2016年07月29日(金)10時36分
プログラム1「土徳流離~奥州相馬復興への悲願」
第四回 喜多見と狛江の小さな映画祭+α 上映作品1
&「原発対話の会」Vol.16
※本イベントは映画祭と対話の会の共同企画です。
ドキュメンタリー(102+103分/2015年)
監督:青原さとし
吉川彰浩氏を迎えての「原発対話の会」Vol.15の翌日です。
ここ数年、全く福島や原発関連の映画を取り上げる気になりませんでした。結論ありき、そのための「事実」のみが迫って来る画面、そうした印象が、どうしても拭えなかったのです。映画を観ることによって、新たな視点を獲得するとか、深く考える糸口にはなかなかなりにくい。我々が目指す「まずは知って、そして考えよう」という立場から言えば、知らないことを知るには3.11から時間が立ち過ぎている、あるいは一方、まだ福島第一原発の事故は未だ進行中で、とてもゆっくりと深く考える段階には至っていない、つまり時間が近過ぎているとも言える。ドキュメンタリーであろうがフィクションであろうが、映画がひとつの作品である限り、その「まとめ感」というようなものが、どうしてもストンと僕の腹に落ちてこない。「対話の会」で原発を勉強すればするほど、その感覚は強くなっていきました。
個人的に色々な映画は観るけれど、上映会をして誰かに観てもらいたいとまでは思えない、そんな感覚。
そんな頃、「土徳流離~奥州相馬復興への悲願」を見ました。
3時間半の大作、皆さんに先入観をもって頂きたくないので、結論だけ申し上げますが、この映画なら、人様に見てもらいたいと思うことが出来る、そう感じました。ここ数年、そう感じた殆ど唯一の原発関連映画かもしれません。
本上映会を「原発対話の会」Vol.16として、「喜多見と狛江の小さな映画祭」との共催とすることにしました。
福島県の相双地方、天明の大飢饉以後、相馬中村藩が人口増幅と農村復興を計って、はるか越後、越中、加賀、因幡などから1万人以上の浄土真宗の門徒を入植させ、さらに二宮尊徳の農村復興政策「ご仕法」により、移民と土着の人との長い葛藤と融和を繰り返しながら荒廃した土地を見事に蘇らせたという歴史があった。
そして3・11。今、この地の人々が培ってきた「土徳」を見つめる…
上映日時:8月25日(木)
①前半11:00~12:42(昼食可能な休憩)後半13:15~14:58 +監督トーク予定
②前半18:30~20:12(休憩)後半20:17~22:00 +監督との懇親会
会場:M.A.P.
⇒FBのイベント
料金:前売り 1,000円(当日 1,200円)
割引チケット 500円 ※必ずご予約下さい
≪割引対象≫
75歳以上(年齢の分かるものをご提示ください)
学生(学生証提示してください)
高校生以下
障がいをお持ちの方
電話予約・お問い合せ:M.A.P.(03-3489-2246)
⇒オフィシャルサイトのチケット購入ページ
⇒CoRich 直通(PC用)
⇒CoRich 直通(携帯用)
⇒総合案内記事へ
[前編] はるかなる山河をこえて(102分)
東日本大震災から1年半、相双地方・奥州相馬の国を訪ねた映像作家・青原さとし(広島の真宗寺院生れ)はこの地方の歴史を支えた真宗移民と二宮仕法のことを知り、映像記録の旅を決意する。映画は、相馬野馬追の姿を追いながら女性説教師・葦原理江が古風で親しみやすい語り口で、相馬中村藩の成り立ち、天明の大飢饉の惨状を紐解いていくことから始まる。移民たちが語る真宗門徒の相馬入植史(光善寺、正西寺、勝緑寺、常福寺)、今日の相馬に残る移民の痕跡、「富山柿」「屋敷林」「携帯仏像」。そしてカメラは越中へ、富山県南砺市に残る相馬との接点、移民国外脱出の苦労、親鸞の道に重なる移民の道。常陸にもあった移民の歴史!そして前編のクライマックス、相馬移民が今日伝える惣報恩講から浮かび上がる移民家族史、それは200年を経て移民に直面した原発事故被害の苦難でもあった!
[後編] 無量の時のあなたたちへ(103分)
後編では、移民寺の歴史を主軸に奥州相馬復興史200年の今昔をさらに深く紐解いていく。津波被災にみる勝縁寺移民の相馬開拓史、小高光慶寺の歴史と今日の苦難、野馬懸け祭、一向宗と土着文化の差異からくる軋轢、萱浜入植史苦闘の今昔、農村復興への道・二宮仕法をたどって、荒至重による広大な土木事業・七千石水利組合、避難区域の真宗寺院(飯舘村、富岡、双葉、浪江)、そして原町別院の開基に見る激動の明治時代、小田原、広島からのボランティア(冥加人足の心)。映画は 相馬農業高校生による相馬民謡「相馬二遍返し」と「相馬流山」の踊りと歌声で相馬の未来を暗示しながらエピローグを飾り、壮大な叙事詩が終る。
【青原さとし監督の映画制作履歴】

ドキュメンタリー映像作家。1961年広島生。
2003年『土徳-焼跡地に生かされて』。2004年『雪国木羽屋根物語』、2005年『山踏み-森林再生への道』、2006年『望郷-広瀬小学校原爆犠牲者をさがして』、2007年『藝州かやぶき紀行』、2009年『三百七十五年目の春風』、2011年『タケヤネの里』、『時を鋳込む』、2013年『音の記憶・つながり』、2015年『誰もそなたも御苦労様よ』
&「原発対話の会」Vol.16
※本イベントは映画祭と対話の会の共同企画です。
ドキュメンタリー(102+103分/2015年)
監督:青原さとし
吉川彰浩氏を迎えての「原発対話の会」Vol.15の翌日です。
ここ数年、全く福島や原発関連の映画を取り上げる気になりませんでした。結論ありき、そのための「事実」のみが迫って来る画面、そうした印象が、どうしても拭えなかったのです。映画を観ることによって、新たな視点を獲得するとか、深く考える糸口にはなかなかなりにくい。我々が目指す「まずは知って、そして考えよう」という立場から言えば、知らないことを知るには3.11から時間が立ち過ぎている、あるいは一方、まだ福島第一原発の事故は未だ進行中で、とてもゆっくりと深く考える段階には至っていない、つまり時間が近過ぎているとも言える。ドキュメンタリーであろうがフィクションであろうが、映画がひとつの作品である限り、その「まとめ感」というようなものが、どうしてもストンと僕の腹に落ちてこない。「対話の会」で原発を勉強すればするほど、その感覚は強くなっていきました。
個人的に色々な映画は観るけれど、上映会をして誰かに観てもらいたいとまでは思えない、そんな感覚。
そんな頃、「土徳流離~奥州相馬復興への悲願」を見ました。
3時間半の大作、皆さんに先入観をもって頂きたくないので、結論だけ申し上げますが、この映画なら、人様に見てもらいたいと思うことが出来る、そう感じました。ここ数年、そう感じた殆ど唯一の原発関連映画かもしれません。
本上映会を「原発対話の会」Vol.16として、「喜多見と狛江の小さな映画祭」との共催とすることにしました。
(文責:高山正樹)
福島県の相双地方、天明の大飢饉以後、相馬中村藩が人口増幅と農村復興を計って、はるか越後、越中、加賀、因幡などから1万人以上の浄土真宗の門徒を入植させ、さらに二宮尊徳の農村復興政策「ご仕法」により、移民と土着の人との長い葛藤と融和を繰り返しながら荒廃した土地を見事に蘇らせたという歴史があった。
そして3・11。今、この地の人々が培ってきた「土徳」を見つめる…
上映日時:8月25日(木)
①前半11:00~12:42(昼食可能な休憩)後半13:15~14:58 +監督トーク予定
②前半18:30~20:12(休憩)後半20:17~22:00 +監督との懇親会
会場:M.A.P.
⇒FBのイベント
料金:前売り 1,000円(当日 1,200円)
割引チケット 500円 ※必ずご予約下さい
≪割引対象≫
75歳以上(年齢の分かるものをご提示ください)
学生(学生証提示してください)
高校生以下
障がいをお持ちの方
電話予約・お問い合せ:M.A.P.(03-3489-2246)
⇒オフィシャルサイトのチケット購入ページ
⇒CoRich 直通(PC用)
⇒CoRich 直通(携帯用)
⇒総合案内記事へ
[前編] はるかなる山河をこえて(102分)
東日本大震災から1年半、相双地方・奥州相馬の国を訪ねた映像作家・青原さとし(広島の真宗寺院生れ)はこの地方の歴史を支えた真宗移民と二宮仕法のことを知り、映像記録の旅を決意する。映画は、相馬野馬追の姿を追いながら女性説教師・葦原理江が古風で親しみやすい語り口で、相馬中村藩の成り立ち、天明の大飢饉の惨状を紐解いていくことから始まる。移民たちが語る真宗門徒の相馬入植史(光善寺、正西寺、勝緑寺、常福寺)、今日の相馬に残る移民の痕跡、「富山柿」「屋敷林」「携帯仏像」。そしてカメラは越中へ、富山県南砺市に残る相馬との接点、移民国外脱出の苦労、親鸞の道に重なる移民の道。常陸にもあった移民の歴史!そして前編のクライマックス、相馬移民が今日伝える惣報恩講から浮かび上がる移民家族史、それは200年を経て移民に直面した原発事故被害の苦難でもあった!
[後編] 無量の時のあなたたちへ(103分)
後編では、移民寺の歴史を主軸に奥州相馬復興史200年の今昔をさらに深く紐解いていく。津波被災にみる勝縁寺移民の相馬開拓史、小高光慶寺の歴史と今日の苦難、野馬懸け祭、一向宗と土着文化の差異からくる軋轢、萱浜入植史苦闘の今昔、農村復興への道・二宮仕法をたどって、荒至重による広大な土木事業・七千石水利組合、避難区域の真宗寺院(飯舘村、富岡、双葉、浪江)、そして原町別院の開基に見る激動の明治時代、小田原、広島からのボランティア(冥加人足の心)。映画は 相馬農業高校生による相馬民謡「相馬二遍返し」と「相馬流山」の踊りと歌声で相馬の未来を暗示しながらエピローグを飾り、壮大な叙事詩が終る。
【青原さとし監督の映画制作履歴】

ドキュメンタリー映像作家。1961年広島生。
2003年『土徳-焼跡地に生かされて』。2004年『雪国木羽屋根物語』、2005年『山踏み-森林再生への道』、2006年『望郷-広瀬小学校原爆犠牲者をさがして』、2007年『藝州かやぶき紀行』、2009年『三百七十五年目の春風』、2011年『タケヤネの里』、『時を鋳込む』、2013年『音の記憶・つながり』、2015年『誰もそなたも御苦労様よ』
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