劇団TEAM SPOT JUMBLEの「SELECT!」なる舞台

座・高円寺に沖縄からやってきた劇団TEAM SPOT JUMBLEの「SELECT!」なる舞台。

SELECT!チラシ表 SELECT!チラシ裏

少し心配したが、山城博治氏が保釈されることが決定した。その日に、沖縄の若者たちによる「コザ暴動」の芝居を観る偶然。
ロビーでは、大城弘明氏と山城博明氏というタイムスと新報を代表する報道カメラマンの写真展が開催されている。

写真展1 写真展2

この日のアフタートークは、その大城弘明さんと藤木勇人さんと、そして劇団を主宰する津波信一氏。

トークショーの中で、一枚の写真が紹介された。「コザ暴動」で、道の中央で焼かれてひっくり返されたアメ車を、翌日屈強な米兵が持ち上げてもとに戻そうとしている写真。沿道で、たくさんのウチナーンチュがその様子を眺めている。その中に一人の少年が写っている。実はその子こそ偶然そこに居合わせていた幼い藤木勇人さん。その写真を撮影した松村久美さんが、この日客席にいらしていた。1969年から72年、74年から76年、トータル5年間沖縄に住んで、コザの街を撮影し続けた写真家、大城弘明さんとも旧知の間柄なのだと、後で聞いた。

一昨年、大城弘明さんの写真展と金城実さんの彫刻展のコラボ企画をM.A.P.でやった時に、そういえば藤木さんが金城さんに会うためにウチの事務所に来たっけ。
 ⇒http://mapafter5.blog.fc2.com/blog-entry-4522.html

この日発売されたAERAには、山城博治氏の特集記事が掲載されていて、その記事の写真は大城弘明さんが撮影。それもまた何とも不思議な偶然である。

山城さん保釈 AERAの記事
※クリックすると大きくなります

芝居が終わって、今夜も大城弘明さんと飲みに行くことになった。

ロビーで記念撮影

ロビーで記念撮影した6人、弘明さんと、弘明さんの妹さんと、弘明さんの糸満高校の同級生、昨年閉店した阿佐ヶ谷のグル君のマスター神谷さんと、そして藤木さんと松村久美さん。あとから、神谷さんの奥様、かのこさんも合流する。

Twitterで、山城さんの保釈の様子を、ボク宛にメンションを送って実況してくださる方がいた。とても有難い。
※日付をクリックすると、実況の全てを見ることが出来ます。
「博治さんの保釈のこと、こっちの新聞に載りますかね」
「載らないでしょ、朝日と東京新聞が一段記事にするくらいじゃないかね」
そんな会話をしながら、とりあえず乾杯。

高円寺の居酒屋にて

「権力は山城さんの存在が怖いんですかね」
「そうだと思いますよ。今、辺野古は元気がない。100人位しか集まらない。でも博治がいれば300人になる」
でも僕は、その大城弘明さんの答えを聞いて考え込むのである。
さっき見た「SELECT!」という芝居で、沖縄の若者たちが示した過去の「暴動」に対する理解、しかし一方で、現代の「戦い」への疑問もまた彼らは語ったのではなかったか。

もちろん、そんな話ばかりしていては楽しくない。

昨夜に続いて、だから今夜も糸満高校時代の話は尽きないのである。
以前にもブログで話題にしたことがあるかもしれないが、M.A.P.三線教室の川崎仙子先生も糸満高校、なんとおふたりとの同級生。それだけでもびっくりなハナシなのだが、さらに今日は不思議な偶然が続く。

この度、川崎先生は、色々な事情があって、先日の発表会を最後に、ウチの教室の先生をお辞めになった。つまり、ある意味ウチの三線教室は存続の危機にあった。教師免許を持った「先生」がいなければ、安冨祖流の看板を掲げて教室を開くわけにはいかないのであるから。

ちょうどこの日、沖縄で宇夫方女史が安冨祖流三線の教師免許の試験を受けていた。「SELECT!」の本番中にその発表があった。幕が下りて、携帯の電源を入れると、合格したというメールが届いていた。ああこれで、どうにかこうにかウチの教室も、新たな展開を迎えることができそうである。コンクールレースからリタイヤした僕も、「宇夫方先生」の代稽古という立場で教えることも可能らしい。ちっともやりたいわけではないが。

今日のこの日に、宇夫方女史が沖縄で教師試験に合格というのも、やはり不思議な偶然だという気がする。
僕が弘明さんと初めてお会いしたのは、僕が三線のコンクールで沖縄に行った時のこと。今日はそれ以来二度目なのだけれど、ちっともそんな感じがしない。ボクはコンクールからリタイアすることになったわけだが、もしもリタイアしていなければ、僕もこの日教師の試験で沖縄に行っていたのかもしれないし、もしもそうだったら、この日大城さんと神谷さんと一緒に飲むことはなかったのである。

もちろん松村久美さんとお会いすることもなかった。松村さんと色々な話が出来たことがホントに嬉しい。沖縄のこともさることながら、村松さんは最近奄美に嵌っていらっしゃるようで、かくいう僕も、近頃なぜか奄美が気になっている。

永田浩三さんと、氏が奄美の本をお出しになる前にちょっと奄美の話をした。
島尾敏雄氏の御子息である伸三さんには、度々M.A.P.でお話をしてもらっている。
敏雄さんとミホさんの評伝「狂う人」は、近頃もっとも刺激的な本だ。
奄美の黒糖酒、西平酒造のせれなちゃんとは対バンを企んでいる。
最近知り合った東京演劇アンサンブルの松下重人さんは喜界島出身。
さらにはこの日一緒に飲んだ藤木さんのルーツも奄美。
神谷さんの奥さんのかのこさんも奄美の人。
そういえば今度M.A.P.でライブをする斉藤哲夫さんの奥さんも奄美の方。

まだまだ数え上げればキリがない。

こんな偶然の重なった日に、松村久美さんとお知り合いになれたこと、なんだか奇跡のようだ。

「今後ともよろしくお願いします」
「こちらこそ!」

コザ暴動ではなく「騒動」であるとか、いや「蜂起」というべきだと、金城実さんはじめ、多くの方たちから聞く。僕もそう思っていた。しかし今、誇りを持って「暴動」という人たちがいるのだと、松村久美さんに教わった。

そして僕は、若い沖縄の俳優たちの、現代の「戦い」への微かな疑問について、やっぱりずっと考え続けていたのである。
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