新たな2行を加えることにしましょう。

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この日の川岸さんのお土産、シークァーサー。
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さあ、これで沖縄の50音表が完成して、いよいよ音韻講座の本編に入れるのか、と思いきや、そうはいかないのです。
母音と子音に挟まれない場合の、つまり他の子音と同じ使われ方の[y]と[w]と、本来の母音と、こいつらが、沖縄語の音韻において、もっとも曲者なのです。結論から言うと、この沖縄語における半母音と母音は、それぞれ声門破裂音とそうでない場合とを分けなければいけないのです。

「あぬ うとー うとぅ うっちょーん」(あのご主人は評判がいい)
「うとー」「う」は破裂しない。「うとぅ」「うっちょーん」「う」は破裂する。

富久さんの頭も、破裂寸前です。
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声門破裂音については次回に詳しく。
沖縄語の音韻講座、プロローグ(5)へ
とりあえず声門破裂音のサブカテゴリーだけ作ってみました。
今日もあっちへ脱線、こっちに転覆。そのあたりは五味さんのブログへ。
 ⇒この日の五味さんの記事 

そういうわけで、肝心要のお勉強の方は、たったふたつの構文を習っただけで終ってしまいました。
うちなーぐち講座《8》

くれー、ぬーやが。(此れは何?)
くれー、ムーチーやん。(此れは餅だ)

くれー、ぬーやいびーが。(此れは何ですか?)
くれー、ムーチーやいびーん。(此れは餅です)
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金城さんが作ってきてくれました。間もなく鬼餅(ムーチー)。初孫ができたので、皆さんに配るためにいっぱい作ったんだって。
くゎっちーさびたん。(ごちそうさまでした)
(※あれ、「くゎ」じゃなくて「くぁ」じゃないのかって?そうなんです。「くゎ」って書いたり「くぁ」って書いたり、色んな人が色々な書き方をしているのです。これが沖縄語の表記問題です。それを何とかしようというひとつの提案が「新沖縄文字」なのです。)

tag: ムーチー  シークヮーサー  とみ久さん  【総合講座】  ゆんたくの会  声門破裂音  【音韻講座】  新沖縄文字  事務所の光景 

「はべる」と「てふてふ」うちなーぐち講座《2》の2

さて、今日の本題に入る前に、もう少し寄り道をさせてください。

初めて沖縄語を話す会にお邪魔した時(4/4)に、沖縄の3母音についてお話ししました。
まずそちらを、是非お読みください。
 ⇒http://mapafter5.blog/907…

その復習と補足です。

《復習》
大和の母音の[e]が、ウチナーグチでは[i]に、[o]は[u]となる。
それでよく沖縄語は3母音という言われ方をするが、実はそれは間違いである。
短母音の[e]も[o]も、数は極めて少ないが、存在する。
長母音の[e:]と[o:]は、いくらでもある。
大和の[ai]が[e:]、[au]が[o:]となる。
《補足》極めて少ない[e]も[o]について。
それらの多くは感動詞(ane=あれ)か、擬声語(horohoro=衣ズレの音)である。
それらの言葉の殆どに、[e]や[o]を使わない言い方(変わり語形)がある。(三百=[sanbeku]には、[sanbyaku]という言い方もある。)
上記以外の言葉は、唯一、haberu=蝶のみである。
(コメントの【補足】も、必ず併せてお読みください。7/11追記)

さて、ここからです。(いつもM.A.P.after5の“うちなーぐち講座”はややこしいので、頑張ってついて来てくださいね。)
M.A.P.after5では上記のように説明はしたものの、実は、一つの疑問があったのです。
上に述べた[ai]→[e:]、[au]→[o:]という「ルール」の他に、大和の二重母音や長母音と沖縄の長母音との関係には、もっと多くのルールがあります。例えば、[ou]及び[oo]は[u:]となる。(通りtoori→tu:ri※注)
しかし「扇」はうちなーぐちでは「おーじ」です。なぜ「うーじ」とならないのだろうか……
※注:「トゥーリ」は[tu:]か[tuu]か、これについてもお話ししたいことがありますが、これは別の機会に…

そして、色々と調べ始めたのです。でも、ウチナーグチに関するものをいくら探しても、満足のいく答えは見つかりませんでした。ところが、日本語の歴史に、この疑問を解く糸口があったのです。

日本の鎌倉時代から室町時代にかけて(1200年頃)「オ列の長母音」は、口の開き方の広い狭いによって区別がありました。口を広く開けた方を「開音」、狭い方を「合音」といいます。
「開音」は[au]が長音化したもの[?:]、「合音」は[ou]が長音化したも[o:]です。
つまり「扇」がウチナーグチで「o:ji」となったということは、「扇」の「おー」が、もともと「開音」であったからではないのか。つまり、平仮名で「扇」を表記すれば、「扇」は「あうぎ」だったということなのです。
(但し、元禄時代、紀元1700年頃には、大和ではこの発音の区別は無くなっていたようです。けれども、文字としては「あうぎ」という風に書き分けていたのでしょう。)

これで、なぜ「扇」がウチナーグチで「うーじ」ではなく「おーじ」となるのか、そのことの説明がつきました。満足。

比嘉光龍さんに会った時、この話をしたら、「それ自分で考えたの」と、光龍さんの大きな目が、さらに大きくなりました。

このことに関連して、高山正樹は「社長とは呼ばないで」に、またわけのわからないことを書きました。
http://lince.jp/mugon…

【補足】
例えば「王子」も沖縄語では「おーじ」となります。これも「扇」と同じ事情なのですが、但し、この場合の「お」は声門破裂音ではない「お」なので、新沖縄文字を提唱する船津さんの表記法に従って「をーじ」としました。しかし、「を」と書くと、どうしても[wo]という発音を想起します。確かに現代日本では「を」は[o]と発音されるということになっているので、声門破裂音ではない「お」の文字として「を」使用するのは一見問題なさそうにも思えますが、大和の古典芸能の世界では、いまだ「を」を[wo]と発音しています。この伝統的な発音は、芸能の世界では今後も受け継がれていくでしょう。
従って、「新沖縄文字」においても、無用な混乱を避けるために、声門破裂音ではない「お」については、新規に文字を考案することを、私は提案したいと思っています。
本記事において、そのあたりの事情を解説せずに、「王子」を「開音」の例として使っていたため、とても分かりにくい説明に「なっていました。そこで、「王子」に関する部分を削除し、この補足を付記することにしました。
(2011年2月5日高山正樹)

しかしです。ここで新たな疑問が沸き起こってきたのです。

1:元来古く(日本の鎌倉時代以前の)沖縄で、その頃は大和でもそうだったように、[au]または[?:]と発音されていたものが、大和とは全く違った音韻変化の道を辿って[o:]に変わっていったのか。
2:あるいは、元禄時代以前に大和からやってきた言葉の[au]または[?:]が、既に確立されていた沖縄の音韻体系の中に組み込まれて、[o:]と言い換えられたのか。
3:はたまた、元禄時代以後、すでに大和では発音の区別が無くなっていたのに、大和から文字としてやってきたものに「あう」と「おう」の区別があったため、沖縄ではそれを音でも区別したということなのか。

ああ、興味は尽きません。
このことは、沖縄の歴史的仮名遣いをどう考えるのかという問題と、深く関わっているのではないか、そうとも思われてきました。

ともかくです。何百年も頑なに保持してきた仮名遣い(蝶々=てふてふetc.)を、日本は明治になってあっさりと放棄してしまったわけですが、その大和では失われてしまった区別が、その成り立ちや変遷がどうであれ、ウチナーグチに[o:]と[u:]という音の違いとして、はっきりとした形で残っているということは間違いなさそうで、とても興味深いことです。

もちろん、全てをひとつの公式に当てはめてしまうことは大変危険ですが、そのことをわきまえていれば、公式を探り出そうとすることは、極めて深く、楽しいことです。
そして、ウチナーグチを通して日本語を考える、これは日本を相対化するという、日本が国際社会で真に自立するために必要でありながら、しかし日本人が極めて苦手とする思考回路を鍛えるために、とても有効なことでもあると思ったのです。

【追伸】
そうしたら、沖縄語辞典に、こんなことがあっさりと書かれていたことを、後になって知りました。
「標準語の『開音』に対応するooは首里方言でooに、また『合音』に対応する標準語のooは首里方言でuuに、それぞれ対応するのが普通である」
うーん、『沖縄語辞典』は、たいしたもんだ。

tag: 【音韻講座】  声門破裂音  新沖縄文字  三母音  二重母音 

「豚」の「わー」は声門破裂音です!【うちなーぐち講座“プロローグ”】

まずは鼻濁音のはなし。
去年の12月、アナウンス講座なるものを見学した際に、僕はこんなことを書きました。まずはお読みください。
 ⇒http://mapafter5.blog.fc2.com…

3ヶ月前は、ずいぶんと講座の先生に気を使って書いているようですが、あらためて僕は、「鼻濁音が日本語の美点というのはおかしい」と、大きな声で叫びたい気持ちになってきました。
沖縄には鼻濁音はありません。それは、なにも沖縄に限ったことではないのです。日本のかなり多くの地域で、鼻濁音などないのですから。

八木政男さんとお会いした時にも、この話題が上りました。
 ⇒http://mapafter5.blog.fc2.com…
ウチナーグチに「はなむにー」という言葉があります。まあこれは、風邪なんか引いたときの「鼻声」みたいな状態を指す言葉ですが、沖縄では鼻濁音も同様に笑われる対象、風邪ひきの優男(やさおとこ)がもてるのは、江戸という街だけということなのかもしれません。
役者の場合、経験上、標準語なら鼻濁音であることが正しい場合でも、時に確信犯的に鼻濁音を採用しないことがあります。そういう経験談を、去年もアナウンス講座の先生にお話ししてみたのですが、黙って無視されました。
また鼻濁音には強弱があって、時に鼻にかかる度合いが強くて、鼻濁音としては実にすばらしいのですが、しかしなんとも気持ちが悪いという場合もあるのです。
おきなわおーでぃおぶっくのCDのはなしですが、津嘉山正種氏の「人類館」のこと、ウチナーグチの部分は当然ですが、地の文でも、本来は鼻濁音でなくてはならない箇所の多くを、津嘉山さんは鼻濁音で語ってはいません。この「人類館」という作品にとっては、それが正解であり、「美しい」と思うのです。
そして昨日、あの、久米明さんの「ノロエステ鉄道」の朗読でさえ同じだったのです。伺ったところによると、久米さんは「沖縄を読む」ということで、鼻濁音をどうするか、かなりお考え下さったようです。結果、大城立裕先生がおっしゃった「鼻濁音の気持ち悪さ」は完全に払拭され、逆に「清い」美しさが加味されたと思います。

沖縄という風土の中で、鼻濁音に出会うと、とても違和感を感じます、そんなお話を、今日もしたのでした。鼻濁音は美しいものだ、それが正しい日本語なのだということが、まことしやかに語られるのはいかがなものでしょうかと。

もうひとつ。「わー」のはなし。
「私」も「豚」も、ウチナーグチではどちらも「わー」だというはなしです。
FM世田谷の“せたがやじーん”に出演した時もこの話をしました。
 ⇒http://mapafter5.blog.fc2.com…
儀間進さんとの雑談をご紹介した時も、「わー」のしゃべり方について触れました。
 ⇒http://mapafter5.blog.fc2.com…

つまり、「私」も「豚」も「わー」であるという言い方は、実は正しくありません。「私」も「豚」も、ひらがなで表記するならどちらも「わー」と書くしかないということなのです。
言語学的に言うと、豚の方の「わ」は声門破裂音(Glottal_stop)という子音です。声門(声帯)を閉じた状態から、発声と同時に声門を開いて声を出す破裂音なのです。国際音声記号では、クエスチョンマーク(?)から下の点を外したような記号が使われます。PCではこんな記号はありませんから、ここでは便宜上「?」で代用しますが、「私」の「わー」の「わ」は「wa」で「豚」の「わー」の「わ」は「?wa」です。
これをむりやりひらがなを使って表記しようとすると、「ぅわ」というのが一番近いのかもしれません。しかしやっぱり近いだけで「ぅわ」ではないということが問題なのです。ウチナーグチに触れたことのない大和の人たちには、この「わ」の前の「ぅ」は聞き取れません。というより、「ぅ」ではないのです。日本語の感覚で「ぅわ」を読んでしまうと、それはやっぱり「うわ」であって、これは声門破裂音ではありません。

母音と「わ行」と「や行」と、それらの関係については、そのうちきちんと体系的にまとめてご説明したいと思います。
また、ウチナーグチの表記についても、いろいろな考え方があるようで、もう少しきちんと調べて、その勉強結果をご報告したいと思っています。少々お待ちくださいませ。

その他、「口蓋化」や「高舌化」など、なんだかちょっとおもしろくなってきました。ウチナーグチを考えることで、日本語を再発見することにもなりそうです。
(文責:高山正樹)

tag: 儀間進  大城立裕  津嘉山正種  【音韻講座】  鼻濁音  八木政男  久米明  「人類館」  ノロエステ鉄道  声門破裂音 

儀間進さんの長ーい雑談【「わー」と「わー」のはなし】

今日午前中は宜野湾の嘉数で太鼓の稽古。
ということで宜野湾にお住いの儀間進さんと、普天間飛行場の南にある田園書房で1時にお会いすることにしました。2階の、テーブルと椅子が置いてあるちょっとしたスペースにて、儀間さんの「うちなーぐちフィーリング」をオーディオブックにする企画の現状報告、30分くらいのつもりでお話を始めました。

「たくさんの若い人たちを交えて読みたいのです。」

すると儀間さんから出てきた名前……

比嘉光龍(ばいろん)さん「正統派の方言をしゃべるねえ」
親富祖恵子さん「首里のおばあちゃんから首里言葉を教わったから上手だよ」
知念ウシさん「外国人と結婚してラディカルな考え方を持っている人だ」
伊狩典子さん「首里言葉は、日本で言うと京都の言葉みたいなところがあってね、首里言葉はお高くとまっていてねと思う人もいる、それがいいという人もいる」
小那覇全人さん「この人がいいかな」
玉城満さん「この人に言えば14、5人集まるんじゃないかな」
(註:この方はあの「笑築歌劇団」を主宰されている方。でも今は政治の道に。奥様がプロダクションをやっていらっしゃるという話は聞いたことありますとは高山正樹談でした。)
吉田妙子さん「女優さんだね」
そしてやっぱり
八木(はちき)政男さんと北村三郎さん。一番は何と言っても北島角子さん。「若い人たちを指導するなら八木さんが適任だろうな」
※以上の方々はタグが足りないので、別記事を立てました。(2017年11月25日)

こうして並べると、御年配の方も結構いらっしゃいますね。そしてみなさんこの道ではいっぱしの方々です。ご協力頂ければそれはそれは嬉しいのですが……。
ただしゃべっても生きた言葉にはならないよと儀間先生、そこはほんとにきちんとやらなければいけないと肝に銘じております。でも、だからといって、しゃべれる方々だけでこの企画をやっても、企画自体が生きたものになって拡がっていくかどうかはまた別です。たくさんの若者たちが、今はしゃべれないけれど、この企画を通して生きたウチナーグチを考え、八木政男さんのような方にご指導を受けて、一生懸命練習して、そうして出来上がったオーディオブックには、ちょっと拙いかもしれないけれど、色々な意味で彼らの生きた言葉が収録されている、そうなれば素敵だと思うのです。ハードルは高いけれど、なんとかやり遂げたいと思っているのです……
ということを、今度お会いしたときに儀間さんにお伝えしなきゃね。

「この間、目の前に八木さんが立っていたので、ポンと肩を叩いて、実はこういうふうな話があって、お声が掛るかもしれませんといっておきました」
先生、お気遣いありがとうございます。

それから儀間さんの話しは流れに流れて、あの伝説的な雑誌「琉大文学」のこととか、そして「わー」と「わー」のはなし。
 ⇒「わー」と「わー」をラジオでしゃべった時の記事
「わたし」と「豚」の発音の違い。そこで儀間さんは実演してくださったのですが、やっぱりよくわかりませんでした。どっちかが、「ゥわー」で、最初にウッと荷物を持つ時のように喉仏の下あたりに力を入れるのだそうです。
「ゥっ」「ゥを」「わゥッ」「ゴボ」「ブホ」「ゲポ」……、苦しい、だめだ、やっぱり、できない。無理です。
津嘉山さんは「う」と「わ」を一緒に言うのだとおっしゃっていましたが……
「をゥ」「オェ」、やっぱり無理です。

それから「やー」と「やー」も同じ。「家」と「あなた」
やっぱりどっちかが最初にイッと喉仏の下あたりに力を入れる。
「ィやッ」「うんや」「もういや」「いやん」「ばかん」「うっふん」……。できません。

方言のはなし。宮古は全く違う。沖永良部は沖縄に近い。鹿児島や熊本には沖縄と同じような言い方がたくさんある云々……。

このあたりですでに時間は2時半を回る。もう予定を大幅にオーバー。
「では、もうそろそろ……。」
「ごめんなさいね。僕は真面目な話がダメなんです。雑談が好きでね、雑談ばっかりなんですよ。教師をやっていた時も、教員室で雑談ばかり、後ろで聞き耳を立てている人がクスクス笑っていたり、お前うるさいからあっち行けと言われたりしたんです。だから今度高山さんが来た時はしゃべらないようにしますから」
「それはダメです。高山は儀間さんの雑談が大好きなんですから」
「いやいや」と儀間さんは笑っていらっしゃいました。
で、今回は儀間さんのお写真を撮るのを忘れてしまいました。

儀間さんとお別れして「おきなわ堂」へ御挨拶に。
本日の商品展示状況。
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あ、coccoの隣だ!

人類館のチラシを置いて頂きました。
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それからちょっと頼みごとがあって琉球新報へ。
今日はいい天気でした。
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