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安全デマか煽っているのか《自然線量を考慮しないと東京は住めなくなる》

東日本大震災から86日目……

日本共産党都議連が調べた東京各地の放射線量(2011年5月6日〜20日)の等高線図、社会学者の宮台真司氏が、これは「お子様をお持ちの方や妊娠している方にとっての重要情報」だとツイッターで呟いていた。
 ⇒http://www.jcptogidan.gr.jp/html/menu5…(pdf)
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この図によると、毎時0.12マイクロシーベルトの地点が、年間1ミリシーベルトを越えるので危ないよとされている。年間積算の根拠はICRP(国際放射線防護委員会)の考え方によって、24時間365日で計算している。
(※因みに文部省の計算方法は屋外に8時間、木造家屋16時間とし、家屋内にいる時間は0.4掛けしている。そうすると年間1ミリシーベルトになるのは毎時0.19マイクロシーベルト以上ということになる。)
日本共産党都議連が地上1mの高さで調べた結果によると、練馬区から江東区あたりより北及び東側で「あぶない数値」である毎時0.12マイクロシーベルトを越える放射線が計測されたようだ。地表近くならもっと数値は高いだろう。さらに、これには内部被曝は含まれていないわけで、実に驚きの数値である。
(※狛江で放射線を自前で計っている人がいて、その人のサイトによると、地上1mで毎時0.14マイクロシーベルト、地上1cmだと毎時0.2マイクロシーベルトを越えているようだ。)

【そこで僕は呟いたてみた】

《宮台真司氏に向けて》
10:35
ということは、食べ物などを考慮すると、子供などは東京から避難するのが賢明ということかしらん?


勿論、返信なんか来ない。だから……
10:39
「子供などは東京から避難するのが賢明ということかしらん?」なんて、こんなことを呟きたかったわけではないのに

……と、自分で収めておいた。

たしかに、アメリカの環境保護庁が定める一般人の年間許容被曝量は1ミリシーベルトである。但し、これは医療被曝を除く人工放射線について言っているのだ。ということはさ、計量された数値から、もともとの自然放射線量を引いて考えなければ危険云々なんて言えないんじゃないのかしらん。そして、この自然放射線量ってのが結構多いのである。世界平均年間2.4ミリシーベルト、米国環境保護庁が決めた年間許容被曝量の2.4倍だってんだから。

ますますわからなくなった。

2.4ミリシーベルト÷365÷24=毎時0.27マイクロシーベルト

ありゃ、ということは今の東京の放射線量は、世界平均の自然放射線量より小さいってことになっちまう。それって変じゃない?
で、あっちこっちと調べてみたのだ。
この2.4ミリシーベルトという自然放射線量には、内部線量と外部線量が含まれていることが分かった。ラドンを吸い込んだり食べものから入ってきたりする内部線量の合計が1.5ミリシーベルトくらいで、残りの0.9ミリシーベルトくらいが、今問題にしている外部線量。

年間の自然外部線量を毎時に直すと……
0.9ミリシーベルト÷365÷24=毎時0.1マイクロシーベルト

つまり、自然放射線の平均値である毎時0.1マイクロシーベルトに、年間の人工放射線許容量1ミリシーベルトに達してしまう毎時0.12マイクロシーベルトを足すと、毎時0.22マイクロシーベルトとなる。今のところ、東京あたりの放射線は全く心配いらない。もし、毎時0.22マイクロシーベルトを越えるような放射線が計測されたら、その時はじめてちょっと嫌だなと思えばいいということになる。

一生懸命考えてみたのだが、さて、これって安心デマなのか?

いや待てよ。セシウムだとかなんだとか、変なもんが飛んできているから放射線量が高くなっているんだよねえ。それが問題なんだよねえ。つまりそれなら世界平均と比べても意味はなく、もともとその地域はいったいどのくらいの自然放射線量だったのか、その数値と今現在の放射線の数値との差がどうなのかが分からない限り、やっぱり不安は解消しない。例えば、もともとの数値から毎時0.05マイクロシーベルト増えたとして、その中で普通に生活していると、どの程度変なものを吸い込んで、それが内部被曝量をどのくらい増やして、それが体にどんな影響をもたらすのか、それがはっきりわからない限り、とても安心なんかできないってことなんだ。
これって不安を煽っているのか?

でも、どうやらこうやって、ひとりひとりが自分の住んでいる場所について、自分で考えていくしかないらしい。

今日のところの結論。
晴れたら大いに自転車に乗ろう。でもマスクしてね。

しかし、荷物もゴミも、自転車じゃあ運べない。
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ふーっと溜息ついて……
【昨日からのことを呟いてみた】

15:05
この道を行くと決めた。

15:09
宇夫方路の創作琉球舞踊“真鶴の祈り” ボクは秘かに、震災に沖縄を重ね合わせて踊るようにと伝えていました。

15:15
昨日小屋入りのあと、自宅に戻った父親の容態が悪化、緊急入院との知らせ。その後も頻繁に電話やメール。それを無視し続け、結局帰れず。今日、事務所には持ち帰った大量ゴミ。残務整理に追われて、未だ父親の詳細を知らず。


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tag: 事務所の光景 

Comment

No:2|
続編を書きました。
http://lince.jp/hito/butubu...
No:3|
「もともとの数値から毎時0.05マイクロシーベルト」が何を表すのか。
これは空間線量を測っている限り、この数値はあくまでγ線のことで内部被曝の危険については直接分からない。しかしγ線の線量上昇が福島原発由来であるのならば、原発でどんな核種が放出されているかを分析すれば、遠い地点でもγ線上昇量からある程度は特定のα線β線の存在を類推することができる、というのが10月はじめまでの勉強成果。
これは、ホールボディカウンターではγ線核種しか計れないが、α核種やβ核種も、その結果から空気中や食品中の濃度を参考に、ある程度は内部被曝線量を評価できるということと同じ理屈のようである。
ここまで間違って理解してないかなあ。
No:4|
日本共産党都議連のPDFの最後には、「私たちが示している数値には自然に浴びる放射線量も含まれている」と書いてあります。その認識があるにもかかわらず、0.12μSv/hで線引きするのは、やはり適切ではないな、という印象です。
しかしだからといって単純に危険を煽っていたとも言いがたい。α線・β線や食料汚染を考えれば、空間線量が0.12μSv/hの場所は安全だと言うのも憚られます。つまり事態は複雑であるいうことです。
新しく購入したガイガーカウンターによると、我が書斎の線量は0.12〜0.18。共産党の資料だけ見たら逃げ出したくなる数値です。
とはいえ、空間線量の外部被曝に関しては、ずいぶんと平気になってきている自分に、これでいいのかなあ、慣らされてしまっているのだはないかなあと、あらためてちょっと心配になりますが。

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