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「来れたら来るさ」うちなーぐち講座《3》

電話で話しているアメリカ人に、今からそっちに行くという事を伝える時、I'm coming. といいます。決してI'm going. とはいいません。英語のgoとcomeを、日本語の「行く」と「来る」だと思ってしまうのが間違い、goは離れる、comeは近づく感じだと思えばいいでしょう。私があなたに近づくのだから、comeが正解です。

駅に着いたら生憎の雨、家にいる沖縄出身のカミサンに電話をして、傘持って迎えに来られるかどうか聞いてみる。すると、「来れる」とか「来れない」とか、一見まるで幼児の鸚鵡返しのような(それも「ら」抜き言葉で)返事が返ってきます。でも考えてみると、これって英語のcomeと同じではありませんか。ただ、その「来る」という感覚の背景に、英語と同じ「近づく」イメージがあるのかどうか、それは定かではありません。かみさんに聞いても、「わからんさー」とツレナイお答え。
さて、ウチナーグチでは、こういう場合どういうのだろう。そこで、こういう時は、“沖縄語を話す会”の國吉眞正さんに伺うしかないと、ご迷惑を顧みず、質問のメールを送ってみたのです。

國吉眞正様
まことに恐縮なのですが、次の文章を、うちなーぐちに翻訳してはいただけませんでしょうか。

1:「あした、うちに来れる?」
2:「行けたら行くよ」
(うちの女房は「来れたら来るさ」言います。)

3:「あした、海に行ける?」
4:「行けたら行くよ」
(この場合は、うちの女房も「行けたらいくさ」と言います。)

何とぞご教授のほど、よろしくお願いいたします。


すると、國吉さんは早々に回答メールをくださいました。

はいさい、高山さん。
むちか(難)しー質問やいびーさやー。

1:あちゃ(明日)ー、わったー(我達)やー(家)かい、く(来)らりーみ。
2:いー、く(来)らりーねー、ち(来)ゅーさ。
※この頃は、まぎらわしくなったので、私は「いー、い(行)かりーねー、い(行)ちゅさ。」
と言っております。

3:あちゃー(明日)、うみ(海)かい(い)行ちゆーすみ。
4:「いー、いかりーねー、いちゅさ。」

しかし、沖縄人の思考のプロセスというか、この分野を調べると何かが分かりそうですね。(笑)


國吉さん、ありがとうございました。
本当ですね、「ち(来)ゅーさ」は、うちなーんちゅの、どういう精神のあり方と結びついているのでしょうか。とても興味があります。それを理解した時、はじめてこの言葉の使い方の大切さが見えてくるのだと思います。

「沖縄語」と「日本語」は、やはりかなり近しいので、「ち(来)ゅーさ」と「行くよ」のような食い違いは、どうしても居心地が悪くて、修正したくなってしまうものなのかもしれません。しかし多勢に無勢、こういうとき、いつだって変わってしまうのはウチナーグチのほう。しかし、もしこの違いが、文化の個性と密接に関係しているのだとしたら、「come」と「行く」と同じように、差異は差異として残しておくことの方が望ましいのではないでしょうか。

いずれにしても、「来(ら)れたら来るさ」はやはり間違い。日本語を使うなら「行けたら行くさ」と言わなきゃね。
「く(来)らりーねー、ち(来)ゅーさ」と「行けたら行くさ」を使い分けられてこそ、「沖縄語」と「日本語」の真のバイリンガルだといえるのではないでしょうか。
バイリンガルとは、二つの文化を知る人の謂いなのですから。そして、二つの文化を相対的に獲得できた時、沖縄も日本も、より豊かになれるのだ思うのです。

tag: 國吉眞正  【総合講座】 

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tag: 沖縄  喜多見_焼肉.ホル狛