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11・8沖縄県民大会とともに(東京銀座)

水谷橋公園には、人が溢れていました。
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といっても、銀座にある小さな公園ですから、500人くらいかな。

「普天間基地の即時返還要求」
「辺野古を含む沖縄県内での新基地建設反対」

これが今日の集会の主旨。
ということであるならば、デモの先導車に「アンポをつぶせ」という横断幕を貼る必要があったのでしょうか。
先導車
「現状では日米安保条約の存続は致し方ないが、先の主旨には賛同する」という考えの人たちも、たくさんいると思うのです。「いや、安保の存在から問い直さなければ、根本的な解決にはならない」、それはよく理解しています。でも、今日ここに集ったのは、少なくとも普天間基地を縮小に向かわせ、辺野古で新基地の建設させないことが、緊急の課題だからではないのですか。大きな岩を、動かし始めるチャンスだとお考えではないのですか。
かつての学生運動は、理念の微妙な違いが原因で、憎しみまで伴って分裂していきました。同じ轍を踏んで欲しくはないのです。

デモはゆっくりと動き始めます。
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何故だか分からないのですが、涙が溢れてきたのです。
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でも、やっぱり言っておきたいことがあります。
デモの中では、あちこちでハンドマイクを持った人たちが、思い思いの主張をしています。

ある人がこう言っていました。
「今日、沖縄では3万人の集会が行われています……」
確かに沖縄の県民大会の主催者は3万人を目指すと語っていました。しかし、今この時、同時に始まっている沖縄の大会に何人集まっているのかなど分かるはずもない。
また、他の人は……
「沖縄では10万人が……」
それを言っちゃだめなんだ。公の場での自らの発言には、それなりの裏付けと、そして自分の発言に責任を取る覚悟が必要なんだ。こんな無責任なアジテーションなどいらないんだ……
 ⇒このことを危惧していた一週間前のブログ記事

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行進に遮られて左折できない車がイライラして、クラクションを暴力的に鳴らします。見ると、サングラスをかけた若者が、助手席の女の子と一緒に、こちらを睨んでいました。

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ありがちな街頭宣伝車もなく、通りすがりの人々は、特に興味なさそうに、デモに一瞥を与えるだけ……
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人々の目を引くためには、アジも必要なのかなあ……

デモは、有名な、かの“わしたショップ”の前に通りかかります。
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店内は、お客さんで大盛況です。
しかし、店員さんも含めて、誰一人としてデモに関心を示す人はいません。
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沖縄から観光に来たと思しきアベックのふたりも、振り返ることはありませんでした。

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都会では 自殺する 若者が 増えている
けれども 問題は 今日の雨 傘がない

でも、人のことをとやかく言えた義理ではないのです。
僕は、デモから離れて、新橋演舞場に向かいます。そうしないと、開演時間に間に合わない。もし、その予定がなければ、はたして僕は、今日ここへやってこようと思ったかどうか、あやしいものです。沖縄が変わることができずにいる原因が、この僕の中にもあるのです。
(文責:高山正樹)

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傘がないこと

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tag: 日の丸  辺野古  普天間 

Comment

No:598|
沖縄では主催者発表で2万1千人が集まったとのことです。
No:599|
ポイントは絞らないとね。
(お互い矛盾を乗り越えて、気持ちのいい社会を作りましょうね。)
No:600|
※ダライ・ラマ14世が沖縄で講演会を開いた。
来場者との質疑で、米軍基地を過重負担している沖縄の現状について、意見を求められた時の発言。
「武力は撤廃されるべきだ。ただ、アジアの情勢など、世界的視野で考えたとき、一時的に受け入れる状況があることも理解する必要がある」
それを紹介したのんさんことごうさん(Bar土のオーナー)の日記で、ごうさんと高山のやり取りを、本記事のコメントとして追加します。
お許しくださった ごう(のん)さんに感謝です。
No:601|
何となく絶望的な予感がしています。
どうしたら、変えることができるのだろうと悶々と考えました。どうも現実的に考えると、アメリカの民意を動かさなければどうにもならないのではないかという気がしてきたのです。
生まれてはじめて、自分が偉大な(世界的な)アーティストでないことが残念に思えてきた。まじめなはなしです。
今、日本人として、イチローがアメリカ人に向けてメッセージを出すべきではないのか。そのために、大量の手紙をイチローに送るのはどうだろう、なんだかそれしか道がないような……。
なんとも情けないことなのですが。
No:602|
そう、ぼくは、ぼくたちが望んでることが、ぼくが生きてる間に実現できるのかどうかは、あまり問題にしていません。
生きてる間に実現できなくても次の世代に種を育てよう。
次の世代でも実現できなければ、彼らにはその苗を大きく育ててもらおう。
その次の世代にもできなければ………
と、思いながら生きてます。
No:603|
そうなんだけどね。ダライ・ラマの発言はおかしい、そう考えるような善良で正しい人たちの発する声を、30年間たくさん聞いてきたし、僕だって機会があればデモにも参加してきた。僕だって、同じように考えてきたのです。
でもね、その間に、本質的には何も変わらずに、沖縄の義理の父は死んでしまった。他にも何人もの沖縄の親戚が亡くなった。
僕ら、本当にどうしたら変わるのかを、本当に具体的に考えてきただろうか。もし自分の子どもが死の危機に瀕していたら、必死に、あらゆる方途を探すでしょう。そういうふうに、沖縄の基地のことを考えてきただろうか。
そんなことを考えてみたということなのです。
No:604|
そう突き詰められると、確かに全く自信は持てません。
先ず、自分の生活があって、その成り立ちの上で、できる事を。
そこに、自分の行動や発想・思考に深い吟味はあっただろうか?
自信が持てません。
それに、集会やデモよりも、ぼくは魅力的な女性の誘いを優先させるような軟弱な人間でもあります。
だから、井上陽水の「傘がない」に同調したりもするのです。
しかし、もう一歩も二歩も突っ込んで考えてみないとなぁ……
No:605|
殆ど一年ぶりにこの記事を読み返しています。そして少し言葉が足りなかったと思っています。
僕は、ダライラマの言ったことを残念に思ったのですが、それはダライラマが「基地はなくすべきだが現状によっては必要だ」と言ったことに対してではありません。僕が残念に思ったのは、たとえ一時的に基地が必要だとしても、それを受け入れるのが沖縄でしかない、それを沖縄の人たちも理解する必要があると言ったと思ったからです。
もしかするとそのように報道されただけで、ダライラマはただ一般論を言っただけなのかもしれませんね。でも、それならいいというわけでもありません。また悪いというわけでもない。それは全く別の議論だと思っています。
No:606|
また、それから5ヶ月です。大変なことが起こってしまいました。
3月14日。僕はいたたまれなくて、ツウィッターからいくつか発信しました。
http://lince.jp/hito/hikaer...
その日、まず僕は後悔していると呟いた。
そうしたら後悔なんかしている場合じゃないなんてことをいう人もいた。
でもね、僕はまたこの記事を読んで、いまこそやっぱり後悔して、哲学して、そして世界を変えなければいけないと思っています。
普天間も、辺野古も、高江も、何一つ終わってはいないのです。
No:1296|新ブログに移行
新ブログへ移行したことにより、コメントのリンクが機能しなくなりました。
上のコメントのURL(http://lince.jp/hito/hikaer...)は
http://mapafter5.blog.fc2.com/blog-entry-2135.html
に変更です。
No:1297|どんなに思っていても…
政治はとてつもなく醜悪な光景を恥ずることなく見せ始め、原発は止まることなくまた動き始め、沖縄が拳を握りしめている。今この時にいたって、僕らがどれほど考えていたとしても、声ひとつ上げないのならば、それは原発推進に、そして沖縄差別に加担している事と同じであると、僕は今、はっきりと主張する。

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