2011年09月08日(木)23時59分
鳥なら大丈夫という単なる噂
2011年09月08日(木)21時00分
連載ブログですから“串かん”編
《9月8日(木)-3》
実はこの記事、2013年の4月1日に書いている。一年以上前のことをいまさら? それも本ブログではママあることだが、それにしても間が抜けすぎている。なぜならば…、まあ、その話は止めておこう。ともかくこの日、いったん自宅へ帰ったのだが、人に会うために車で事務所へ戻る途中、先日閉店した喜多見駅前の串かんの看板を、世田谷通り沿いのラーメン屋さんの隣に見つけたので、車を停めて急いでカメラに収めたのである。

しかし、こんな場所でお客さん、入るのかなと僕は思ったのであったし、僕自身なんとか行こうと思ったが、やっぱりなかなかその機会は訪れなかったということ。さて、この真新しい看板の串かん、その後の展開はいかに?
M.A.P.after5は連載ブログ。だから、この日のこの画像を、ちゃんとここに入れ込んでおかないと、話が繋がらないのである。したがって、この続きは、また記事を改めてということで…。
だいぶ先に続く。
実はこの記事、2013年の4月1日に書いている。一年以上前のことをいまさら? それも本ブログではママあることだが、それにしても間が抜けすぎている。なぜならば…、まあ、その話は止めておこう。ともかくこの日、いったん自宅へ帰ったのだが、人に会うために車で事務所へ戻る途中、先日閉店した喜多見駅前の串かんの看板を、世田谷通り沿いのラーメン屋さんの隣に見つけたので、車を停めて急いでカメラに収めたのである。

しかし、こんな場所でお客さん、入るのかなと僕は思ったのであったし、僕自身なんとか行こうと思ったが、やっぱりなかなかその機会は訪れなかったということ。さて、この真新しい看板の串かん、その後の展開はいかに?
M.A.P.after5は連載ブログ。だから、この日のこの画像を、ちゃんとここに入れ込んでおかないと、話が繋がらないのである。したがって、この続きは、また記事を改めてということで…。
だいぶ先に続く。
tag: 喜多見_居酒屋.串かん
2011年09月08日(木)16時07分
「安価」の線量計その2【お勧めの線量計リスト】
《9月8日(木)-2》
ところで事務所の中はどうなんだろう。いつものように5分間測って、さりげなくマスクを隣に並べて撮影してみた。

0.06μSv/h……
いつもと特に変わりはない。
“DoseRAE2”の傾向は国民生活センターが調べてくれた。しかし所詮中国で製造された「安価」な機械だ。一個一個の性能にばらつきがあるかもしれない。だからこの機械の個体固有の誤差が知りたい。できれば線量の高い場所へ行って正確な情報と較べてみたい。でもそんなことを言っては顰蹙を買いそうだ。
測ってガイガー!というサイトがある。たくさんの人たちが、安い線量計を持って日本中の放射線量を測って投稿している。
昨日の夜8時ごろ、僕の自宅から比較的近い場所で測った人がいた。アスファルト地上1mで0.17μSv/hだという。結構高い。使用機種は“RADEX RD1503”、評判の悪い中国製ではなく、チェルノブイリを経験したロシア製。β線もγ線も測れるガイガーカウンターである。この手の機種に共通したことだが、β線についてはなかなか正確な数値が測れないらしい。しかし、地上から1mも離れれば、殆どβ線の影響は受けることはないはずだから、きっと正確なんだろう。
僕は、“DOSERAE 2”とともに現場へ車を走らせた。はたしてγ線だけ測れる潔い我がシンチレーションは、いったいどんな値を出すのであろうか。
午後3時25分。

0.09μSv/h……
事務所のゴーヤーを植えたプランターの土の上に直置きしたのと同じである。0.17μSv/hとはずいぶんと違う。さてこれはどういうことなのか、色々と考えながら現地を後にした。
「測ってガイガー!」では、特定の計測者について、これまで投稿した一覧を見ることができる。事務所に戻ってそれを確かめてみた。すると、0.17という値を出したこの方の計測は、どれもかなり高いことが分かった。その中には、近くに住む人が疑問に思ったのか、再計測のリクエストなどがあったりして、そういうところは別の人が再計測している。そのいくつかを確認したみたのだが、その全てにおいて、かなり低い値で上書きされていた。
僕が測った場所も、僕が去った後の午後5時ごろ、また別の人がやってきて計測したらしい。その人の機種は“HORIBA PA-1000Radi”、日本製で、希望販売価格は税込で131,250円という高価な代物である。投稿された数値は、僕の計測値と同じ、0.09μSv/hであった。さて、いったいどっちが正しいのか。
⇒http://hakatte.jp/spot/9375
なんだか最近よくある線量計測マニアのブログみたいになってきた。
問題は、ここからどこに向かって、どのようにして繋いで行けるのかである。それはミステリー。重要なことは、オタクではない賛同者が集まるかどうか。
今や線量計は需要があるのだから、日本の技術を持ってすれば、安くて正確な線量計を作るなんて簡単なことだろう。だがなかなか安くて新しいものは発売されない。日本製の既存の機種は何故か高いママ。だから外国製の安物ばかりが流通する。その性能を親方日の丸っぽい機関が貶して、政府が公式に発表しているデータを参考にしていればいいみたいなことを喧伝する。馬鹿っぽくて言いたくはないのだが、こうなるとやっぱり国を残して人を殺そうとする者たちがいるに違いないと思えてくる。だが本当は、得体の知れない「意思」がその正体なのだろうけれど。
誰からも文句の出ない正確な線量計が、どうしても欲しくなった。それに加えて食品の汚染を、せめて50Bq/kgくらいは調べることのできる測定器も欲しいのだ。この状況から、街ごと一歩踏み出すために。
ところで事務所の中はどうなんだろう。いつものように5分間測って、さりげなくマスクを隣に並べて撮影してみた。

0.06μSv/h……
いつもと特に変わりはない。
“DoseRAE2”の傾向は国民生活センターが調べてくれた。しかし所詮中国で製造された「安価」な機械だ。一個一個の性能にばらつきがあるかもしれない。だからこの機械の個体固有の誤差が知りたい。できれば線量の高い場所へ行って正確な情報と較べてみたい。でもそんなことを言っては顰蹙を買いそうだ。
測ってガイガー!というサイトがある。たくさんの人たちが、安い線量計を持って日本中の放射線量を測って投稿している。
昨日の夜8時ごろ、僕の自宅から比較的近い場所で測った人がいた。アスファルト地上1mで0.17μSv/hだという。結構高い。使用機種は“RADEX RD1503”、評判の悪い中国製ではなく、チェルノブイリを経験したロシア製。β線もγ線も測れるガイガーカウンターである。この手の機種に共通したことだが、β線についてはなかなか正確な数値が測れないらしい。しかし、地上から1mも離れれば、殆どβ線の影響は受けることはないはずだから、きっと正確なんだろう。
僕は、“DOSERAE 2”とともに現場へ車を走らせた。はたしてγ線だけ測れる潔い我がシンチレーションは、いったいどんな値を出すのであろうか。
午後3時25分。

0.09μSv/h……
事務所のゴーヤーを植えたプランターの土の上に直置きしたのと同じである。0.17μSv/hとはずいぶんと違う。さてこれはどういうことなのか、色々と考えながら現地を後にした。
「測ってガイガー!」では、特定の計測者について、これまで投稿した一覧を見ることができる。事務所に戻ってそれを確かめてみた。すると、0.17という値を出したこの方の計測は、どれもかなり高いことが分かった。その中には、近くに住む人が疑問に思ったのか、再計測のリクエストなどがあったりして、そういうところは別の人が再計測している。そのいくつかを確認したみたのだが、その全てにおいて、かなり低い値で上書きされていた。
僕が測った場所も、僕が去った後の午後5時ごろ、また別の人がやってきて計測したらしい。その人の機種は“HORIBA PA-1000Radi”、日本製で、希望販売価格は税込で131,250円という高価な代物である。投稿された数値は、僕の計測値と同じ、0.09μSv/hであった。さて、いったいどっちが正しいのか。
⇒http://hakatte.jp/spot/9375
なんだか最近よくある線量計測マニアのブログみたいになってきた。
問題は、ここからどこに向かって、どのようにして繋いで行けるのかである。それはミステリー。重要なことは、オタクではない賛同者が集まるかどうか。
今や線量計は需要があるのだから、日本の技術を持ってすれば、安くて正確な線量計を作るなんて簡単なことだろう。だがなかなか安くて新しいものは発売されない。日本製の既存の機種は何故か高いママ。だから外国製の安物ばかりが流通する。その性能を親方日の丸っぽい機関が貶して、政府が公式に発表しているデータを参考にしていればいいみたいなことを喧伝する。馬鹿っぽくて言いたくはないのだが、こうなるとやっぱり国を残して人を殺そうとする者たちがいるに違いないと思えてくる。だが本当は、得体の知れない「意思」がその正体なのだろうけれど。
誰からも文句の出ない正確な線量計が、どうしても欲しくなった。それに加えて食品の汚染を、せめて50Bq/kgくらいは調べることのできる測定器も欲しいのだ。この状況から、街ごと一歩踏み出すために。
2011年09月08日(木)13時06分
「安価」の線量計でできること【“DoseRAE2”の信頼性について】
《9月8日(木)》
大震災から181日目……
しばらく家のことでバタバタしていて、なかなか事務所に顔を出せなかった。
久しぶりの朝。今年のゴーヤー。

どうやら一斉に実が成りだしたようだ。

ちょっと前まで花の心配をしていたのに、あっという間に収穫が見えてきた。となればやっぱり気になることがある。このゴーヤーたち、はたして食べても大丈夫なのかどうか。ゴーヤーをしかるべき研究機関に送って調べて貰うなんてとてもできはやしない。ならば目を瞑って食うか捨てるか、一か八か、いやいや、それではM.A.P.after5らしくない。もう少し努力してみよう。
食品の暫定基準値である500Bq/kgの食品630gの発するセシウムの放射線を外部から調べると、およそ0.007μSv/hくらいらしい。じゃあ200gのゴーヤーに換算するとどうなるんだろう。ヨウ素はどうなんだ。それからバックグラウンドの自然線量をカットするだとか、β線だγ線だなんてことまで考慮しなければならないのだから、確かにとても素人の手に負えるものじゃない。しかし、このゴーヤー、食べていいのか悪いのか、全く心配ないのか、この歳なら気にしなくていいというような程度なのか、あるいは暫定基準値をだいぶ越えているのか、いやとても食べられないほど汚染されているのか、せめてそのくらいのことは分かりたいではないか。それ以上の正確な数値を知りたいと思っているわけではないのである。
武器はネットで買った小さな線量計“DoseRAE2”一個だけ。それを使って、できることがあるのかどうか。
今朝の東京新聞に、こんな記事が掲載された。

国民生活センターが「安価な」放射線測定器の性能検査を行ったという記事である。
「いずれも正確な測定はできず、食品や飲料に含まれる放射線量も測定できなかった」という。消費者に「直ちに信用しないで」と呼びかけているという記事。「直ちに」とは笑える。
十把一絡げにされて落第点を貰ったのはこれらである。

我が機種、DoseRAE2もある。(左下)
上から三番目。アメリカの商品らしいのだが、作ったのは中国。

国民生活センターの総括は次のようである。
「大気中の放射線量の測定では高い値を示し数値もばらつきが目立った、セシウムに限定して測った場合は逆に低い値で、線量を上げるとばらつきが大きくなった」
国民生活センターとは別の市民団体のコメントも併せて紹介されている。
「いずれも数値が収まらず測定には使えない」
しかしよく読むと、こちらの方は国民生活センターが調査した全ての機種を調べたわけではないらしい。さらに記事の最後で「文部省などが発表しているデータを参考にしてほしい」という生活センターの人の言葉を紹介されては、自分で調べるのはやっぱり無理だってなことになりかねない。これじゃあ線量計を持っているだけで、白い目で見られそうである。
データの隠蔽、ホットスポット、空間線量には現れないミスターP、こんな現状では従順な国民でいられるわけがない。せめて身近な線量を調べないわけにはいかないのだ。
実は線量計の試験結果の詳細は、ネットにてPDFで公開されている。
⇒http://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20110908_1.pdf
(※500Bq/kgが0.007μSv/hを示すということも、この中に書かれている)
No.3と番号を当てられたのが“DoseRAE2”である。
まずは「自然放射線の測定試験」の結果。
「総じて高い値を示し、No3、8、9以外はばらつきも大きく、測定値の信頼度に欠けていた」
そしてその試験結果の一覧である。

「参考」とあるのは信頼の置ける高価な日本製の測定器(日立アロカ製TCS-171¥58万円)だそうである。さてNo.3だが、なかなか優秀ではないか。何度でも言う。学者ではない。そんな正確な数値を求めてはいない。
ゴーヤーを食べていいのかどうかで問題となるのは内部被曝。つまり調べるべきはβ線。しかし、我が武器はいくら優秀でもγ線しか測れないのだから、そもそも全くダメじゃないのか、と、思いきやそうでもないらしい。今や食物汚染の主役であるセシウム137は、β線とγ線の両方を出すと、あっちこっちに書かれている。ということは、少なくともセシウム137に限っては、γ線を計れば同じだけあるβ線も測ったことになるってことだ。
だが、ちょっとばかり放射線を勉強した者には、これはなんだかおかしい話に思われる。そもそもβ線であろうがγ線であろうが、放射線は放射性物質の原子が崩壊する時に一回だけ発するものだからだ。
この程度の疑問ならば、今は放射能の話題が旬なので、ネットで調べれば説明してくれる物理屋さんがいくらでも見つかる。要するにこうだ。セシウム137はβ崩壊して(β線を出しながら)バリウム137に変わって安定するのだが、その際94.4%がバリウム137mを経由する。このバリウム137mはγ崩壊してバリウム137に落ち着く。半減期は2.6分と極めて短い。つまり、セシウム137の殆どがβ線を出した後、数十分の間にγ線を出すということなのである。これが「セシウム137はβ線とγ線の両方を出す」という内容である。94.4%は気にしない。もう何度でもしつこく言う。正確な数値など求めてはいない。このゴーヤーは食べてもいいのかどうか、おおよその人間的な「感じ」が知りたいだけなのだ。
先の国民生活センターの実験結果に再び戻ろう。
二つ目の試験は「セシウム137由来のγ線測定試験」である。この「由来」という言葉が、一度バリウム137mに経由して出るγ線のことを考慮した表現というわけ。
さて、こちらの検査の方は、少し残念な結果になった。No.3は、正しいとされる参考品に較べてかなり低い値を示すというのである。特に低線量(0.115μSv/h)では1/3程度、また高線量(5.16μSv/h)でも半分以下であった。ただ1.05μSv/hという東京あたりに住んでいて一番悩ましい数値あたりでは、3割程度の誤差にとどまった。いずれにしても高線量でなければブレは少なく、この機種の特性を理解していればかなり使えるという印象である。
さて、事務所で育てたかわいいゴーヤー、これを汚染させる可能性のあるものは雨と土。雨で汚染されたのならば洗えばなんとかなる。残るは土だ。
精一杯の実験をしてみる。
今ま線量計を使ってみた結果、線量の大小の比較は十分できることが分かった。ブレがないことが大きいのだ。それは国民生活センターの試験でもある程度証明されたように思う。そこでこいつを使って、ゴーヤーのプランター近くの空間線量と、土のすぐ近くの線量とを較べてみることにした。
まずは空間線量を測る。

0.07μSv/h……
8月25日と同じである。
次に線量計を土の上に直置きして測定してみる。

念のため、ビニールの袋に入れる。もし土が汚染されていたら、放射性物質が線量計に付着が汚染されてしまう。そうなると、それ以降の測定と比較出来なくなる。それは困る。まあ、汚染されてしまうほどの線量が計測されたら、そのほうが余程困るわけだが。

0.09μSv/h……
はあ……、この数値って、どうなんだろうか。0.02多い値。これをどう解釈すればいいのか。この差が土の汚染分なのかどうか。もし本当に500Bq/kgで0.007μSv/h上がるのだとしたら、この土は1500Bq/kgくらい汚染されてるってことになるわけか?さらにこの機種のセシウムに対する誤差を考えて3倍すれば4500Bq/kgだ。
政府は、米の作付けが可能な土壌に含まれるセシウム濃度の上限を土1キロ当たり5000ベクレルと定めているらしい。ということは4500Bq/kgの土ならギリギリセーフだ。ゴーヤーは食べても大丈夫なのか?
いや、政府の暫定基準を信じることができるなら、はなっからこんな放射線にこだわってはいない。
例の足柄の茶畑だが、首都大学東京の准教授が5月のテレビで、空間線量が0.08μSv/hで土壌は1.4μSv/hであったとコメントしていたという情報をネットで見つけた。その1.4μSv/hという値は、セシウムだけを調べたものなのかどうか、一次資料を見つけようと努力したが、ダメであった。
さすがにもし1.4μSv/hの値が出ればゴーヤーは諦めて処分する。半分の0.7μSv/hだって同じだ。
そもそも、ここで栽培しているゴーヤーが食べられるのか否か、簡単な実験で判断できるはずなどないだろうとはじめから予測してはいた。それにしてもである。空間線量が0.1μSvに満たないような場所で個人が育てた野菜、それを食べても大丈夫なのかどうか、それさえ判断できないような日本になってしまったことに、あらためて驚いているのだ。
だいぶ記事が長くなった。ここで一度小休止。
大震災から181日目……
しばらく家のことでバタバタしていて、なかなか事務所に顔を出せなかった。
久しぶりの朝。今年のゴーヤー。

どうやら一斉に実が成りだしたようだ。











ちょっと前まで花の心配をしていたのに、あっという間に収穫が見えてきた。となればやっぱり気になることがある。このゴーヤーたち、はたして食べても大丈夫なのかどうか。ゴーヤーをしかるべき研究機関に送って調べて貰うなんてとてもできはやしない。ならば目を瞑って食うか捨てるか、一か八か、いやいや、それではM.A.P.after5らしくない。もう少し努力してみよう。
食品の暫定基準値である500Bq/kgの食品630gの発するセシウムの放射線を外部から調べると、およそ0.007μSv/hくらいらしい。じゃあ200gのゴーヤーに換算するとどうなるんだろう。ヨウ素はどうなんだ。それからバックグラウンドの自然線量をカットするだとか、β線だγ線だなんてことまで考慮しなければならないのだから、確かにとても素人の手に負えるものじゃない。しかし、このゴーヤー、食べていいのか悪いのか、全く心配ないのか、この歳なら気にしなくていいというような程度なのか、あるいは暫定基準値をだいぶ越えているのか、いやとても食べられないほど汚染されているのか、せめてそのくらいのことは分かりたいではないか。それ以上の正確な数値を知りたいと思っているわけではないのである。
武器はネットで買った小さな線量計“DoseRAE2”一個だけ。それを使って、できることがあるのかどうか。
今朝の東京新聞に、こんな記事が掲載された。

国民生活センターが「安価な」放射線測定器の性能検査を行ったという記事である。
「いずれも正確な測定はできず、食品や飲料に含まれる放射線量も測定できなかった」という。消費者に「直ちに信用しないで」と呼びかけているという記事。「直ちに」とは笑える。
十把一絡げにされて落第点を貰ったのはこれらである。

我が機種、DoseRAE2もある。(左下)
上から三番目。アメリカの商品らしいのだが、作ったのは中国。

国民生活センターの総括は次のようである。
「大気中の放射線量の測定では高い値を示し数値もばらつきが目立った、セシウムに限定して測った場合は逆に低い値で、線量を上げるとばらつきが大きくなった」
国民生活センターとは別の市民団体のコメントも併せて紹介されている。
「いずれも数値が収まらず測定には使えない」
しかしよく読むと、こちらの方は国民生活センターが調査した全ての機種を調べたわけではないらしい。さらに記事の最後で「文部省などが発表しているデータを参考にしてほしい」という生活センターの人の言葉を紹介されては、自分で調べるのはやっぱり無理だってなことになりかねない。これじゃあ線量計を持っているだけで、白い目で見られそうである。
データの隠蔽、ホットスポット、空間線量には現れないミスターP、こんな現状では従順な国民でいられるわけがない。せめて身近な線量を調べないわけにはいかないのだ。
実は線量計の試験結果の詳細は、ネットにてPDFで公開されている。
⇒http://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20110908_1.pdf
(※500Bq/kgが0.007μSv/hを示すということも、この中に書かれている)
No.3と番号を当てられたのが“DoseRAE2”である。
まずは「自然放射線の測定試験」の結果。
「総じて高い値を示し、No3、8、9以外はばらつきも大きく、測定値の信頼度に欠けていた」
そしてその試験結果の一覧である。

「参考」とあるのは信頼の置ける高価な日本製の測定器(日立アロカ製TCS-171¥58万円)だそうである。さてNo.3だが、なかなか優秀ではないか。何度でも言う。学者ではない。そんな正確な数値を求めてはいない。
ゴーヤーを食べていいのかどうかで問題となるのは内部被曝。つまり調べるべきはβ線。しかし、我が武器はいくら優秀でもγ線しか測れないのだから、そもそも全くダメじゃないのか、と、思いきやそうでもないらしい。今や食物汚染の主役であるセシウム137は、β線とγ線の両方を出すと、あっちこっちに書かれている。ということは、少なくともセシウム137に限っては、γ線を計れば同じだけあるβ線も測ったことになるってことだ。
だが、ちょっとばかり放射線を勉強した者には、これはなんだかおかしい話に思われる。そもそもβ線であろうがγ線であろうが、放射線は放射性物質の原子が崩壊する時に一回だけ発するものだからだ。
この程度の疑問ならば、今は放射能の話題が旬なので、ネットで調べれば説明してくれる物理屋さんがいくらでも見つかる。要するにこうだ。セシウム137はβ崩壊して(β線を出しながら)バリウム137に変わって安定するのだが、その際94.4%がバリウム137mを経由する。このバリウム137mはγ崩壊してバリウム137に落ち着く。半減期は2.6分と極めて短い。つまり、セシウム137の殆どがβ線を出した後、数十分の間にγ線を出すということなのである。これが「セシウム137はβ線とγ線の両方を出す」という内容である。94.4%は気にしない。もう何度でもしつこく言う。正確な数値など求めてはいない。このゴーヤーは食べてもいいのかどうか、おおよその人間的な「感じ」が知りたいだけなのだ。
先の国民生活センターの実験結果に再び戻ろう。
二つ目の試験は「セシウム137由来のγ線測定試験」である。この「由来」という言葉が、一度バリウム137mに経由して出るγ線のことを考慮した表現というわけ。
さて、こちらの検査の方は、少し残念な結果になった。No.3は、正しいとされる参考品に較べてかなり低い値を示すというのである。特に低線量(0.115μSv/h)では1/3程度、また高線量(5.16μSv/h)でも半分以下であった。ただ1.05μSv/hという東京あたりに住んでいて一番悩ましい数値あたりでは、3割程度の誤差にとどまった。いずれにしても高線量でなければブレは少なく、この機種の特性を理解していればかなり使えるという印象である。
さて、事務所で育てたかわいいゴーヤー、これを汚染させる可能性のあるものは雨と土。雨で汚染されたのならば洗えばなんとかなる。残るは土だ。
精一杯の実験をしてみる。
今ま線量計を使ってみた結果、線量の大小の比較は十分できることが分かった。ブレがないことが大きいのだ。それは国民生活センターの試験でもある程度証明されたように思う。そこでこいつを使って、ゴーヤーのプランター近くの空間線量と、土のすぐ近くの線量とを較べてみることにした。
まずは空間線量を測る。

0.07μSv/h……
8月25日と同じである。
次に線量計を土の上に直置きして測定してみる。

念のため、ビニールの袋に入れる。もし土が汚染されていたら、放射性物質が線量計に付着が汚染されてしまう。そうなると、それ以降の測定と比較出来なくなる。それは困る。まあ、汚染されてしまうほどの線量が計測されたら、そのほうが余程困るわけだが。

0.09μSv/h……
はあ……、この数値って、どうなんだろうか。0.02多い値。これをどう解釈すればいいのか。この差が土の汚染分なのかどうか。もし本当に500Bq/kgで0.007μSv/h上がるのだとしたら、この土は1500Bq/kgくらい汚染されてるってことになるわけか?さらにこの機種のセシウムに対する誤差を考えて3倍すれば4500Bq/kgだ。
政府は、米の作付けが可能な土壌に含まれるセシウム濃度の上限を土1キロ当たり5000ベクレルと定めているらしい。ということは4500Bq/kgの土ならギリギリセーフだ。ゴーヤーは食べても大丈夫なのか?
いや、政府の暫定基準を信じることができるなら、はなっからこんな放射線にこだわってはいない。
例の足柄の茶畑だが、首都大学東京の准教授が5月のテレビで、空間線量が0.08μSv/hで土壌は1.4μSv/hであったとコメントしていたという情報をネットで見つけた。その1.4μSv/hという値は、セシウムだけを調べたものなのかどうか、一次資料を見つけようと努力したが、ダメであった。
さすがにもし1.4μSv/hの値が出ればゴーヤーは諦めて処分する。半分の0.7μSv/hだって同じだ。
そもそも、ここで栽培しているゴーヤーが食べられるのか否か、簡単な実験で判断できるはずなどないだろうとはじめから予測してはいた。それにしてもである。空間線量が0.1μSvに満たないような場所で個人が育てた野菜、それを食べても大丈夫なのかどうか、それさえ判断できないような日本になってしまったことに、あらためて驚いているのだ。
だいぶ記事が長くなった。ここで一度小休止。
tag: ゴーヤー栽培.2011
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