2017年06月15日(木)09時48分
プログラム8「耳なし芳一」
第五回 喜多見と狛江の小さな映画祭+α 特別ライブ
本プログラムは、字幕や手話通訳などの対応が出来ません。何卒ご了解いただきますようお願い申し上げます。
① 耳なし芳一
《出演》
篠笛:瀬戸洋平
語り:高山正樹

初演時のプログラムより
(2015年12月20日@狛江泉の森会館)
今夜、狛江の篠笛奏者、瀬戸洋平さんと、「耳なし芳一」を…う〜ん、何と言えばいいのだろうか、「コラボレーションします」かな…
ちょっと違う気がする。
まだ、テキストの文体を眺めては弄くっています。
視点を揺らしてみることにしました。西洋的合理主義から考えれば悪文、しかし、平家物語に倣って、文章の主体に、ほんの少し揺らぎを与えてみたのです。
どう説明すればいいのでしょうか。
如何に我々の西洋的な自我とやらが、視覚に支えられているか、それはまた、如何に我々が視覚に縛られているかということでもあります。
「視覚から自由になる」
…それが、平家物語における「主語の揺らぎ」の正体です。
目が見えないから見えるモノ。
目が見えるから見えないモノ。
目が見えるばかりに却って見えなくなってしまったモノを聞く為に、ボクは今夜耳を澄ましてみます。
瀬戸さん曰く…
「盲学校では、健常者の世界で生きていくために、余計なモノを聞かない訓練をしてきた」
今回の試みを通して、ボクにも瀬戸さんにも、新しい発見が訪れたらしい。
ボクは、瀬戸さんと出会って、間違いなく人生が豊かになりました。
そっか、コラボ、というより、異種格闘技かな。
場内を出来るだけ暗くして、皆様のお越しをお待ちするつもりです。
今日が瀬戸さんとボクとのはじまりです。
どうか是非、立ち会ってくださいませ。
② 瀬戸さんと一緒に絵画鑑賞
目の見えない方と一緒に絵画を鑑賞しようという試みです。
目の見えない瀬戸洋平さんと一緒に絵画を鑑賞するわけですから、瀬戸さんに絵画の説明をするのかと思いきや、ちょっと違うのです。
瀬戸さんは言います。
「それでは面白くない。見える人が説明しなければならないと思ったら、それだけで疲れてしまうし、実はそういう説明は、目の見えない人にとってもあまり面白くない」
青い静かな海、空には月、もちろんそうした情報もある程度は必要ですが、いくら細部にわたって詳細に説明されたとしても、それで終わり、だからどうだっていうことになってしまう。
「瀬戸さんと一緒に絵画鑑賞」は、目の見えない人はいったい何を知りたいのか、瀬戸さんが目の見える人たちに知りたいことを質問していくという形で進められます。
これはどちらかがどちらかを楽しませるということではなく、目の見えない人も目の見える人も、一緒に楽しむ方法なのです。質問に答えていくというコミュニケーションを通して、その場に居合わせた人々は、絵画から呼び覚まされた感情を言葉にすることによってはっきりと自分を認識し、それを聞いた人たちは、目の見える人も見えない人も、答えた人の感覚を共有することになります。なるほど、そういう見方もあるのか、なるほどそういう感情も沸き上がるのか、と。
「瀬戸さんと一緒に絵画鑑賞」は、きっと他者の感覚と、そして自らの新しい感情を見つける、いわば「発見の場」となるに違いありません。
【瀬戸洋平さんプロフィール】
静岡県御殿場市出身。
小学校の音楽の授業で和太鼓と篠笛に出会い、以来傍らには常に篠笛1本。特定のジャンルにとらわれることなく、お囃子・民謡・創作曲・ロックなどの中で、老若男女、国籍を問わず人間の心をくすぐる「見える音」「踊れる音色」を探求中。
「The J.B.'f」「和太鼓・民舞きんたの会」に所属。地域の祭り・イベント・ライブハウス等で活躍する。2013年11月地元、御殿場市にて篠笛リサイタルを開催し、400人を超える観客数を動員し、成功を収める。2013年11月13日リリース、アラゲホンジ・2ndアルバム『たからかぜ』のレコーディングに参加。全国のCDショップ、及びiTunes Storeにて販売中。2014年より、瀬戸洋平バンドを始動させ、自らイベント等を企画し活動中。
日時:8月24日(木)19:00~
会場:狛江中央公民館 講座室
【チケット料金】
前売り 1,000円(当日1,200円)
※介助の方と御同伴の場合は、お二人で一人分の料金、またはチケット1枚
学生及び75歳以上 前売り 500円(当日700円)
※受付で学生証・保険証等を提示してください。
※ご予約を頂けば、前売り扱いにて、チケットを受付にお取り置きいたします。
ご予約・お問合せ:
TEL:03-3489-2246(M.A.P.担当うぶかた)
FAX:03-3489-2279
Mail:kitamitokomaenoeigasai@gmail.com(チラシ掲載アドレス)
・・・mpro@mbh.nifty.com(従来アドレス)
⇒総合案内記事へ
本プログラムは、字幕や手話通訳などの対応が出来ません。何卒ご了解いただきますようお願い申し上げます。
① 耳なし芳一
《出演》
篠笛:瀬戸洋平
語り:高山正樹

初演時のプログラムより
(2015年12月20日@狛江泉の森会館)
今夜、狛江の篠笛奏者、瀬戸洋平さんと、「耳なし芳一」を…う〜ん、何と言えばいいのだろうか、「コラボレーションします」かな…
ちょっと違う気がする。
まだ、テキストの文体を眺めては弄くっています。
視点を揺らしてみることにしました。西洋的合理主義から考えれば悪文、しかし、平家物語に倣って、文章の主体に、ほんの少し揺らぎを与えてみたのです。
どう説明すればいいのでしょうか。
如何に我々の西洋的な自我とやらが、視覚に支えられているか、それはまた、如何に我々が視覚に縛られているかということでもあります。
「視覚から自由になる」
…それが、平家物語における「主語の揺らぎ」の正体です。
目が見えないから見えるモノ。
目が見えるから見えないモノ。
目が見えるばかりに却って見えなくなってしまったモノを聞く為に、ボクは今夜耳を澄ましてみます。
瀬戸さん曰く…
「盲学校では、健常者の世界で生きていくために、余計なモノを聞かない訓練をしてきた」
今回の試みを通して、ボクにも瀬戸さんにも、新しい発見が訪れたらしい。
ボクは、瀬戸さんと出会って、間違いなく人生が豊かになりました。
そっか、コラボ、というより、異種格闘技かな。
場内を出来るだけ暗くして、皆様のお越しをお待ちするつもりです。
今日が瀬戸さんとボクとのはじまりです。
どうか是非、立ち会ってくださいませ。
② 瀬戸さんと一緒に絵画鑑賞
目の見えない方と一緒に絵画を鑑賞しようという試みです。
目の見えない瀬戸洋平さんと一緒に絵画を鑑賞するわけですから、瀬戸さんに絵画の説明をするのかと思いきや、ちょっと違うのです。
瀬戸さんは言います。
「それでは面白くない。見える人が説明しなければならないと思ったら、それだけで疲れてしまうし、実はそういう説明は、目の見えない人にとってもあまり面白くない」
青い静かな海、空には月、もちろんそうした情報もある程度は必要ですが、いくら細部にわたって詳細に説明されたとしても、それで終わり、だからどうだっていうことになってしまう。
「瀬戸さんと一緒に絵画鑑賞」は、目の見えない人はいったい何を知りたいのか、瀬戸さんが目の見える人たちに知りたいことを質問していくという形で進められます。
これはどちらかがどちらかを楽しませるということではなく、目の見えない人も目の見える人も、一緒に楽しむ方法なのです。質問に答えていくというコミュニケーションを通して、その場に居合わせた人々は、絵画から呼び覚まされた感情を言葉にすることによってはっきりと自分を認識し、それを聞いた人たちは、目の見える人も見えない人も、答えた人の感覚を共有することになります。なるほど、そういう見方もあるのか、なるほどそういう感情も沸き上がるのか、と。
「瀬戸さんと一緒に絵画鑑賞」は、きっと他者の感覚と、そして自らの新しい感情を見つける、いわば「発見の場」となるに違いありません。
【瀬戸洋平さんプロフィール】

小学校の音楽の授業で和太鼓と篠笛に出会い、以来傍らには常に篠笛1本。特定のジャンルにとらわれることなく、お囃子・民謡・創作曲・ロックなどの中で、老若男女、国籍を問わず人間の心をくすぐる「見える音」「踊れる音色」を探求中。
「The J.B.'f」「和太鼓・民舞きんたの会」に所属。地域の祭り・イベント・ライブハウス等で活躍する。2013年11月地元、御殿場市にて篠笛リサイタルを開催し、400人を超える観客数を動員し、成功を収める。2013年11月13日リリース、アラゲホンジ・2ndアルバム『たからかぜ』のレコーディングに参加。全国のCDショップ、及びiTunes Storeにて販売中。2014年より、瀬戸洋平バンドを始動させ、自らイベント等を企画し活動中。
日時:8月24日(木)19:00~
会場:狛江中央公民館 講座室
【チケット料金】
前売り 1,000円(当日1,200円)
※介助の方と御同伴の場合は、お二人で一人分の料金、またはチケット1枚
学生及び75歳以上 前売り 500円(当日700円)
※受付で学生証・保険証等を提示してください。
※ご予約を頂けば、前売り扱いにて、チケットを受付にお取り置きいたします。
ご予約・お問合せ:
TEL:03-3489-2246(M.A.P.担当うぶかた)
FAX:03-3489-2279
Mail:kitamitokomaenoeigasai@gmail.com(チラシ掲載アドレス)
・・・mpro@mbh.nifty.com(従来アドレス)
⇒総合案内記事へ
- 関連記事
-
-
オープニング企画「夏休み みんなで食堂」 2017/06/15
-
プログラム12「9.11-8.15 日本心中」 2017/06/15
-
プログラム11「赤軍PFLP・世界戦争宣言」 2017/06/15
-
プログラム10「断食芸人」 2017/06/15
-
プログラム9「日本心中 針生一郎・日本を丸ごと抱え込んでしまった男」 2017/06/15
-
プログラム8「耳なし芳一」 2017/06/15
-
プログラム7「あだ名ゲーム」&「食べる。」そして… 2017/06/15
-
プログラム6「フリークス」 2017/06/14
-
プログラム5「第九条」 2017/06/14
-
プログラム4「天皇と軍隊」 2017/06/14
-
プログラム3「FAKE」 2017/06/13
-
プログラム2「二十四時間の情事(Hiroshima mon amour)」 2017/06/13
-
プログラム1「あの、夏の日 とんでろじいちゃん」 2017/06/13
-
← プログラム9「日本心中 針生一郎・日本を丸ごと抱え込んでしまった男」 | プログラム7「あだ名ゲーム」&「食べる。」そして… →
コメントの投稿
Track Back
ご案内
この新ブログへ引越し作業中です!
(ブログの説明はトップページに)
ページジャンプ
全1ページ中
1ページ目
1ページ目
カレンダー(月別)
月別アーカイブ
plugin by カスタムテンプレート
最新記事(+webslice)
新着コメント+Trackback
NEWコメント<>+-
- 2019-03-16 MAP : 宮沢賢治の“トロメライ”って何?(「音を楽しむ雑記帖」→「宮澤賢治考」)-コメントを転載2
- 2019-03-16 MAP : 宮沢賢治の“トロメライ”って何?(「音を楽しむ雑記帖」→「宮澤賢治考」)-コメントを転載
- 2019-03-16 MAP : 47個のコメントの意味(2006年2月のこと)-コメントも転載しました4
- 2019-03-16 MAP : 47個のコメントの意味(2006年2月のこと)-コメントも転載しました3
- 2019-03-16 MAP : 47個のコメントの意味(2006年2月のこと)-コメントも転載しました2
- 2019-03-16 MAP : 47個のコメントの意味(2006年2月のこと)-コメントも転載しました。
- 2019-03-15 MAP : 神楽坂とCHICAGO-「宮沢賢治考」のコメント2
- 2019-03-15 MAP : 神楽坂とCHICAGO-「宮沢賢治考」のコメント1
- 2019-03-15 MAP : キャッチコピー後日談-サイト振興委員会
- 2019-03-15 MAP : 川越美術館で“どんぐりと山猫”上演-山猫ブログに頂いたコメント4
- 2019-03-15 MAP : 川越美術館で“どんぐりと山猫”上演-白石准の返信
- 2019-03-15 高山正樹 : 川越美術館で“どんぐりと山猫”上演-高山正樹の返信
- 2019-03-15 MAP : 川越美術館で“どんぐりと山猫”上演-山猫ブログに頂いたコメント3
- 2019-03-15 MAP : 川越美術館で“どんぐりと山猫”上演-山猫ブログに頂いたコメント2
- 2019-03-15 MAP : 川越美術館で“どんぐりと山猫”上演-白石准の返信
- 2019-03-15 MAP : 川越美術館で“どんぐりと山猫”上演-山猫ブログに頂いたコメント1
- 2019-03-15 MAP : 【田中寺公演】本番と打上げ-山猫ブログへのコメント転載3
- 2019-03-15 MAP : 【田中寺公演】本番と打上げ-山猫ブログへのコメント転載2
- 2019-03-15 MAP : 【田中寺公演】本番と打上げ-山猫ブログへのコメント転載1
- 2019-03-15 MAP : みそかです-山猫ブログのコメントを転載
Trackback
<>
+
-
- 2017-08-06 ひだまりのお話 : 久米明さんにお会いしました。《懐かしい過去たちに囲まれて》-街話§J街通信[95]酒舎かんとりぃ
- 2012-12-31 初老間近のしがない俳優の呟き : (まもなく)-実験は続く…
- 2012-12-10 M.A.P.after5 : 玄羽さんの送別会-沖縄芸人ライブ“ぱんみかす”(そっと内緒に追記して再投稿)
- 2012-11-20 M.A.P.after5 : 体育会系居酒屋-出ないなら出る練習をする
- 2012-11-20 M.A.P.after5 : お久しぶりです浅野さん!-出ないなら出る練習をする
Comment