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二郎君のはなし

4月6日のまんちゃーひんちゃーのゲストは、マアルハートバンドのおふたりでした。そして今夜のゲストですが、マアルハートバンドのベース担当、北海道出身の北乃カムイ君に、今回はおひとりで来てもらうことにしました。前にもご紹介しましたが、彼のおばあちゃんはアイヌで、おじいちゃんは夕張炭鉱で強制労働させられていた在日一世。カムイとはアイヌ語で神のこと。でも本名は二郎君です。

若かりし頃の二郎君のおじいちゃんは、あまりに炭鉱の仕事が辛くて逃げ出し、北海道の平取にたどり着きます。そこでおばあちゃんと出会うのです。

「これから髭を生やしなさい、そしてこの部落で、自分たちと一緒にアイヌとして生きなさい」

アイヌの人たちが、おじいちゃんをかくまってくれたのでした。
これだけでも一日で語り切ることなんかできなさそうなのに、さらに二郎君は、未成年の時、半ば騙されて、16歳の4月から7月までの3ヶ月福島第一原発、その後2年4ヶ月六ヶ所村再処理工場で働いていました。ある時、六ヶ所村の食堂のおばさんに、あんた若いんだから、こんな仕事、早くやめたほうがいいと声を掛けられます。なぜなのか、何も知らなかった彼に、おばさんは放射能の危険など、色々と教えてくれた。初めて知ることばかりの彼は、仕事をやめて北海道に帰ろうと決心します。

今夜は、その頃の話をたっぷりと伺おうと、ひとりで来てもらうことにしました。



そんな二郎君ですが、やがて沖縄のことを知り、沖縄の問題がアイヌの問題と似ていると感じる。そして今、彼は北乃カムイという芸名を持って辺野古に通い、反戦歌を歌っています。

そんな彼の話、主義主張とは関係なく、耳を傾けてみてもいいのではありませんか?
今夜は木下幹康さんにもお付き合いいただき、一緒に二郎君の話を聞いてもらうことにしました。

放送が終わって…
カムイ君と木下さん

今夜の木下さん、やけに神妙なお顔をしています。それほど彼の話は重かったということだと思うのです。

tag: 木下幹康