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美しさを基準にして

《8月22日(日)》
あの大震災から164日目……

【この日呟いたこと……】

11:54
原発推進への流れ。たいして考えもせず、面白おかしく菅直人批判を繰り返していた者たちも、やがて後悔するのだろうか。いや、しないな。やっぱり原発は必要だとか言い出すのだろう。たいして考えもせず、自分が間違っていたと認めたくないばかりに。

12:04
夏風邪だと思うのだが、喉の痛みがずっと消えない。周りにも数人。海外移住を決めた友は間違いなく被爆症状だというが、証明することは不可能。カントは神がいるかいないかは証明できないことだと「純粋理性批判」の中で論じた。反原発か否かが宗教戦争の様相を呈するのはきっとそういうことだ。




それでもカントは、その「実践理性批判」において神の存在を信じるべきだとしたのである。だがその範をもってしても、俄かに反原発か否かを決することなどできはしない。ただ僕は、カントが「純粋理性批判」と「実践理性批判」を結ぶものとして「判断力批判」を著したということを想っているのだ。論理から実践への道は、美的判断によってのみ開かれるということ。もう30年も前に読んだ哲学書。
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今は無き尊敬する演出家加藤新吉氏とのやり取りをふと思い出した。
「高山さん、あなたは、花を美しいと感じたことがありますか」
「僕には、どうやら花の美しさを判断する能力が欠如しているようです」

でも今の僕は、自然の景観の中に突如建ち上がる原発の異様な姿は、美しさから対極にある存在だと判断しているのである。



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