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茨城県の古河市立仁連(にれい)小学校で公演

つつじヶ丘の駅で、大島君の車に拾ってもらって茨城へ向かう。予定より早く現地に着いたので、呟いてみた。

gajumui

前にはリュック、後ろの女の子は全体重を僕に預け、左からはシャカシャカというヘッドホーンの音、右の男は僕の肩にスマホを乗っけてメール。窓の外を眺めて気を紛らわそうとしたら、おい、いつから京王線は地下鉄になったんだ?久し振りの通勤電車、日本人の忍耐力には恐れ入る。政治も原発も変わらないワケだ。
11-14 10:19

今日は、山猫合奏団としては実に珍しい学校公演なのである。呼ばれれば、どこへでも行くのである。必要ならば大嫌いな満員電車にも乗るのである。

控え室の教室へ通されると、ちょうど休み時間で、子どもたちは広い校庭で遊んでいる。でも最近は個人情報の扱いがうるさくて、子どもの顔を写すのはご法度。だから干しガキを写してみた。
干し柿(1)
なんだか詰まらない写真だ。
こんなのは如何?
干し柿(2)
クリックすると大きくなります。(いかんいかん、白石准に影響されてきた。

あっち側からは准坊が写している。
白石准が柿を撮る

もちろん会場は体育館である。ピアノの位置やらマイクやら、色々とチェックするが、条件は決してよくない。今後こうした学校での公演が増えるのなら、音響スタッフが必要なのかもしれないと思うが、現状M.A.P.にそれほどの営業力もなく、仮に仕事がわんさか入ってきたとしても、おじさんたちにそれをこなす体力はなさそうである。

お昼は校長室で美味しいお弁当をご馳走になる。演劇関係の学校公演の場合は、こんな待遇は滅多にない。大概は朝早くからの準備を終え、コンビニで買い込んできた弁当やらパンやらを本番前にかっ込む。

干し柿を話題にしていたら、食べごろのものを食後のデザートにと持ってきてくださった。
干し柿(4)
みんなはさっそく頂いたが、僕はお土産にした。

別に何かを気にしたわけではない。
ただ、誰にも気づかれないように、そっと鞄の中の線量計に目をやった。

古河市の線量
でっかい土の校庭で遊ぶ子供たちの事を考えていた。僕が親であったなら、いったいどう思うのだろうかと。でも、僕のこの感覚は間違っている。僕は茨城県古河市の情報を何一つ知らないのだ。ただ北関東というだけで、こんな記事を書いているのは断じて間違っている。そう思った。


古河市の小学校にいます。舞台ではカサド演奏中。僕、出番待ち。
11-14 13:36

舞台脇の小窓から カサド演奏中
“セロ弾きのゴーシュ”の前に、しあさっての18日、いわき市の草野心平記念文学館でやるために準備した小品をふたつ、ここでもやってみる事にした。

まずは草野心平の「河童と蛙」。
るんるんるるんぶるるんぶるるん つんつんつるんぶつるんぶつるん

白石准もブログに書いているが、これが予想外に受けた。これで子どもたちに火が付いた。

もうひとつ、坂本遼の「おかん」という詩。実に悲しい詩である。しかし、火が付いてしまった子どもたちは、もう箸が転がっても笑いたい。

おかんは死んでしもうた
子どもたちはひっくり返って笑った。

帰りは、大島君に初台あたりで車から降ろして貰った。
新国立劇場とオペラシティーの間に大きなクリスマスツリーが…、白石准がカメラを出して撮り始めたから、僕も付き合って、携帯で写してみた。上手い写真を撮る気はない。僕がカメラで何かを写すのは、ただ、記憶を切り取って残しておきたいだけだ。
クリスマスツリー

まだ秋なのだが、古河の子どもたちに、僕らはどんな記憶をプレゼントすることができたんだろう。
まだ秋なのです

いったん自宅へ帰ったが、やらなければならないことがあって、また事務所へ向かった。

さっき助成金の申請書類を、24時間開いている成城郵便局に出してきた。しかしこんなやっつけ仕事で、しかも認知度が低く、「音楽と朗読」なんてどう考えたって大して面白くもないありがちな安易な企画に思われてしまうだろうし、いったい書類だけで何が分かるのか、期待薄だよなと半ば諦めながら……
11-14 23:56

先日93歳で亡くなった大宜味静子。追悼公演となった北谷ニライセンターの「丘の一本松」は、主演が変わったのに400名の大入りだったらしい。つい最近まで、でんぐり返ししていた森光子は92歳。羨ましきふたりの女優人生。ふと、直した線量計に目をやる深夜…。
11-15 00:15

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tag: 山猫合奏団  あちこち測る 

Comment

No:1303|山猫合奏団のブログにも~
白石准さんが山猫合奏団のブログにも記事を書いたみたいですよ。干し柿を撮影している高山正樹さんの画像がアップされていますよ!
http://ensemble.lince.jp/2012/11/14nirei/
No:1304|なかなかすばらしい写真だと思います
特に、上から二番目の奴は、迫力があると思います。
どうぞ記録の延長線上に、面白い写真にする気を起こして下さい。

ナショナル・ジオグラフィックやLIFEの雑誌に出ている写真は、ネイチャーのものも戦争や地震のものであれ、日本の雑誌とは全く違う、素晴らしい報道写真が多く、理想ですね。
No:1312|おはずかしい限り
もちろんシャッターを切る(…とデジカメの場合もいうのかどうか知らないが)その瞬間は、やっぱりどうせ撮るのならなるべく面白い写真をとは思うが、そのために時間を費やす気にはならないなあ。この柿は、白石准と対抗してみれば記事のネタになるかなということがあったので策を弄してみたけれど。

考えてみればカメラを生業にしている人を結構たくさん知っているけれど、写真の癖に個性がすごく出る。僕は謙虚な写真が好きです。でも、謙虚な写真て、きっと難しいんだろうなあ。

僕のはただのブログの賑やかし、一切芸術的価値を見出しません。恥ずかしくて申し訳なくて、そんなこと口が裂けても言えましぇ~んです。
No:1325|福島の切り干し大根
武藤類子さんのお話から。
福島の農業試験場で汚染されていなかった大根からつくった切り干し大根が3000ベクレルであったという。先生方はそうした情報、果たしてご存知なのあろうか。
今福島では、子どもたちが復興のシンボルにされているという。
吉祥寺のラーメン屋にて、忘れそうだから、覚え書きの代わりのコメント。頂いた干し柿の事では決してないことをくれぐれもおことわりしておく。
No:1326|備忘録です
備忘録として…
カメラマン山本宗補氏のツイート。
http://twitter.com/asama888/status/277650436398411776

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