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そして… 朗読劇「私(わん)の村から戦争が始まる」北谷公演

gajumui

空が明るくなり始めた頃、小便に立つ。と、義母が台所のヒヌカン(火の神)にウートートゥーしていた。僕はそっと隣の部屋のトートゥーメーに線香をあげることにした。えーと、平御香(ヒラウコー)一本一本バラバラにするんだっけかな、分からないので、六本分を半分に割って火を点けた。
11-06 07:40

今日は「ワンの島から戦争が始まる」の本番。後から急遽参加させていただくことになった僕にも三役をあてがってくださった。感謝。それぞれ台詞一個ずつで合わせても三個だが、沖縄の役者さんたちと同じ板の上にいる時間は長い。出演者だが、観客のような気分で楽しむつもり。
11-06 07:50

芝居とは難しいものだ。思いがあっても台本を前にすると台詞に追われて思いを見失う。なまじ芝居経験があったりするとそのことに気がつかない。主役は高江、高江に対する沖縄の人々の思い。今日の本番、東京公演で手慣れたプロの役者が作り出した「思い」を、沖縄の若い役者が越えるのを見てみたい。
11-06 08:25


(※後日追記しますが、取り急ぎ赤いリボンのことだけをご報告します。)
ゲネが終わり、舞台監督の猪股孝之さんのはからいであった。
「そこにリボンが置いてあります。そのリボンを出演者の皆さんで、背景のセットに結わいて欲しいのです」
大道具の手間を、役者に手伝わせたのではない。沖縄各地での米軍基地のフェンスには、よく赤いリボンが括られている。それは基地反対のメッセージである。もちろん高江にも、平和を願う人たちの心が篭ったリボンが、あちこちで見ることが出来る。そのリボンを大道具のフェンスに結わいつける最後の仕上げをみんなで共有しよう、東京の加藤事務所にいた頃から、いつもクールであった猪股さんの、実にさりげない、しかし熱いメッセージであった。
目頭が熱くなった。僕は共演者に悟られないように、いかにも平静だというように、デジカメを構えた。4枚の画像、全てクリックすれば大きくなる。
赤いリボン1

赤いリボン2

赤いリボン3

赤いリボン4
沖縄の大女優、吉田妙子さんも北島角子さんも、自分の順番を待って赤いリボンを結んだ。津嘉山正種さんも、占部房子ちゃんも、藤木勇人氏もしかりである。
これで、なんだかみんなの気持ちがひとつになったと、こと沖縄のことになると甘ちゃんになる僕は、そう感じたのである。

だが…(それは後日)

今夜の東京にゃいと倶楽部は来月の三線の話の入り口の話。でもさすがに今日は聞けない僕。客入れまで後45分。 @YamanekoEns
11-06 17:46

今度の日曜日、今日と同じこの会場で「丘の一本松」が上演されるのですが、主演の予定だった大宜見静子さんが、昨日、肺炎のため、お亡くなりになりました。合掌。
11-06 17:53


18時29分、客入れまであと1分。もうお客様がたくさん並んでいる。
開場前のお客様の列

そして…
朗読劇「私(わん)の村から戦争が始まる」

出演者は…
津嘉山正種、占部房子、藤木勇人、犬養憲子、吉田妙子、富田めぐみ、あったゆういち、新垣晋也、又吉裕子、田原雅之、國仲正也、金城太志、宮城愛未、大山璃紗、泉川慧太、崎浜秀彌、大城なつえ、比嘉モエル、宮城康博、シーサー玉城、大山廉織、陽紗、比嘉恭平、ナツコ、比嘉ニッコ、浦崎明香理、桑江テル子、崎浜茂、島袋寛之、新垣正弘、北島角子、島袋艶子、普久原千筆子、今秀子、高山正樹

終演後、ロビーにて集合写真の撮影。(↓クリックして大きな画像でご覧あれ!)
「私の村から戦争が始まる」北谷公演の集合写真
【追記:2013年4月10日にfacebookに投稿したこと…】
2012年11月06日、僕は沖縄の北谷で、高江のことを扱う朗読劇に参加させていただきました。その際、セットのフェンスに出演者全員で赤いリボンを結びました。その日のことを記事にしました。

ご存知の方もいらっしゃると思いますが、沖縄の米軍基地のフェンスに結ばれた赤いリボンは、基地に反対する一人ひとりの平和へのメッセージです。それを景観を損なうゴミとして、処理するボランティア団体があると知りました。
水木ゆうさんという方と在日米軍司令部(USFJ)というアカウントのツイッターでのやり取りもお読みください。
 ⇒https://twitter.com/USFJ_J/status/321434831101771776

僕も沖縄にたくさんの知り合いがいます。妻は沖縄出身で、義母は米軍基地で働いていました。だから、生活のために基地があったほうがいいと考える人も多くいることも知っています。
そして、そのことを持ち出して、基地に反対するのは沖縄の本当の思いを踏みにじるプロ市民だと主張する人たちが、少なからずいます。沖縄に住むウチナーンチュにもそういう人はいます。
でも、仮にそうした人たちが多くいることが事実だとしても、それは一方の考えであることには変わりは無く、フェンスに結び付けられたリボンを、「ゴミ」と規定するあり方、立場の違う人々の思いを「ゴミ」と表現して憚らない精神性において、僕はそうした人たちに対して、あなたたちは決定的に間違っていると言わざるをえないのです。

(※後に、赤いリボンをゴミとして、その「掃除」を呼びかけているのは「オスプレイファンクラブ」であることがわかりました。)
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tag: 北島角子  吉田妙子  高江  高山正樹外部出演  津嘉山正種  藤木勇人  比嘉モエル  宮城康博  シーサー玉城 

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