たった一日の新聞なのに【2010年7月17日の沖縄タイムス】

《7月17日-1》
朝早く目覚めてしまうのは、暑さのせいか、齢のせいか。真夏は沖縄より東京の方が暑いのだし、西に位置する沖縄は、夜は8時頃まで明るいが、朝はなかなか明けないのだ。つまり、早起きはやっぱり齢のせいだな。

庭に出てみる。
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でっかいゴーヤーだ。
あっちにピント合わせたり……
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こっちにしてみたり……
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そんなことしていたら、お義母さんに声を掛けられた。
「早いねえ」
去年食べたゴーヤーの種を庭にちょこっと植えただけ。これが南国の力なんだな。豊かさは所得金額だけじゃあ計れないということ。

家に入って、お義母さんにいれてもらったコーヒーを飲みながら、トートーメーに供えられていた朝刊に目を通す。

キジムナーフェスタ、いよいよだ。
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山猫合奏団は明日からだけどね。

連載してたんだ。
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あ、沖縄水産高校だ。裁監督がいなくなってからダメだって聞いてたけど、野球部、頑張ってるんだね。
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糸満ダービーだ。
その、糸満であった出来事……
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こういうことを、ここからずっと東の方の日本人たちは、殆ど知らない。
遠い遠い、どこかの国の政治家の言葉……
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生物多様性。最近流行の言葉。だけれども、それだけを見ていると、きっと「事の本質」を見逃す。
僕は今日、コザや名護や辺野古よりもずっと北の、ヤンバルの森まで行ってこようと思っている。
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もし、あの噂が本当なら、死ぬのはジュゴンや海藻どころの話ではない。

そうか、今日の夜は海洋博公演で花火大会があるのか。
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少し遅れると、花火大会から帰る車の大渋滞にはまってしまうらしい。毎年のことなんだって。いったい何人の人が集まるんだろう。そのうち、県外からの観光客はどのくらいなんだろう。

さあ、そういうことなら、早く出かけましょう。
お義母さま、お世話になりました。僕の父母が健在なうちに、どうぞ東京の方にもいらしてくださいませ。もし、お嫌でなかったならば。

たった一日の新聞なのに、ずいぶんとたくさんのネタが拾えたなあと思いながら、また、この角を右に曲がって、58号線を北上するのである。
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この突き当たりに、石巌当はない。

tag: 高江  普天間基地  辺野古  CampKinser  ゴーヤー  キジムナーフェスタ 

一晩しか咲かない月下美人

このゲートのところを曲がれば、義母が一人で暮らす家まで間もなくである。
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そこに、家族が集まってくれるのだ。
一年に一晩しか咲かない月下美人。
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この偶然に、ことさら何かの意味を求める者などいない。

夏限定のオリオンビール。
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オリオンビールはやっぱり夏の沖縄で飲むのが一番うまい。
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それには理由がある。ビールは、揺らせば揺らすほど不味くなる。オリオンビールの工場は名護にある。だから、沖縄でも名護に近づけば近づくほど、旨いオリオンビールが飲めるのだ。

ゴーヤーも……
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さしみも、てんぷらも嬉しいのだが……
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こんなコクのある墨汁は、ここでしか食べられない。
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義理の兄弟たちは言った。
この母が作る上等墨汁は、僕が来た時にしか食べられないのだと。

明日は土曜日だが、みんな休みではない。沖縄の小さな会社では、至極当たり前のことである。労基署も、ただ黙っている。なぜなら、労基署が動けば、会社が立ち行かなくなることを知っているから。


tag: ゴーヤー  沖縄_沖縄的食物.イカ墨汁  CampKinser  オリオンビール 

沖縄2日目その1(FM沖縄へ)

午後、FM沖縄へ。
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ここから入ればよかったのですが、ここは関係者専用で、お客さんの入口は違うのかなと、ちょっと勘違いして、ひとつ北側の道に入り込んでしまったのです。
下の画像の一通入口の標識の道です。
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右下のアカバナーの咲いてるところがFM沖縄の敷地です。
ちなみに、正面は米軍Camp Kinserのゲート。裏門という感じ。

で、この一通を入ってしまってどういうことになったかというと、ちょっと地図をご覧ください。《地図を見る》
国立劇場おきなわの北東にFM沖縄があって、その北側には広大なCamp Kinser。その間に細い一通の道路があるのですがお分かりになりますか?その道は国道58号へ抜ける一本道、入ったが最後行くところまで行くしかありません。
FM沖縄の裏手も、多分米軍の敷地のようで、この道の両側ともずっと金網が続いているのです。
ことさら、だからどうだという話ではないのですが、小説「カクテル・パーティー」の時代からずっと続いているのだろう異質なものの存在から与えられる不安感を、ちょっと感じたということでしょうか。
もし地図が無かったら、58号に抜けるまでの不安はもっと大きかったのかもしれません。「カクテル・パーティー」の冒頭に主人公が語るキャンプの中の思い出と通じるものがあるような気がしたのです。

そんなことがあって、ちょっと手間取ったのですが・・・
放送制作部の部長、山川悦史さんにお会いすることができました。
そしたら、既に昨日番組の中で紹介してくださったとのこと、全てがゆっくりのこの島で、こんなテンポで事が進むなんて奇跡です。
FM沖縄は若いエネルギッシュな会社、沖縄の新しい姿、ちょっと淋しい気もしますが、これって本土の勝手な思いですね。

そしてその夜・・・
それは次の記事にて。

tag: FM沖縄  沖縄の旅_2008年9月  CampKinser  おきなわおーでぃおぶっく  カクテル・パーティー