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プレイベントのクライマックスはお笑いライブ

夜の泉の森会館

加那販売中

企画もの

お笑いライブ会場にて

tag: さのし  黒糖酒.加那  泉の森会館  吉田かずと  大城大心  しゅうごパーク  たーにー  楠定憲  大島純  西川郷子 

プリモ芸術工房オープン記念公演“セロ弾きのゴーシュ”の御案内

11月も半分終わりましたが、今月これから山猫合奏団の公演がみっつほど続きます。今日はそのための合わせをしました。

ひとつは14日、古河市の小学校で公演します。これはいわゆる音楽(演劇かな?我々の場合ここが分からないん)鑑賞会というものなので、一般の方にご覧頂くものではありません。
あとのふたつはお客様に来ていただかなくてはならない公演。それなのにここまで告知できないのは、いつものことながらダメですねえ。反省しきり。「何故もっと早く教えてくれないのか、そうしたら行けたのに」と、方便かもしれませんが、ちょくちょくお叱りを受けます。大変申し訳ございません。実は我々遠慮深いので、断りやすくして差し上げているのです、なんて、もっと怒られそうですね。

合わせをした場所はプリモ芸術工房。このたび洗足に完成した小さなスペース、オーナーは山猫合奏団のメンバーであるチェリストの大島純です。その杮落としで、今週の土曜日、17日に山猫合奏団が公演することになりました。

まずは急いでその告知をしましょう。もう遅いけど。

プリモ芸術工房オープン記念連続公演11月シリーズ第1回
セロ弾きのゴーシュ
日時:11月17日(土) 開場 18:30 開演 19:00
会場:プリモ芸術工房(東急目黒線洗足駅スグ、出口正面、レストランの2階)
料金:前売 3,000円 当日 4,000円 (※未就学児童は入場いただけません…)
出演:山猫合奏団
 白石准(ピアノ・作曲)、大島純(チェロ)、楠定憲(語り)、高山正樹(語り)
  ※今回はいつもと反対、楠定憲が動物たちを、高山正樹が語りを担当します。
お問合せ等:03-6421-6913
(※もちろんM.A.P.でもチケット承ります。)

久々の東京公演です。また、今回初演の実験的小品のいくつかもご披露できそうです。小さな会場、でも、まだ若干お席も残っているようです。この機会に、是非ご覧(お聞き)くださいますよう!

チラシです。クリックするとでっかくなります。
プリモ芸術工房オープン記念連続公演のチラシ
題字といい、ふたりの紳士の絵といい、どこかで見覚えのあるタッチ。そうです。CDジャケットやTシャツなど、山猫合奏団のデザインを一手に引き受けてくださっている宇夫方隆士さんです。

あら、准ちゃん、そこに何かあるわけ?
プリモ芸術工房の2階から

そうなんです。表から見るとこんな感じ…
この字も絵も、宇夫方隆士画伯の手になるものです。
プリモ芸術工房の夜景

駅の改札を出れば道路の向こう側に見える光景。実に分かりやすい場所。
(※昼間の画像は一つ前の記事の最後にあります!)
皆様のお越しを心からお待ち申し上げております。

tag: 山猫合奏団  宇夫方隆士  大島純 

再生を祈って琉球舞踊をチェロで踊る

東日本大震災から73日目……

【この日呟いたこと】
10:59
ツイッターはインプットツール。そう思ったからあんまり呟かなくなった。しかし、テレビのワイドショーコメントをそのまま受け入れているような人が周りにいかに多いことか。頼むからダメ民主党以下の自民党に騙されることなかれ。自民党だったらもっと上手く真実を隠す。


ツイッターに時々極めて個人的なことを交ぜると、発言が信用されるらしい。そこで……

13:56
薬が切れた。明日飲む薬がない。


しかし、誰も読んじゃあいないもんなあ、信用されるもされないもないか。「明日インプットする薬がない」とでも呟こうと思ったのだが、誰も気がつかない細工をしてもつまらない。

山猫合奏団の(というか東京奏楽舎のというか)大島君が事務所に来てくれた。6月4日に踊る曲の相談。
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そうなのである。この度の公演で宇夫方路が披露する新作の創作舞踊を、チェロで踊ろうというのである。一応、私、高山正樹構成ということになっている。

再生を祈る曲。
東日本大震災。だが、僕の心の深くには、沖縄がある。

琉球舞踊は先人から受け継がれてきたものを重んじる世界。さてチェロで踊るという暴挙が、沖縄から来てくださる先生方に受け入れていただけるものかどうか、見ものである。どうか皆さん観に来てね。

この件については、今日のところはこの程度にとどめておこう。

薬は、明日の午前中に医者へ行くことにした。

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tag: 大島純  事務所の光景 

角筈区民ホール“かがみ”その1

三笑亭夢丸with東京奏楽舎です。
角筈区民ホールです。
場当たり、音響チェックなどなど。
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ウメちゃんが毛氈を敷いてくれています。
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ウメちゃんは現在ここ角筈区民ホールで小屋付きのスタッフさんをやっていますが、昔は龍前照明にいたのです。

チェロのエンドピン(脚棒)は、本来舞台の床に刺すものなのですが、劇場によっては断られてしまいます。今日もNGでした。そういう場合もままあることなので、大島君はこんなグッズを持っています。
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沖縄の恩納村での山猫合奏団公演の記事にアップの画像があります。)
エンドピンの材質によっても音色が変わるというくらいですから、本当は床に刺すのと刺さないのでは響きが全く違うのです。それなのにそれを禁止する理由ってなんなのでしょう。
劇場の舞台の床板は消耗品、定期的に張り替えるのは常識です。国立劇場でも歌舞伎座でも、大道具さんはガンガン床に釘を打ちます。支木(しぎ)といって、鎹(かすがい)のでっかいものがあって、パネルを立てる時に使うのですが、それだって床にぶっさすのですから。
(参考画像)
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その常識を、行政の人たちがわかっていないのです。劇場のことを良く知らない著名な建築家が設計した使えない劇場が日本にはたくさんあります。いわゆる箱物というやつに多いのです。そして釘打ち禁止なんてことになっている。要するに舞台の板は張り替えるものだということをわかっていない人たちに決定権があるという弊害です。
角筈区民ホールの舞台は一見とってもきれいです。小屋付きのみなさんのメンテナンスが行き届いていることがわかります。でもよく見ると、けっこう傷がある。
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つい最近、床を削ったのだそうです。でももう限界、これ以上削ることはできません。しかし、将来床を張り替える予算が計上されることはないのだそうです。つまり、劇場の専門家ならば床板を張り替えるのは障子を張り替えるのと同じなのですが、お役所の上の方々はきっと改築ぐらいにお考えなのでしょうね。まあ、障子を張り替えるのとは比べられないほどの費用がかかるわけだしね。角筈は普通の区民の方々のための施設です。確かに床を張り替える大金を一般区民の皆さんは無駄と考えるかもしれません。芝居屋の常識は非常識だもんなあ。

ともかく、ちょっとした傷でも、そこからささくれが出来てしまうことがあります。そうなっても、ここの舞台はもう削ることができません。芝居で使えば裸足で舞台を走る事だってあります。だからささくれはとっても危険なのです。それを知っているから、現場の人たちは釘打ち禁止にするしかないのです。

夢丸師匠がMCする時の立ち位置のバミリです。
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見えますか、小さな白いビニールテープ。劇場の床に張っていいのは粘着力の弱いテープだけです。ガムテームは絶対ダメ。紙のガムテープなんて最悪です。これは国立劇場でも同じ。はがす時にささくれができてしまったら大変です。時々素人さんに劇場を貸すと、平気で紙テープを張ったりします。そうなったら、小屋のスタッフさんは、何時間もかけてゆっくりゆっくりテープをこそぎ落とすしかありません。

でもね、音楽家は音楽家で、自分の音に命を賭けているわけです。プロデューサーだって……、それは言わないことにしましょう。違う立場の人たちの苦労は、見えないものだ、という話しでした。
行政には行政の事情がきっとあるのでしょう。逆にそれが僕らにはわかっていないということなのかもしれません。

もうひとつウンチクを。
今日のピアノはスタインウェイのフルコン。
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フルコンとはフル・コンサート・ピアノのこと。フルオーケストラと競演するようなでっかいピアノです。画像をもう一枚。よく見てください。
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胴体はピカピカですが、フタの方はツヤがありません。山猫合奏団の白石准が艶消しピアノのことを書いていましたが、これはそうではないらしい。ピアノの後ろに並んで演奏するオーケストラのプレイヤーが、ピアノのフタに反射する照明の明りでまぶしくならないための処理が施されているのです。といっても、ここは小さな劇場の小さな舞台。このピアノの後ろでオーケストラが演奏するなんてことはないんですけどね。倉庫にはもう一台、やっぱりフルコンのヤマハのグランドピアノがあるというのですからびっくり。お金の使いどころが違うんじゃないかなあと、事情を知らない僕らは思うのでした。

行政の皆様へ。これは決して批判ではありません。現場と対話をしましょうというご提案とご理解くださいませ。

さて、今日は反響板を使うので、照明で大したことはできません。それでも夢丸さんのMC用のスポットを舞台袖で調光できるように、ウメちゃんが仕込んでくれました。
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操作するのは高山正樹、俺だ!
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楽屋でお昼を食べて……
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間もなく“かがみ”の幕が開きます。
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本番中の記事へ

tag: 東京奏楽舎  龍前正夫舞台照明研究所  大島純 

最高のアンサンブル間もなく

だーれだ
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君も音楽家になるのかい?
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CAFE&SPACE PushPull にて。

デモです。
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皆様、お気に入りのようで。
あとはスケジュールの調整。
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名田綾子さんはシフォンケーキ   大島純さんはレアチーズケーキ
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菅野恵子さんはレモンタルト
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そして桃原健一さんはハヤシライスのサラダ付

最高のアンサンブル?
2010年秋の東京奏楽舎、間もなく告知です。
(※今年の2月には「告知前夜」だなんてことを言っていたのですが、今度こそ、ひとまわり大きくなってお知らせできそうです。)


tag: 喜多見_喫茶店.PushPull  桃原健一  東京奏楽舎  名田綾子  菅野恵子  大島純 

尻に火がついても蕎麦を食う

こんな案内を頂いていました。
まずは西武門もみ子さんが出演する“オーイ!ちゃんぷる祭り”
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行きたいけど、こちらにはおてもやんず特別メンバーの宇夫方女史に行ってもらうとして……
小生は“夏のはじめの室内楽”
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この大島純氏が出演するコンサートに、しかし会社の決算申告書提出の期限が迫り、いよいよ尻に火がついて、結局二人とも帳簿とニラメッコ、時間が作れませんでした。

そればかりではありません。昨日の嫌な予感が的中。文字通り尻に火がつきました。痛えのなんのって。ああ、トイレが怖い。

それでも昼飯を食べなければ仕事なんかできません。こういう日は蕎麦ですね。
喜多見には老舗の名店があるのです。丸屋さん。丼ぶりものもある普通の日本蕎麦屋で、こんな旨い蕎麦が食べられるのかとびっくりするお店です。しょっちゅう食べているのに今まで紹介しなかったのは、基本的にココのご主人があんまりそういうの好きじゃないと聞いたから。でも今やもうあっちこっちのブログなどでも書かれているようだし、それならM.A.P.の喜多見情報でも、ちょっとだけ、といわけで……
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なんだよ、昼真っから酒かい!
夜だろうが昼だろうが、蕎麦には酒が粋なんだよ。
尻は?
あ、忘れてた……
(高山正樹)

tag: 西武門もみ子  喜多見_蕎麦屋.丸屋  大島純 

金城さんの沖縄料理を食べる会Part2(その3)

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松尾さんはライブ活動の他、色々なところで三線を教えていらっしゃいます。近いところでは仙川のカルチャーセンター。宇夫方路が琉球舞踊を教えていたカルチャーセンターです。松尾慎吾さんが教えているのは民謡が中心らしい。一方、M.A.P.主催の三線教室は安冨祖流の古典。仲良くしましょ。
※松尾さんの沖縄には2種類の[i]と[u]があるのだというはなし。M.A.P.音韻講座的話題で興味深い。高山正樹の研究課題になりそう。
インターネットであっちこっち松尾さんの記事を探していたら、この日の松尾さんのBlog発見。
 ⇒http://matsuoshingo.blog…
コメントしちゃおっと。

山猫合奏団、チェリストの大島君も参加してくれました。
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川岸さんもいます。國吉先生もいらっしゃいました。水才君も来てくれた。もちろんトミヒサさんも。
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やっぱり最後はカチャーシー。
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tag: 金城多美子  松尾慎吾  三線  三母音  大島純  川岸さん  國吉眞正  中真水才  とみ久さん  カチャーシーの光景 

新宿の末広亭へ

狛江は絵手紙発祥の地です。
※これには異論もあるらしい…
 ⇒関連記事(小池恭子さんにお会いしました)
小池恭子さんは紙芳さんのハガキを使って絵手紙を書いてくださいました。
 ⇒関連記事(沖縄の紙で絵手紙を書く)

その恭子さんの旦那さまである小池邦夫さんのことが、朝日新聞の「むさしの」版で本日より連載されるようです。
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50年か。長いなあ・・・
なんでも、2月3日が絵手紙の日なのだそうで。きっと一週間くらいの連載なんでしょうね。興味のある方は、どこかでむさしの版の朝日新聞を探してお読みくださいませ。
手を抜いてるわけじゃあないですよ。今日は書くこといっぱいあるんですから。

新宿の末広亭へ。
 ⇒前回の末広亭
一月下席、昼の部。トリが三笑亭夢丸さんなのです。演目は「かがみ」。
24日の記事は、ちょっと奥歯にモノが挟まったような感じで書きましたが、間もなく告知ができそうです。少し急がなければならないうれしい理由もあるし。

やっぱり末広亭はいいですなあ。ミニ歌舞伎座っていう感じです。
ボクは、上野の本牧亭のことを思い出しました。
 ⇒社長とは呼ばないで「28年の時を隔てて」

感度の悪いデジカメですが・・・
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終演後、夢丸さんと楽屋でお茶しました。楽屋と言っても、楽屋口のそばにある喫茶店「楽屋」です。末広亭の楽屋は狭いですからね。
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菅野恵子さんのお腹は高山正樹のお腹とおんなじです。
名田綾子さんは二度目の御登場です。
桃原くんは本日お休み。

おっと、こんな時間だ。椎名町に行かなくちゃ。
 ⇒続く・・・

tag: 狛江  三笑亭夢丸  東京奏楽舎  名田綾子  菅野恵子  大島純 

“ラフマニノフの生涯”《相模原音楽家連盟コンサート》

相模大野の駅を出るとペレストリアンデッキで、なんだかリハーサル中。
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そうなんですよね。神奈川県にも結構米軍基地があるのです。

 根岸住宅地区(海) 42万9千平方メートル
 横浜ノースドック(陸)52万3千平方メートル
 上瀬谷通信施設(海)242万2千平方メートル
 深谷通信所(海)77万4千平方メートル
 鶴見貯油施設(海)18万4千平方メートル
 吾妻倉庫地区(海)81万5千平方メートル
 横須賀海軍施設(海)236万3千平方メートル
 浦郷倉庫地区(海)19万4千平方メートル
 池子住宅地区及び海軍補助施設(海)288万4千平方メートル
 厚木海軍飛行場(海)506万9千平方メートル
 長坂小銃射撃場(海)9万7千平方メートル

そして相模原市にあるのは…
 相模総合補給廠(陸)214万4千平方メートル
 相模原住宅地区(陸)59万5千平方メートル
 キャンプ座間(陸)234万6千平方メートル(座間市に跨る)

神奈川県に住んでいるのに、普段は全く忘れている。
忘れていられるのは、沖縄と何が違うのだろう。

ハロウィンを調べれば、差別の歴史も見え隠れします。米軍はマジムンなのか、それとも木を守る聖霊キジムナーの化身だとでもいうのでしょうか。あるいは祖先の霊たちは、私達を守ってくれるのか、憎んでいるのか。

“在日アメリカ陸軍軍楽隊ジャズコンボ”
ちょっと聞いてみたかったのですが、ダメダメ、今日はロシアを聞きに来たのだから。
なんだか節操のない国だなあ、などと考えながら、相模原南市民ホールへ。
山猫合奏団Blogの告知記事
相模原音楽家連盟コンサート“ラフマニノフの生涯”

若林優美(ピアノ) ・田中牧子(ピアノ) ・矢澤一彦(ピアノ)
片野可八子(ヴァイオリン)
《ゲスト出演》大島純(チェロ)

 ⇒相模原市民文化財団のサイト

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戦闘準備完了。
あれ、これが目的なのって? いえいえ(まあそれがなければ来なかったかもではありますが…)山猫合奏団の大島純氏が出演するので来たのです。
開演前に、さっそく1枚買ってくださった方がいらっしゃいました。
楽屋へ報告に。
先生O氏「へえ、まだチェロ聞いてないのにねえ」
生徒T氏「聞いてないから売れたんじゃないの」
O氏「じゃあ、後で返品があるかもしれませんね」

楽屋のモニター……
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O氏「ピアノのコンサートって、下手(しもて:舞台に向かって左)から埋まるんだよね」
T氏「ほんとだ、指が見えるからか」
本日の主役であるY氏が「音は上手(かみて)の方がいいんですけどね」

なるほどそれならばと、小生は一番上手で聞きました。

大島先生の演奏は……
悲しみのトリオ/ニ短調 Op.9 第1楽章
チェロソナタ/ト短調 Op.19 第4楽章

休憩後、お、ピアノ2台だ。これなら上手からもピアニストの指が見えます。
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得した感じ。

終演後の楽屋の会話。
Y氏「そっちこっちでチェロが大評判ですよ」
O氏「そのわりにCD売れないね」
Y氏「…僕…、買います……」

Y氏こと矢澤一彦さん、とってもソフトな解説が、耳に心地よく、とても素敵でしたよ。

会場を出ると……
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私達の耳には、何が聞こえているのでしょう……

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続きを読む

tag: 大島純  山猫合奏団  沖縄 

全てをチューニング

チューニング。
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調絃(チンダミ)という。
最近、チェロの練習の合間に弾きたくなるのです。

チェロを始めた頃、おそれを知らない僕は、大島純くん先生にこんなことを言いました。
「フレットのない楽器ってかわいいね」
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今までギターしか弾いたことのない僕には、チェロの微妙な音程が自分の手でどうにでもなるという感じが、とっても自由で新鮮で、嬉しかったのです。そういえば小学生の時、リコーダーを強く吹いたり弱く吹いたりすると、音程が上下するのを、ひとりでひっそりと楽しんでいた時の感覚を思い出したりもしていたのでした。

すると大島先生曰く
「フレットがない、それが憎たらしいんですよ」

さて、今回はチェロを人前で弾かなければならないのです。ひっそりとひとり遊びしているわけにはいかない。舞台で、いきなり出した音が狂っていたのではまずいでしょう。だから、押さえる指の位置が分かるように、小さなシールを貼って間近に迫った舞台に備えていました。

ところが、新型インフルエンザの影響で、公演が一ヶ月延期。
いたしかたありません。ならばこの突然の災難をむしろ幸いと考えて、あらためてチェロに向かうことにしました。

そうしたら、途端にチェロに貼ったシールが気になりだした。確かにシールの位置に指を置いているのに、曲それぞれの、そのまたそれぞれの箇所によって、やけに高く感じたり、低く感じたりするようになってきたのです。
最初は、チューニングが狂っているのかなとも思ったのですが、どうもそうではないみたい。
(ちなみに、チェロのチューニングは極めて単純なのですが、しかしなぜかとっても難しいのです。)
そこで、自分の耳を信じて、思い切ってシールを剥がす事にしたのです。

それ以来、音程がとても気になって、僕の頭の中で鳴っている音を出す位置に、左手の指がどうしてもスッと行かなくて、そのことにひどく苛立ち、とってもスランプなのです。
(初心者がスランプなんて、10年早いですね。)

先日の岡山ツアー最後の日、大島氏と白石氏と奥山さんとに、この感覚の話をしてみたのです。そうしたら、彼ら音楽家たちは、何の不思議もないという顔をして、「気がついちゃったの」だって。

要するに、下降してくる時と、上昇していく時の音は違う。また、「ソ」のシャープは「ラ」のフラットより高い。あるいは、コブシみたいな装飾音ぽい半音のズレは小さめ、といことらしい。
(というふうに僕は感じているのですが、それで合ってるのかなあ?)
ピアノという楽器はそれができない。でもそれを錯覚させるように弾くのだ、それが出来るのがプロのピアニストというものなのだとか。

ああ、50歳にして、えらいところへ足を踏み入れてしまいました。
大島先生の言った「それが憎たらしい」の意味を、ほんの少しだけ理解しはじめている今日この頃なのです。
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ようやく決定稿に。これも一種のチューニング……?
La_Portのネオンに騙されて(9/9)
新城亘さんと飲みました!(9/10)

tag: デクノボー奏鳴曲  三線  大島純