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デジャヴではない

デジャヴではない。
緊急の検査を入れている医師の後姿。確かにあった28年前の、あの時と殆ど同じ光景。
 ⇒http://uramapafter5.blog.fc2.com/blog-entry-6.html

つまり
デジャヴではない。

ボクがやっていた商品管理作業、宇夫方女史に教えなければならないのだが、実はそんなに簡単ではない。
ああ、何もかもが厄介だ。

自分の墓碑銘を綴る?
洒落にならないよ…

だから全て断るべきだったのかもしれない。仮に生き延びることになったとしても、その方がよかったのかもしれない。だがどうやらそうではなく、むしろ生き延びることができないことを考えて、断る決断ができなかったのだろう。なんとも情けないことだが。

バータリ(baatari)

東日本大震災から55日目……

昼から衣装を着けてメイクしての場当たり。
一幕終わったら衣装を脱ぐ。ふーっ……

「おはようございます」
「もう夕方なんだから、コンニチハでいいんですよ。コンバンワでもいいくらいだ。普通の市民なんですから」

我が家のソバから獅子舞の方々が参加。
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何故こうした「場当たり」が必要なのかを、市民の方々に説明したり……

「バータリ?」
連母音です……」
「は?」
「いいんです、こんな言葉、憶えなくても。チャクトーとかチッコーとかドンマエとか」
「はあ……」

※会話はすべてフィクションです。

今日はこれくらいにしといてやらあ!
というか、これで許して……

「軽く一杯どうです?」
「ほい、行くべー、飲まなきゃ眠れそうもない、肋骨痛いし」

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tag: 「枡形城落日の舞い」 

“オツベルと象”本番前日のリハーサル

東日本大震災から50日目……

【この日呟いたこと】
7:38
ツイッターにアクセスしようとしたら「Twitter is over capacity」と出たり、繋がっても呟けないことがよくある。そこでmixiの「つぶやき」をツイッターに飛ばす設定にしてここで呟くことにした。こんな使い方もあるんだな。
7:44
相変わらずなぜがツイッター本体では呟けない状態が続いている。mixiからツイッターへはすぐに反映された。これ、使えそうだ。しかしリツイートができない。


いよいよ明日が本番であるということを、ツイッターから発信してみたかったのである。やっとその方法を見つけて、山猫合奏団専用の「呟き」から呟いた。
17:33
ずっと忙しくて呟けませんでした。さあ、いよいよです。これから最後の合わせに本番会場へ出陣です。明日から、ブログも怒涛の更新?だめだな、白石准はこのブログの管理画面に入る方法を忘れたらしい。楠定憲は言うに及ばず。せめてここで呟けよってか


昨年は山猫合奏団のOfficial_Blogカテゴリ「過去のNEWS」の中に、「2010しんゆり芸術祭」というサブカテゴリを作って、公演までの道のりをわりと丹念に報告した。
 ⇒http://lince.jp/lince/oldnews/2010art/

しかし、今年はそれができなかった。それは高山正樹が市民劇に参加していたり、宇夫方路が琉球舞踊公演を6月に控えていたり、ということもあるのだが、それよりも、今回の“オツベルと象”は、今までにない練習回数が必要で、山猫合奏団についての突っ込んだブログを書くなどという余裕がなかったのである。
畢竟、山猫合奏団のブログは開店休業、練習報告はこのM.A.P.after5で、「今日は山猫合奏団の練習だった」みたいな一言で済ませることと相成った。
まあ、それはそれでよしとしよう。そこでM.A.P.after5の「山猫合奏団」のサブカテゴリに、さらに「2011しんゆり芸術祭」という分類を作ってみることにした。
 ⇒http://lince.jp/hito/mapinfo/yamaneko/2011art
でも、これで全てというわけではない。今回は高山正樹はずいぶんと練習を欠席したので、練習回数はさらに多いのである。
そして、その成果が明日出る。

夜7時。新百合ヶ丘へ。
昭和音大北校舎第一スタジオ改めスタジオ・リリエ。
本番前日のリハーサルである。
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古本大志クンはアコーディオンも弾くのだぞい。
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この演目は音響さんなくしてはできない。渡邉禎史さんにお願いをした。
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照明は龍前正夫照明研究所。
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稲垣護さんはスケジュールの関係で欠席。明日の本番前、Bassメインの部分のみをアタる予定。
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 ⇒この日のことについての白石准のブログ記事

今回、全員揃っての練習というのはほとんどなかった。そのくらい忙しい連中と仕事ができることを喜びとしよう。本番で初めて全員揃って通すという芝居ではありえない緊迫感、それが却って本番を良くする要素になると信じている。

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tag: 渡邉禎史  「枡形城落日の舞い」  山猫合奏団 

第七回かわさき楽大師

《4月16日(土)-1》
今日と明日、第七回かわさき楽大師というイベントのアート市に参加してみることにした。
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初日の店番は宇夫方女史。御両親がお手伝いしてくださる。
こんなパンフが本部に置いてあった。
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「東日本大震災復興支援」なんだな、知らなかった。震災から36日目、まだ「復興」なんて段階ではないような気もするが、まあ、言葉の問題だけのことならとやかく言うまい。
ぼちぼち馬鹿げた自粛は少なくなってきたが、猫も杓子も震災に対する支援を掲げての開催。批判ではない。それでいいのだと思っている。

だが……

そのことは後日書く。

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山猫合奏団と川崎市民劇のチケットも一応売ってみた。

tag: 「枡形城落日の舞い」 

また朝呟いた……

東日本大震災から28日目……

【この日出掛ける前に呟いたこと】
8:39
安心したい人にとっては、とってもいい記事です。

「放射能汚染を巡る日本人の誤解と政府の説明責任」チェルノブイリの惨状を知るロバート・ゲイル博士に聞く

8:50
バランスばかり考えて呟いている。能天気にテンションの上がっている人を見ると、原発の最悪のシナリオとやらを伝え、不安顔が見えると、安心を説明してくれる信頼置けそうなサイトを紹介したりする。俺らしくねえなあ。どうやらバランス取りたがっているのは僕自身の精神らしい。

8:57
Mもんた氏がこの時期に盛り場で遊んでいたって何の問題もないと思うが、昼テレビで偉そうにコメントするMもんたが、なぜかますます嫌いになった。理屈じゃありません。あくまで個人的な感想です。と、こういうことは呟いてはいけません。取り消しなさい。はい!


これから今日も忙しい……

つまらんこと呟いてる暇があったらさ…

東日本大震災から24日目……

【この日呟いたこと】

12:28
沖縄でも飛んでくる放射能を気にするがいるんだなあ。最悪の事態になった場合に避難しなければならなくなる範囲ってどこなんだ、と、あらためて聞きたくなる。

12:36
福島の電波送信所がダメで、東日本では電波時計が自動補正しなくなったとうちの会社の者が言っていた。因みに僕、中学生2年生から腕時計は一度たりともしていない。ネクタイは2年に一回くらい締めるけれど。


あーあ、どうでもいいこと、呟いちまったなあ……

決算月だというのに、帳簿に手がつかないのです。
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「社長」としては失格だよな。

そして、夜は事務所にて、山猫合奏団の練習です。

tag: 山猫合奏団 

稽古と本番と練習と

《4月3日(日)-2》
東日本大震災から23日目……

まずは本日の鴨川の画像から。

朝は納豆だったらしい。
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米軍から借りたという旧式のガイガーカウンター。
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温泉につかるリック・タナカ氏
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こらリック、隠すところが違うだろう。

あーあ、行きたかったなあ。
僕が鴨川に行けなかった理由はみっつ。

ひとつ。
川崎絵都夫氏が稽古場に来る日だったから。
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絵都夫さんと琵琶に関することを相談して、僕は早引け。

なぜなら、それがふたつめ。
この後、チャリティーコンサートだったから。
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また新しき出会い。
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みっつ。
事務所に帰って5月1日のしんゆり公演のための練習。
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※すべて後日報告します。

tag: リック・タナカ  「枡形城落日の舞い」 

しかめっ面で“ニコニコ動画”を視ている

東日本大震災から23日目に入った……

【その時に呟いたこと】
0:51
ニコニコ生放送で東京電力記者会見を見ています。親と社長の責任。

 ⇒“ニコニコ動画”のトップページ

“ニコニコ動画”なんて、僕とは無縁のオタクたちだけの世界だと思っていた。しかし大震災以来、記者会見の一部始終をリアルタイムに配信する“ニコニコ生放送”なるものが、僕の重要な情報獲得ソースになりつつある。番組情報はツイッターで知る。
ノーカットであることが極めて重要なのだ。新聞記事やテレビのニュースには靄が懸かっている。編集すれば真実は歪む。
今回、比較的NHKは頑張っているが、中継しても途中までというのが気に入らない。民放にいたっては「嘘」である。

深夜、呟いている……

《3月28日(月)-1》
東北地方太平洋沖地震発生から17日目になったばかり……

【その時呟いていたこと】

1:20
今、ニコニコ動画で東電の会見の生放送を見ている。情報被爆しているわけではない。親であることの責任、数十人の方々に働いてもらっている会社の代表としての責任である。一時避難しろと言っても動かない我が家族、逃げようにも逃げられないM.A.P.の社員たち。

1:33
それなのに稽古場で受けない冗談を言うオレ、いつに無く新作の楽譜を読むオレ、7月の沖縄で開催されるキジムナーフェスタのために奔走しているオレ。昔からだが、やっぱりオレは分裂している。

《物語りたいことを物語る》【古屋和子“ストーリーテリングの力”】

事務所で仕事をしていると、あさやさんから電話が入った。
「今日の2時から4時まで、体、空かないか」
新百合ヶ丘の昭和音大で古屋和子さんとあさやさんのトークショーがあるらしい。なんでも古屋さんが琵琶を持ってきているとのこと。
北校舎の5階。
へえ、こんなホールがあったんだ。ラ・サーラ・スカラというコンサートホール。
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連続講座の第4回。
「心より心に伝うる~ストーリーテリングの力」
今回の語る人(ゲスト)は古屋和子さん。武順子さんの師匠で、チラシにはこんなふうに紹介されていた。
1947年京都市生まれ。ストーリーテラー。早稲田小劇場を経て、観世栄夫氏に師事。水上勉氏の「越前竹人形の会」「横浜ボートシアター」等で活躍した。その後は近松作品、説経節、泉鏡花作品などのひとり語りを行い、ここ20年ほどは、北米先住民など世界のストーリーテラーたち交流をふかめ、優れた語りや民俗音楽、絵本などの紹介につとめる。
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聞く人はふじたあさや氏。トークショーの前に古屋さんの語りを聞く。

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まずは近松門左衛門の「曽根崎心中」道行の場面。その後も「平家」などいくつか。予定の時間を大幅に超えて殆ど古屋和子独演会の様相、トークに残された時間は30分くらいになってしまった。

さて、ストーリーテラーとは何なのか。物語る人ということだが、いったいどう説明したらよいのだろう。朗読と物語ることとは何が違うのか。どうやら古屋さんは、ストーリーテラーとは、語るべきものを抱えて物語る表現者だといいたげである。

しかし、ならば「語るべきもの」とは何なのか。

古屋さんは言う。日本人は出自を聞かれても、たいがい親の出身地ぐらいしか答えられない。しかし例えばアメリカインディアンなどは、そういう時、自分のルーツを何代も遡って語り始めるのだと。
つまり「語るべきもの」とは、祖先の長い歴史の中で培われてきた自らも属する文化の記憶の総体と、それに対する祈りとでもいうべきものなのだろうか。

かつて古屋さんは、師である観世栄夫氏から、「上手くなったが悪くなった」と言われたという。その意味が古屋さんにはずっと理解できなかった。ざくっとハナシを端折ってしまうが、その壁を、古谷さんは「意味」でもなく「情緒」でもなく、「息」で克服しようとしてきた。

自分の話になるが、僕は学生の頃、歌舞伎研究で著名な今尾哲也氏から、「がっぽう」という芝居を通じて、台詞を息によってコントロールすることの重要性を教わった。呼吸は生理である。だから役者は無意識のうちに楽をして気がつかない。「止める」「吸う」「吐く」、呼吸を意識して操ることは極めて面倒な作業だが、それをしなければ碌な台詞など喋れない。
以来、古典を演ずる者にとって、息とは、古の言霊を復活させるために必要な、黄泉の国から吹いてくる風のようなものだという感覚が、ずっと僕にはあった。

「日本人は語るべきものを持っていない。沖縄とアイヌにはそれがあるけれど……」
ふじたあさや氏は、そう古屋さんに問いかけた。さすがふじたあさや氏、核心を突いた問いだと思った。さて、古屋さんは何と答えるか。
「そんなことないですよ。例えばおじいさんなら子供の頃の話をすればいいんです。みんなそれぞれ伝えたいことがあるでしょう、それを語ればいいんです。この本を読んで聞かせたい、それだけでもストーリーテラーなんですよ」
あさやさん、してやられたな。もう予定の時間。これ以上突っ込んだら終わらなくなる。
「なるほど、そういうことね。誰もがストーリーテラーになれる。大いに日本人も語れということだね」
「そうですよ」
僕としてはだいぶ残念な結末であったが致し方ない。
「しかし、昔はあなたのことを、ちょっと朗読の上手い役者がいるくらいに見ていたが、でもその頃のあなたの朗読は、どうだ!っていうような朗読だったねえ。それがずいぶん変わった」
「少しはよくなりましたか」
「うん、よくなった。変わるもんですねえ」
「そうですか、よかった、少しは私も成長したんですね」
「今日はたくさんの刺激的な話、ありがとうございました」

つまり、ただ語りたいという理由だけで「平家物語」が語れるわけはないということなのだ。自分が本当に語りたいものとして「平家物語」を語ることの困難さを、僕は思っていたのである。

世の朗読好きの方々、古屋和子さんのポジティブな結論に騙されてはいけません、ということかな。

それにしても、僕の琵琶の件はどうなっているのだろう。

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tag: 「枡形城落日の舞い」  アイヌ  朗読  ふじたあさや