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沖縄から遠く離れた東京で《ひめゆりの「生き残り」福本ちえ子さん》

“狛食”にお昼を食べに行ったけど、閉まってた。だから道を隔てた向かい側の“中む”でお昼を食べることにした。

中む食堂のランチ。
沖縄そば、680円。
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小鉢は西表の石垣君のお母さんが送ってくれた瓜の煮物。
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冬瓜に似ているが冬瓜ではないらしい。冬瓜より若い感じ。
冬瓜の日は4月10日だよ)

昼限定のデザート。
さんぴんブリュレ、380円。
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美味しかった〜。
前もって注文すれば夜でも食べられます。

夕方、西山監督の映画の上映会を宣伝しに、あらためて“狛食”へ。
そうしたらびっくり、奥様の康子さんがリュウマチになってしまわれて、今歩くこともママならないとのこと、とっても心配です。そのために沖縄からお母様がいらしていました。お名前は福本ちえ子さんです。
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福本さんは前にもお話しましたが、いわゆる「ひめゆりの生き残り」の方のお一人でいらっしゃいます。

沖縄の福本さんのお宅は桑江知子さんの実家とお隣同士で、康子さんと桑江知子さんは姉妹のように育ったのだそうです。昨日お母様は品川パシフィックホテルに桑江知子ショーを観に行かれたのだとか。康子さんにはとっても申し訳ないけれど、けっこう楽しんでいらっしゃるご様子でした。明日の上映会のご案内もしましたが、釈迦に説法、もしかすると東京に来てまで、沖縄の現実を描く映画をご覧になる気にはなかなかならないかもしれませんね。
(宇夫方路)


「ところで“中む”に上映会のチラシを張ってもらった?」
「あれ、もうチラシ、渡してたんじゃなかったっけ」
「上映会をやる資格ないんじゃないか」

沖縄から遠く離れた東京で、沖縄の方々の切実な思いを、私たちは本当に共有できているのでしょうか。上映会などを企画しているにも関わらず。あやしいものです。

でも、「沖縄の方々の切実な思い」って何なのでしょう。
4月25日の県民大会に、またぞろ9万人は集まっていないという話もあり、集まって来たのはいわゆる左翼系の運動家たちで、地元の商店の人たちなどは商売にならずに迷惑していたというまことしやかな話もあり、あるいは、確かに地元の人たちの多くはさほど盛り上がっていないようだが、それは色々としがらみがあるからであって、実は大きな声をあげてくれる運動家たちに、ひそかに期待しているのだという話もあり、いやそれどころか、基地だらけの沖縄、58号線以外に抜け道などなく、こういう日の渋滞は想像を絶し、その渋滞につかまって読谷にたどり着けなかった人を数に入れれば9万人をはるかに上回るのだという話もあり、いったい何が本当なのか、東京にいてはさっぱりわからないのです。

そこで、東京から嘉手納へ帰った宮城文子さんに電話で聞いてみることにしました。するとみんな結構盛り上がっているとのこと。その答えは、ちょっとうれしくて、でもこれからの沖縄の人たちのことを考えると、諦めや憎しみがたくさん生まれそうで、だからちょっと心配で、なんだか複雑な気持ちなのでした。

それから、義母にも聞いてみました。
「なるようにしかならんから」
特に基地について、身近な誰かと話をするようなこともないようでした。
例の人間の鎖(※)の時、たまたま傍を通ったそうです。
「すごかったさあ」
※(朝日新聞HP:5月16日より)「米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)を『人間の鎖』で包囲し、無条件返還を求める運動があった。土砂降りの雨の中、主催者発表で1万7千人が参加。基地を取り囲む約13キロの輪を完成させた。」
これについても、実は輪は繋がらず、途中数百メートル途切れていた箇所があったとか、日本全国から運動家がやってきて、地元は迷惑だったとかいう類いのハナシも、インターネットでは多く見られます。

義母は、ずっと基地の中で働いていました。義理の妹が踊りをやっていたのですが、その道具などは、基地の中の作業場で米兵に作ってもらったこともあったようです。一方で、戦果アギヤーの端くれでもあったということは前にもお話ししました。
 ⇒戦果アギヤーのこと
まるで人ごとのように「すごかった」と言った義母ですが、続けて、こうも言ったのです。
「涙が出たさあ。なんにもできない自分が恥ずかしかったさあ」
僕は、この義母の気持ちを大切にしたいと、今、心から思っているのです。
(高山正樹)
 
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