2009年11月14日(土)21時28分
2010年沖縄手帖販売開始
今年も後一ヶ月半になりました。
そろそろ、来年の手帖など、お選びになる頃。
そこでM.A.P.では2010年の沖縄の手帖を販売することになりました。

大小2種類。大(A5サイズ)税込み1,400円。小(ポケットサイズ)税込み840円です。
旧暦や沖縄の行事などが記入されています。

ご購入希望の方は、楽天市場沖縄mapからどうぞ。
⇒A5サイズ
⇒ポケットサイズ
M.A.P.販売サイトでも近日販売開始予定です。
そろそろ、来年の手帖など、お選びになる頃。
そこでM.A.P.では2010年の沖縄の手帖を販売することになりました。
大小2種類。大(A5サイズ)税込み1,400円。小(ポケットサイズ)税込み840円です。
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⇒A5サイズ
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2009年11月14日(土)16時55分
又吉健次郎の「黄金細工」とは
ことの発端はmixiとやらなのです。まず、下記記事をお読みください。
⇒http://mapafter5.blog.fc2.com/blog1233…
この後、コメントが付いた。どうして「くがにぜーく」が正しいなどと簡単に言えるのかというような主旨。
確かに、健次郎さんから頂いた名刺も、工房の看板も、「金細工」には「かんぜーく」のルビが振ってあった。健次郎さんの愛犬“カン吉”は、「かんぜーく」の「カン」と又吉の「吉」をとって健次郎さんが名づけたというくらいですから、「かんぜーく」が間違いだなんて、他人が簡単にとやかく言うことではない、それはその通りでしょう。
しかし、少しでも調べて素直に考えれば、やっぱり健次郎さんがやられている今現在の仕事は、「くがにぜーく」としかいいようのないものです。健次郎さん御自身も、そう認識されたということなのだと思います。健次郎さんはやはり「くがにぜーく」である、現時点で僕の知っている資料からは、そう結論するしかありません。
しかし、一方で「かんぜーく」と名乗った人たち、そう呼ばれた人たちの存在を否定するものでもありません。むしろそういう人たちがいたのならば、とっても知りたくなってきたのです。
さて、どうやって調べたらいいのだろう。
インターネットあたりで又吉健次郎さんを「かんぜーく」と呼ぶ人たちにそれを聞いても、わかるはずもありません。
そこで……
2002年に、南風原文化センターで「匠の技にふれる 黄金細工と鍛冶屋展」という企画展が開かれました。その「黄金細工」と「鍛冶屋」には、それぞれ「くがにぜーく」と「かんじゃーやー」とルビが振られてありました。しかし、僕の知る限り、「くがにぜーく」は「金細工」という表記でいいはずです。それを「黄金細工」としたことについて是非知りたいと思いました。
そしてこういうことに詳しい方がいれば、「かんぜーく」についてもはっきり説明してもらえるかもしれません。なぜ、又吉健次郎は「かんぜーく」ではなく「くがにぜーく」なのか。
話しをちょっと戻します。沖縄の言葉において、漢字とルビの関係は、とても難しいものがあります。元々ある言葉に漢字を当てたのか、最初に漢字があってその読み方を仮名で表記しているのか、それを見極めないと、関連する歴史そのものを間違えてしまうこともあるのです。
南風原の企画展において、なぜ「くがにぜーく」という言葉に「黄金細工」という文字を当てたのか、元々「黄金細工」という文字が何かの資料にあるのだろうか。
昨日の11月13日、東京から直接南風原役場に電話をして伺いました。

対応してくださった平良さんという文化担当の女性の方は、「くがにぜーく」に「黄金細工」という文字を当てた理由について、次のように答えくださいました。
1:「かんぜーく」とはっきり区別するため。
2:2002年当時、くがにぜーくに携わっていらっしゃる方は、もう又吉健次郎さんのお一人しかいらっしゃらなくなっていた。その貴重であるということを表現するために、色々みんなで相談して「黄金」という字をあてたと記憶している。
3:また南風原町には有名な黄金森(くがにむい)があり、住んでいる方々は「こがね=くがに」といえば、自然に「黄金」という字を想い起こすという事情があった。
要するに、「くがにぜーく」に「黄金細工」という文字を当てたのだが、それには、何か歴史的学問的な事例に基づいた理由があったというわけではなさそうです。
さて、聞きたいのはここから先です。又吉さんのような飾り職人を、「かんぜーく」と呼んでいた歴史的な事実はないか、例えば健次郎さんの先代のころはどうだったのかろうか、僕はしつこく聞きました。平良さんは、それにも大変丁寧に答えてくださいました。
「多分、飾り職人のご本人は、ご自分のことを『くがにぜーく』とおっしゃることはないと思うのです。また周りの人たちは、飾り職人の方々を『かんぜーく』とは呼ばないでしょう。尊敬を込めて『くがにぜーく』と呼んでいたのだと思います。」
健次郎さんに電話をしました。
健次郎さんは、お父様が「くがにぜーく」とも「かんぜーく」とも口にされたことを聞いたことがないそうです。ただ王府に「くがにぜーく奉行」というものがあって、首里にはその職人町があった。その流れであることには間違いはないとおっしゃいました。
最近、県の金工部門の人にも「くがにぜーく」にしなさいと強く言われたそうです。
今、県内に「くがにぜーく」と書かれた史跡はひとつも残っていない。このままだと、50年たったら「くがにぜーく」という言葉は無くなってしまう。「くがにぜーく」を受け継ぐ者として、それでいいのか、なんとかしなければいけないという思いが強くなったのだと健次郎さん。
又吉健次郎さんは、受け継ぐ者が自分ひとりになった時、皮肉にもそれがひとりだけのものではないということに気が付いたということなのでしょう。なんとかしなければいけない、その決意には、謙虚な気持ちで自分のことを「クガニゼーク」とは呼ばずに「カンゼーク」と名乗る、などというような、ナイーブな個人的な心情の入り込む余地は、最早ないのではないかと、僕には感じられたのです。
平良さんは、金細工を研究している詳しい方がいらっしゃるので、聞いてくださるとのこと、来週から沖縄へ行くので、是非ともお伺いしようと心に決めたのでした。
⇒http://mapafter5.blog.fc2.com/blog1233…
この後、コメントが付いた。どうして「くがにぜーく」が正しいなどと簡単に言えるのかというような主旨。
確かに、健次郎さんから頂いた名刺も、工房の看板も、「金細工」には「かんぜーく」のルビが振ってあった。健次郎さんの愛犬“カン吉”は、「かんぜーく」の「カン」と又吉の「吉」をとって健次郎さんが名づけたというくらいですから、「かんぜーく」が間違いだなんて、他人が簡単にとやかく言うことではない、それはその通りでしょう。
しかし、少しでも調べて素直に考えれば、やっぱり健次郎さんがやられている今現在の仕事は、「くがにぜーく」としかいいようのないものです。健次郎さん御自身も、そう認識されたということなのだと思います。健次郎さんはやはり「くがにぜーく」である、現時点で僕の知っている資料からは、そう結論するしかありません。
しかし、一方で「かんぜーく」と名乗った人たち、そう呼ばれた人たちの存在を否定するものでもありません。むしろそういう人たちがいたのならば、とっても知りたくなってきたのです。
さて、どうやって調べたらいいのだろう。
インターネットあたりで又吉健次郎さんを「かんぜーく」と呼ぶ人たちにそれを聞いても、わかるはずもありません。
そこで……
2002年に、南風原文化センターで「匠の技にふれる 黄金細工と鍛冶屋展」という企画展が開かれました。その「黄金細工」と「鍛冶屋」には、それぞれ「くがにぜーく」と「かんじゃーやー」とルビが振られてありました。しかし、僕の知る限り、「くがにぜーく」は「金細工」という表記でいいはずです。それを「黄金細工」としたことについて是非知りたいと思いました。
そしてこういうことに詳しい方がいれば、「かんぜーく」についてもはっきり説明してもらえるかもしれません。なぜ、又吉健次郎は「かんぜーく」ではなく「くがにぜーく」なのか。
話しをちょっと戻します。沖縄の言葉において、漢字とルビの関係は、とても難しいものがあります。元々ある言葉に漢字を当てたのか、最初に漢字があってその読み方を仮名で表記しているのか、それを見極めないと、関連する歴史そのものを間違えてしまうこともあるのです。
南風原の企画展において、なぜ「くがにぜーく」という言葉に「黄金細工」という文字を当てたのか、元々「黄金細工」という文字が何かの資料にあるのだろうか。
昨日の11月13日、東京から直接南風原役場に電話をして伺いました。
対応してくださった平良さんという文化担当の女性の方は、「くがにぜーく」に「黄金細工」という文字を当てた理由について、次のように答えくださいました。
1:「かんぜーく」とはっきり区別するため。
2:2002年当時、くがにぜーくに携わっていらっしゃる方は、もう又吉健次郎さんのお一人しかいらっしゃらなくなっていた。その貴重であるということを表現するために、色々みんなで相談して「黄金」という字をあてたと記憶している。
3:また南風原町には有名な黄金森(くがにむい)があり、住んでいる方々は「こがね=くがに」といえば、自然に「黄金」という字を想い起こすという事情があった。
要するに、「くがにぜーく」に「黄金細工」という文字を当てたのだが、それには、何か歴史的学問的な事例に基づいた理由があったというわけではなさそうです。
さて、聞きたいのはここから先です。又吉さんのような飾り職人を、「かんぜーく」と呼んでいた歴史的な事実はないか、例えば健次郎さんの先代のころはどうだったのかろうか、僕はしつこく聞きました。平良さんは、それにも大変丁寧に答えてくださいました。
「多分、飾り職人のご本人は、ご自分のことを『くがにぜーく』とおっしゃることはないと思うのです。また周りの人たちは、飾り職人の方々を『かんぜーく』とは呼ばないでしょう。尊敬を込めて『くがにぜーく』と呼んでいたのだと思います。」
健次郎さんに電話をしました。
健次郎さんは、お父様が「くがにぜーく」とも「かんぜーく」とも口にされたことを聞いたことがないそうです。ただ王府に「くがにぜーく奉行」というものがあって、首里にはその職人町があった。その流れであることには間違いはないとおっしゃいました。
最近、県の金工部門の人にも「くがにぜーく」にしなさいと強く言われたそうです。
今、県内に「くがにぜーく」と書かれた史跡はひとつも残っていない。このままだと、50年たったら「くがにぜーく」という言葉は無くなってしまう。「くがにぜーく」を受け継ぐ者として、それでいいのか、なんとかしなければいけないという思いが強くなったのだと健次郎さん。
又吉健次郎さんは、受け継ぐ者が自分ひとりになった時、皮肉にもそれがひとりだけのものではないということに気が付いたということなのでしょう。なんとかしなければいけない、その決意には、謙虚な気持ちで自分のことを「クガニゼーク」とは呼ばずに「カンゼーク」と名乗る、などというような、ナイーブな個人的な心情の入り込む余地は、最早ないのではないかと、僕には感じられたのです。
平良さんは、金細工を研究している詳しい方がいらっしゃるので、聞いてくださるとのこと、来週から沖縄へ行くので、是非ともお伺いしようと心に決めたのでした。
(文責:高山正樹)
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