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第3回 沖縄映画⑪「大魂込み」+「池間アッチャー記」

第3回 喜多見と狛江で小さな沖縄映画祭+α 上映作品18&19

80年代 実験映画の匂いがする…

そう書いた後に、比嘉賢多監督から各作品についての説明が届いた。せっかくだから、それはそのまま掲載することにする。「実験映画の匂い」というのも、あながち間違いではなさそうだ。そう思ったから、それもそのままにしておこう…

「大魂込み」※字幕付きで上映します。
(17分/2015年) 監督:比嘉賢多
大魂込み

戦後70年を記念して沖縄摩文仁で開催された美術展に制作された映像。この地で多くの尊い命が奪われたが、そのことを伝える戦争体験者は誰もいなくなるだろう。亡くなった者の声を聞き取ろうとする気配のような映像だ。沖縄風土の持つエネルギーと平和への願いを織り交ぜ て表現したポエムアートである。(東京ビデオフェスティバル)

一見何の変哲もない沖縄の風景を見ていると、激戦地だった頃の記憶が匂い立つことが稀にある。「大魂込み」は「亡き者の証言」、つまり声「亡き」証言であり、死者に限りなく接近したいという作家自身の欲望が色濃く反映された個人映画である。尚、大魂(ウフマブイ)とは制作者の造語であり、いわゆる生きているものが何かの拍子に落とすマブイとは違い、落とすと二度と肉体に帰ることはない「命」を意味する。(比嘉賢多)

「池間アッチャー記」※字幕付きで上映します。
(29分/2016年) 監督:比嘉賢多
池間アッチャー記

沖縄県宮古島北西1.5キロに位置する池間島。1人の小説家が、民俗学の研究で池間島を訪れた若いドキュメンタリー監督を主人公とした小説の執筆を行っている。民俗学的好奇心から後ろめたさもなくキャメラを回し島の人と関わる主人公を描くために、作家も同じように島にキャメラを向け、祭祀を行うと時以外は禁断でもある神々の住む森へと足を運ぶが…池間島の空気と亜熱帯の日差しがまぶしく気だるい、記述型歩行映像詩。(比嘉賢多)

日時:①1月29日(日)16:00~2月2日(木)16:00~
会場:M.A.P.

※1月29日の上映後には、スカイプ中継による比嘉賢多監督のトークショーがあります!
  (1月29日のスカイプトークショーは手話通訳付きです)

※2月2日の上映後には監督トークはありませんが、高山正樹が何か考えているらしい…

【チケット料金】
 前売り 1,000円(当日1,200円)
 学生及び75歳以上 前売り 500円(当日700円)

  ※受付で学生証・保険証等を提示してください。
  ※ご予約を頂けば、前売り扱いにて、チケットを受付にお取り置きいたします。
 11枚綴り 10,000円(1000円券×11枚)

 ⇒オフィシャルサイトのチケット購入ページ
  ⇒CoRich 直通(PC用)
  ⇒CoRich 直通(携帯用)

電話でのご予約・お問合せ:03-3489-2246(M.A.P.)
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比嘉賢多の経歴
1991 沖縄県県浦添市生まれ
2014 和光大学表現学部総合文化学科卒業
2014 「沖縄/大和」PFFアワード2014(東京、京都、大阪、福岡)
2014 「沖縄/大和」なら国際映画祭2014 NARA-WAVE部門 最優秀作品賞(奈良)
2014 「沖縄/大和」京都国際学生映画祭映画祭2014(京都)
2015 「沖縄/大和」座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバル2015(東京)
2015 「大魂込み」沖縄戦後70年美術プロジェクト すでぃる(沖縄県糸満市摩文仁)
2016 「池間アッチャー記」現在線−自・事・地の映像祭−(東京)
2016 「命火」Mabuni Peace Project 2016(沖縄県糸満市摩文仁)
2016 「ドキュメンタリーとは何か/映像による沖縄の表象」(沖縄タイムス全12回連載)

“喜多見と狛江の小さな映画祭”のないのが気に入らないが、許してやろう。
比嘉賢多と共に、我が映画祭も、もっと認知されなければいけないということ。

この「経歴」がこの先、どう積み重なっていくのか…
そして、比嘉賢多には鬼才の匂いがする…
(文責:高山正樹)
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tag: 手話 

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