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照明というお仕事

東放学園専門学校照明クリエイティブ科演劇照明実習公演。
(照明クリエイティブ科舞台照明コース卒業制作)。
二人の俳優による演劇的報告“六千人の命のビザ”杉原千畝の名誉ある犯罪。

本日は仕込み(準備)の日。照明の仕込みはまず吊り込みをして(機材をよきところに吊って)、回路を取り(機材のプラグを決められたコンセントに差し)、ゼラを入れ(耐熱のセロハン紙のようなものを各機材に仕込み)、パッチを組んで(各コンセントの回路を調光卓の何十本もあるフェーダーに振り分けて)、すべての機材の当たりを合わせ(方向やフォーカスを決めて固定して)、各場面の明かりを作り(各場面でどの照明を何パーセントの強度で点灯させるかを決め)、そのデータをコンピューターに記憶させる。それが終わった段階で場当たり(役者の出入りや大道具の転換、それに合わせてどのように明かりを変化させるかなどのタイミングを決める作業)となります。役者はその場当たり開始時間に合わせて着到(ちゃくとう、小屋入り)すればいいのですが……。

予定では場当たりは4時から、でもやっぱり押して(予定より進行が延びて)ました。
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サスバトンに吊った照明の当たりは、まずバトンを下ろした状態で機材の向きとフォーカスをだいたい調整して、それからバトンをアップします。照明のプロ、それもベテランともなれば、バトンが決まった高さに上がった時、ほぼピッタリの位置と大きさの明かりが出来上がっていて、後は竿を使って微調整して終わりとなるのですが、学生さんにはそれが難しい。
たとえばフォーカスの大きさは竿ではどうにもなりませんから、もう一度バトンを下ろさなければいけません。
またネジを強く締めすぎていると、いくら竿で突いても動かない。逆に弱すぎると、ちょっと動かしただけでネジが緩んで、機材はゆらゆらと下を向いてダランとなってしまいます。やっぱりもう一度バトンを下ろしてやり直し。
方向が違いすぎていると竿でたくさん動かさなければならないので、ネジも緩みやすくなるのです。
他にも色々あります。ひとつの回路に何キロまで入れていいのかとか、後で下から竿で動かすときにコードが絡まないように捌いておくとか、右に向けて使う機材があれば、その右隣の機材は少し離して吊っておくとか、バトンの長さに余裕があればいいのですが、小劇場でたくさんの機材を吊り込まなければならないような場合がこのあたりのちょっとした配慮が、仕込み時間に大きく影響してきます。サスバトンの照明だけでも、まだまだあります。それが当然のように出来てはじめて、プロとしてお金が貰えるようになるのです。

ピンスポットだって簡単ではありません。袖から出てきた瞬間、すばやく役者にピンを当てる(今回はありませんが)なんてなかなか難しい。さらに場面全体の明かりや衣装の色に合わせて微妙に明るさを調節しなければならない。役者のせりふのニュアンスやしぐさは毎回微妙に違います。そうなればピンスポの消すタイミングやスピードも、毎回違わなければなりません。昨日と全く同じことをやって、昨日はOKだったのに今日は怒鳴られた、なぜだろう、芝居心を養わなければ、あるいは芝居を感じる余裕がなければ、今日怒鳴られた理由はきっとチンプンカンプン。

でもね、どうかここで怒鳴られた経験が、いつかみんなのためになりますように……。

結局、今日は場当たり半分しかできませんでした。残りは明日。

午後9時退館。
東高円寺、太陽食堂にて、龍前照明の田嶋くんと(西田敏行さんたちと)。
龍前照明の田嶋くんと高山正樹
田嶋先輩、明日からもよろしく。
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tag: 六千人の命のビザ  龍前正夫舞台照明研究所 

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