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シアタードーナツ再訪

いったいどんな挨拶をしたのか、よく覚えていない。
先月ここにきて思った諸々なことも、伝えたのかどうか。

ともかく、知名オーディオのスピーカーがあることに驚いた。
だって、さっきその知名さんと偶然話したばかりなのだから。
知名オーディオのスピーカーがある

この日は、かなり危なっかしい話もした。それはナイショ。
ただ言えることは、宮島氏は観客が求めている映画を探しているということ。つまりさ、僕よりはるかに観客の側に立っている人だったということ。
ボク、ちょっと反省しようかな、なんてね。

ともかく、今は忙しすぎる。今日の日のことが書けるようになるのは、今度の映画祭が終わって、西川さんのクリスマスコンサートも終えて、それからかな、と思う。
いずれにしても、井上真喜ちゃんの見立てに間違いなかった。


そうだ、これを忘れてはいけない。
手作りドーナツ。
いっぺーまーさんどー!
手作りドーナツ
たいへんおいしゅうございました。食い散らかした画像で申し訳ございません。今度お邪魔した時にはもう少し美しい画像をアップしたいと思います。

tag: コザ  沖縄の旅_2018年11月  シアタードーナツ  宮島真一 

知名オーディオと遭遇

照屋林助三線店“てるりん”はまだ開いていない。
照屋林助三線店“てるりん”
仕方ない、諦めた。
と、そこにこんな看板。
知名オーディオの看板
これは知る人ぞ知る、世界の知名オーディオではないか。
しかし、やっぱり開いてはいない。
ここも諦めたその時、一台の車が隣の駐車場に。年配のご夫婦であろうか、怪訝な顔でこちらを見ている。
「もしかして、知名オーディオの知名さんでいらっしゃいますか?」
「はいそうです。少々お待ちを」

そうしてすぐにお店を開けてくださった。この人が、音の仙人、知名宏師さんである。

「実は、今から8年くらい前でしょうか、知名オーディオの方が、東京のウチの事務所に遊びにこられたことがあるんです。着物を着ていらっしゃった」
「ああ、石井ちゃんね。秋葉原に店を出していたから」
その時の記事

2008年に東京進出した。そして知名オーディオは広がっていった。
しかし去年の7月、沖縄島内を含む全国の販売拠点を一斉に整理した。そしてここ知名氏の自宅兼工場に全てを集約、つまり、原点回帰ということらしい。

生音の探求。圧倒的な原音再生能力。
「全部溶接で作っているから」
なんで溶接がいいのか、僕にはさっぱり分からないのだが、「日本人はオーディオ大好きだけれど、スピーカーの置き方を間違えたりして…」などと知ったようなことを言ってみたりする。
「機会は知っているが、音を知らないからね」

デジタルの音は、周波数の上と下を切ってしまう。僕の声は上も下も豊かになっているらしく、デジタルには合わないのだと、CD録音の時に言われたことがあるという話をした。すると知名さんは…
「CDは完璧なんです。問題はスピーカー。完璧なCDの音をどう完璧に再生するかは、スピーカーにかかっている」」

そうして、色々と説明してくださった。

でっかくてとてつもなく重いスピーカーも作ってみたが、結局大きさではなかった。
「このでかいのは、今ではテーブルに使ってます」
大きなスピーカー

一方、吹けば飛ぶようなちっぽけなスピーカー。
「こっちの方がよっぽどいい音がする」。
小さなスピーカー

聞かせて下さった音はなんとも温かかった。この建物も楽器なんだと思った。
「これは古いCD、つまりCDは発明された当初から完璧なんです」

終わらない話を、残念ながら打ち切って、再訪を約束して店を出た。


おっと、先走っちゃった。

tag: 知名宏師  コザ  知名オーディオ  沖縄の旅_2018年11月 

コリンザ改め

コリンザに行ってみたのだが…
なんか違う。
コリンザ改め
キジムナーで来た時の画像からコリンザの建物を撮影したものがないか探してみたのだけれど見つからない。
そこでネットで拾った。
コリンザ
なるほど、前にはあったコリンザのこの赤い文字が、今の画像にはもうないのだ。
壁の色も地味に塗り替えたらしい。

そういえば、コリンザが40億円近い負債を抱え清算し、はたして今後どうなるのかという話は、2011年のキジムナーフェスタに参加した時にもブログに書いていた。
 ⇒2011年07月29日「コザの街のこと」
それ以降の経緯については、これもネットで調べればあれこれ出て来るが、要は複合商業施設だったコリンザは、今は名称が「沖縄市雇用促進等施設」に変わり、九州地方最大の図書館が入っているということらしい。
大きな図書館
ただし三階にある劇場“あしびなー”はそのまま。それ以上のことは、今のところ僕には興味がない。

二階の催し場も閑散としていたが、その一角だけ、楽し気な(寂しげなともいえる)展示コーナーがあった。
なんか展示してる

展示

今まで、あしびなーでやった演目のチラシや芝居の小道具なんかを展示していた。
チラシ展示

小道具展示

それにしても人がほとんどいないのが、ちょっと痛い感じ。
あが…
アガ

「あしびなー」とは、ウチナーグチで「遊び場」っていう意味だからね。
ウチナーグチといえば、藤木勇人さんの次のイベントの日程とプログラムを、早いところ決めなければいけないのだが…
藤木さんはコザ育ち、もちろん「うちなぁ噺」のチラシもある。怪談話も悪くない。
うちなぁ噺のチラシ

芸能関連の新聞記事も掲示している。
林助の独立国

ふと、ある人を思い出した。沖縄の音楽を時代遅れの価値のないものと断言したあの渡久川君のこと。彼は今もそう考えているのだろうか。例えば照屋林助についてはどう思っているんだろうか。因みに照屋林助は、琉球古典音楽野村流の研究家・照屋林山の長男である。林助の息子林賢はいまさら言うまでもなくりんけんバンドのリーダーであり、藤木さんもメンバーだった。高嶺剛監督の映画、「パラダイスビュー」も「ウンタマギルー」も「ワタブーショウ」も、照屋林助がいなければ生まれなかった。その高嶺剛は、それ以降の沖縄の映画監督に、多大な影響を与えている。比嘉賢多もそのひとりだ。

伝統を守る、それはそれとして、そこから新しいものを生み出すということ。伝統を意識することなく、それでも伝統に、というか、沖縄のアイデンティティにしっかりと繋がりながら生まれ出て来る新しいもの、そう言い切ってみればそういうものだと思えてくるのだが、一方で、沖縄と隔絶されている者たち、つまり我々にとって、では、この僕に見えている沖縄的なモノには、どのようにもがいてみても、決して手の届くことはないのかと、沖縄の人たちに突如現れる拒絶、その体験を、今ボクは思い起こしている。

そうだ、コザには照屋林助の三線店がる。シアタードーナツに行く前に、寄ってみようか。

tag: 沖縄の旅_2018年11月  コリンザ  あしびなー  うちなーぐち  藤木勇人  比嘉賢多 

午前中のコザのパークアベニューで

泊漁港内にある魚市場。

泊市場

朝飯を調達してコザに向かった。

10時到着。
約束の時間は11時半だから、まだ一時間半もある。キジムナーフェスタで来た時の懐かしい街。レンタカーを駐車場に突っ込んで、時間までパークアベニューあたりをブラブラしてみることにしたのだが、しかし殆どの店が閉まっている。もう少しすれば開くのか、いや、多くが空き店舗だ。

開いているのはこんな店。
刺しゅう店
買いに来るのは米兵か、暴走族か。
沖縄とアメリカ軍人という10月の旅のテーマは、まだ終わりそうもない。

ん、200円? 元々いくらだったのだろう。
泊市場
それにしても
CAMP HENOKO って
まだ辺野古基地なんてないんだし
いやいや「まだ」という言い方もおかしいし
基地のTシャツ
鳥居も、たっぱり何だか腹立たしい。

そして、こんな張り紙も見つけた。
エアーフェスタ

こうなりゃオマケにこれだ!
名護市長の件

もうひとつ。まちなか図書館の掲示板。
そう、今日はこれから、「米軍が最も恐れた男」上映中のシアタードーナツに行くのである。
カメジロー

でも、まだ少し早い。パークアベニューの突き当りまで歩いて、懐かしい“コリンザ”に行ってみることにした。

 ⇒続く

tag: 鈴木里美  沖縄の旅_2018年11月  コザ  泊漁港  パークアベニュー  辺野古  沖縄の基地  トリイステーション  名護  瀬長亀次郎 

高取英氏の死去を知る

朝。高取英氏の死去を知る。
第2回の映画祭で氏の「聖ミカエラ学園漂流記」を上映した。上映後、高取さんにはトークもしていただいた。いつか『アリスの叛乱』をやりたかった。坂本龍一が音楽を担当したという幻の自主映画。無念。心からご冥福をお祈りする。

(2014年4月15日 阿佐ヶ谷Cafe&BarJANIS にて)
月蝕歌劇団の高取英氏と

やり残した映画については、沖縄から帰ったら書こう。
今日、コザのシアタードーナツへ行く。その符号を思う。

tag: 墓碑銘  高取英