2009年06月12日(金)16時55分
北村三郎さん(6月の沖縄3)【運玉義留(ウンタマギルー)】
今年の2月5日、金城君と待ち合わせたのと同じ場所で、今日も同じく金城君を待ちました。
2月5日と同じ場所で、空を撮影してみました。

⇒2月5日の空を見る
2月には無かった葉っぱがたくさん。
そしてこんな実もついていました。

これ、何の木なんだろう。金城君、教えて。
はたして、私たちM.A.P.の「沖縄」という樹木にも、あれからいくつか実がついたのでしょうか。青く硬い実であるにしても。
車で、日航那覇グランドキャッスルへ向かいました。1973年に開業した首里の老舗のホテルです。
日航という名前は残っていますが、2007年に外資系の会社に売却され、今は別会社が運営しているようです。
今回の旅のテーマのひとつは、もしかするとホテルかな…。
一階のラウンジには、北村三郎さんがもうすでに来ていらっしゃいました。
ああ、また沖縄の「オジイ」(失礼)をお待たせてしてしまいました。申し訳ありません。沖縄全部が沖縄タイムだなんて、やっぱり間違っています。
⇒関連記事を読む
北村三郎さんについては“おきなわおーでぃおぶっく”のオフィシャルブログに書きました。どうぞそちらをご覧くださいませ。
⇒http://ameblo.jp/okinawaaudiobook…
ホテルの方にお願いして、記念撮影です。

「ウンタマギルー」という映画をご存知ですか。1989年の映画、小林薫主演、監督は高嶺剛。その映画に、北村三郎さんは安里親方役で御出演されています。そればかりではなく、「方言指導」もなさっていたはずです。また「ウンタマギルー」は字幕スーパー付きの映画で、多分その翻訳も担当されていたのではないでしょうか。
この映画には、他にもたくさんの沖縄の芸能関係者が出演しています。間好子、平良トミ、玉城満、照屋林助、大宜味小太郎、藤木勇人、嘉手刈林昌。聞き覚えのある方だけでもこんなにたくさん。これからもっともっと沖縄と深く関わるようになれば、テロップで流れる方々のうち、さらにたくさんのお名前を知ることになるかもしれません。
北村三郎さん曰く、「僕も出てたけどね、あの映画はさっぱり訳がわからなかった」
シュールで好きな映画だったのですが、なんだか我々の青臭さを、たしなめられたような気もしたのでした。
Wikipediaの「ウンタマギルー」の項には、沖縄県西原町に伝わる民話「運玉義留」という記述がありますが(2009年6月時点)、1983年に沖縄タイムスから刊行された沖縄大百科事典では、船越義彰氏が、運玉義留は「沖縄芝居で有名な義賊」で、「あくまで明治以後発達した商業演劇の創作で、歴史上、運玉義留のモデルらしき人物はみあたらない」と書いています。
私たちにどちらの記述が正しいのかを判断する能力はありませんが、みんながWikipediaの記述の印象から判断して、「運玉義留」のことをインターネットに書き込むようになると、いつしか「運玉義留」は古くからの伝説であるということになってしまうのかなあと、ちょっと心配になりました。
「インターネットの情報とは」、そのことが、今回の旅の、ふたつ目のテーマかもしれません。
私たちも、こうして世界に情報を発信している限り、気をつけなければいけないのだと、あらためて襟を正しています。
私たちの記事においても、シーサーの歴史についての記述に誤りがあったことを発見し、直ちに修正をしました。
あたかも単体のシーサーが、もともとの沖縄土着の信仰であるかのような説明をしてしまったのですが、それは間違いでした。ここで謹んでお詫びを申し上げます。
⇒修正した記事はこちら
また、修正した記事に対して、さらにここで補足の説明を掲載しておきたいと思います。
(『沖縄大百科事典』「シーサー」大城精徳氏による記述から)
「魔除けの獅子像のこと。(中略)獅子像を魔除けまたは守護神として用いる習俗は遠くオリエントにその源を発し、B.C.2世紀ごろ西域をへて中国に入り、中国―琉球の交流がさかんになった14,5世紀ごろ沖縄にもたらされたものと考えられる。(中略)明治以降瓦葺き建築がさかんになるにつれ、屋根に獅子像を据える習慣が一般に浸透していった。(中略)獅子像を据える形式には二通りあり、一つは開口・閉口の形態をもって対で据える形式で、城門や寺社の門に多く、いま一つは屋根獅子のように単躯のものである。」
今後は、十分注意をしていきたいと思っていますが、もし正確さを欠いた記述にお気づきならば、是非ともご連絡、コメントなどを頂きたいと思っています。よろしくお願いいたします。
【おまけ】
書斎で見つけた“ウンタマギルー”

テレビ放映を録画したCDと、新里堅進さんの漫画。
旅の続きへ
2月5日と同じ場所で、空を撮影してみました。
⇒2月5日の空を見る
2月には無かった葉っぱがたくさん。
そしてこんな実もついていました。
これ、何の木なんだろう。金城君、教えて。
はたして、私たちM.A.P.の「沖縄」という樹木にも、あれからいくつか実がついたのでしょうか。青く硬い実であるにしても。
車で、日航那覇グランドキャッスルへ向かいました。1973年に開業した首里の老舗のホテルです。
日航という名前は残っていますが、2007年に外資系の会社に売却され、今は別会社が運営しているようです。
今回の旅のテーマのひとつは、もしかするとホテルかな…。
一階のラウンジには、北村三郎さんがもうすでに来ていらっしゃいました。
ああ、また沖縄の「オジイ」(失礼)をお待たせてしてしまいました。申し訳ありません。沖縄全部が沖縄タイムだなんて、やっぱり間違っています。
⇒関連記事を読む
北村三郎さんについては“おきなわおーでぃおぶっく”のオフィシャルブログに書きました。どうぞそちらをご覧くださいませ。
⇒http://ameblo.jp/okinawaaudiobook…
ホテルの方にお願いして、記念撮影です。
「ウンタマギルー」という映画をご存知ですか。1989年の映画、小林薫主演、監督は高嶺剛。その映画に、北村三郎さんは安里親方役で御出演されています。そればかりではなく、「方言指導」もなさっていたはずです。また「ウンタマギルー」は字幕スーパー付きの映画で、多分その翻訳も担当されていたのではないでしょうか。
この映画には、他にもたくさんの沖縄の芸能関係者が出演しています。間好子、平良トミ、玉城満、照屋林助、大宜味小太郎、藤木勇人、嘉手刈林昌。聞き覚えのある方だけでもこんなにたくさん。これからもっともっと沖縄と深く関わるようになれば、テロップで流れる方々のうち、さらにたくさんのお名前を知ることになるかもしれません。
北村三郎さん曰く、「僕も出てたけどね、あの映画はさっぱり訳がわからなかった」
シュールで好きな映画だったのですが、なんだか我々の青臭さを、たしなめられたような気もしたのでした。
Wikipediaの「ウンタマギルー」の項には、沖縄県西原町に伝わる民話「運玉義留」という記述がありますが(2009年6月時点)、1983年に沖縄タイムスから刊行された沖縄大百科事典では、船越義彰氏が、運玉義留は「沖縄芝居で有名な義賊」で、「あくまで明治以後発達した商業演劇の創作で、歴史上、運玉義留のモデルらしき人物はみあたらない」と書いています。
私たちにどちらの記述が正しいのかを判断する能力はありませんが、みんながWikipediaの記述の印象から判断して、「運玉義留」のことをインターネットに書き込むようになると、いつしか「運玉義留」は古くからの伝説であるということになってしまうのかなあと、ちょっと心配になりました。
「インターネットの情報とは」、そのことが、今回の旅の、ふたつ目のテーマかもしれません。
私たちも、こうして世界に情報を発信している限り、気をつけなければいけないのだと、あらためて襟を正しています。
私たちの記事においても、シーサーの歴史についての記述に誤りがあったことを発見し、直ちに修正をしました。
あたかも単体のシーサーが、もともとの沖縄土着の信仰であるかのような説明をしてしまったのですが、それは間違いでした。ここで謹んでお詫びを申し上げます。
⇒修正した記事はこちら
また、修正した記事に対して、さらにここで補足の説明を掲載しておきたいと思います。
(『沖縄大百科事典』「シーサー」大城精徳氏による記述から)
「魔除けの獅子像のこと。(中略)獅子像を魔除けまたは守護神として用いる習俗は遠くオリエントにその源を発し、B.C.2世紀ごろ西域をへて中国に入り、中国―琉球の交流がさかんになった14,5世紀ごろ沖縄にもたらされたものと考えられる。(中略)明治以降瓦葺き建築がさかんになるにつれ、屋根に獅子像を据える習慣が一般に浸透していった。(中略)獅子像を据える形式には二通りあり、一つは開口・閉口の形態をもって対で据える形式で、城門や寺社の門に多く、いま一つは屋根獅子のように単躯のものである。」
今後は、十分注意をしていきたいと思っていますが、もし正確さを欠いた記述にお気づきならば、是非ともご連絡、コメントなどを頂きたいと思っています。よろしくお願いいたします。
【おまけ】
書斎で見つけた“ウンタマギルー”
テレビ放映を録画したCDと、新里堅進さんの漫画。
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ウチナーグチでは「クヮーディーサー」や「クファディーサー」とか言ったりしますね。
別名コバテイシとか言うらしい。食べれるらしいね。アーモンドに似ているらしい。はあ、モモタマナ茶なんて売っている所もあるぞ。
初めて知りました。ありがとう。