2017年12月08日(金)22時43分
キタコマ沖縄映画祭①「ハブと拳骨」
キタコマ沖縄映画祭2018 プログラム①
「ハブと拳骨」
(124分/2006年)監督:中井庸友
【出演】
与那覇良:尚玄
安城銀:虎牙光輝
安城杏:宮崎あおい
与那覇カミイ:石田えり
他
本土復帰前のベトナム戦争景気で沸くコザの街で…
1960年代後半、与那覇良(尚玄)は、三線の腕が立ち、時々BARで歌っているが、いまだに米軍基地から物資を盗んで小遣い稼ぎをしている遊び人であった。良の母、カミィ(石田えり)は、幼い頃に戦争孤児になった安城銀(虎牙光輝)と妹の杏(宮崎あおい)を引き取り、実子の良と分け隔てなく、厳しく、しかし愛情を込めて育てた。銀はAサインBAR(米軍から許可書を発行されている風俗店)の用心棒、いつの間にか暴力の世界に浸かりきっていた。そんなある日、買い物帰りのカミィが米軍のトラックに轢き逃げされる…

日時:①1月26日(金)10:30~ ②1月28日(日)13:00~
追加上映決定!
日時:2月5日(月)13:30~
会場:M.A.P.
【チケット料金】
前売り 1,000円(当日1,200円)
学生及び75歳以上 前売り 500円(当日700円)
※受付で学生証・保険証等を提示してください。
※ご予約を頂けば、前売り扱いにて、チケットを受付にお取り置きいたします。
11枚綴り 10,000円(1000円券×11枚)
⇒オフィシャルサイトのチケット購入ページ
【Facebookに投稿した文章をここに転載します】
「ハブと拳骨」の台詞にウチナーグチは使われていない。TVなどでよく聞かれる「沖縄訛り」もない。沖縄を舞台にした作品にとって、それはマイナス要素なのかどうか。
訛り?
馬鹿にした呼び名である。
多くの日本人が「沖縄の訛り」だと思っているモノは、実はウチナーヤマトゥグチというモノなのであって、「沖縄の言葉たち=シマグチ」とは全く違うものだということを、貴方たちは知っているのだろうか。
貴方たちの祖先が押し付けた日本語は、正しく壊れて、ウチナーヤマトゥグチとして軋んでいる。
冷たい標準語とやらで綴られた「ハブと拳骨」の世界、しかしだからこそ、普段笑いや温かさに覆い隠されている「見慣れない容姿の沖縄」が立ち上がり、そして我々は脅かされる。
もしかすると、これこそが沖縄の実相なのかもしれない…
石田えりと宮﨑あおいがいい。沖縄にこんな女性はいない!と拒否してみるのだが、最後には、いや、確かに沖縄でこんな女性に出会ったことがあるというふうに、我々の記憶が書き換えられていく。静かな波の如き尚玄の唄三線に、麻痺した皮膚感覚が繰り返し呼び覚まされて、これは夢ではないと思い知らされるのである。
そして…
日本の、つまりはこの俺の、そして貴方たちの本音が、ヤマトのヤクザによって語られるという、そのことの意味。暴力と侮蔑の場面は、だから極めてシュールなのだし、沖縄の優しさに魅せられた人々こそ、この映画によって、打ちのめされる必要があると、心から思っている俺がいるのだ。
今回の沖縄映画祭を、この「ハブと拳骨」から始めることの深き意味について、考え続けている。
これを見逃す手はない。
電話でのご予約・お問合せ:03-3489-2246(M.A.P.)
⇒Facebookのイベント
⇒Facebookの追加イベント
⇒総合案内記事へ
「ハブと拳骨」
(124分/2006年)監督:中井庸友
【出演】
与那覇良:尚玄
安城銀:虎牙光輝
安城杏:宮崎あおい
与那覇カミイ:石田えり
他
本土復帰前のベトナム戦争景気で沸くコザの街で…
1960年代後半、与那覇良(尚玄)は、三線の腕が立ち、時々BARで歌っているが、いまだに米軍基地から物資を盗んで小遣い稼ぎをしている遊び人であった。良の母、カミィ(石田えり)は、幼い頃に戦争孤児になった安城銀(虎牙光輝)と妹の杏(宮崎あおい)を引き取り、実子の良と分け隔てなく、厳しく、しかし愛情を込めて育てた。銀はAサインBAR(米軍から許可書を発行されている風俗店)の用心棒、いつの間にか暴力の世界に浸かりきっていた。そんなある日、買い物帰りのカミィが米軍のトラックに轢き逃げされる…

日時:①1月26日(金)10:30~ ②1月28日(日)13:00~
追加上映決定!
日時:2月5日(月)13:30~
会場:M.A.P.
【チケット料金】
前売り 1,000円(当日1,200円)
学生及び75歳以上 前売り 500円(当日700円)
※受付で学生証・保険証等を提示してください。
※ご予約を頂けば、前売り扱いにて、チケットを受付にお取り置きいたします。
11枚綴り 10,000円(1000円券×11枚)
⇒オフィシャルサイトのチケット購入ページ
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「ハブと拳骨」の台詞にウチナーグチは使われていない。TVなどでよく聞かれる「沖縄訛り」もない。沖縄を舞台にした作品にとって、それはマイナス要素なのかどうか。
訛り?
馬鹿にした呼び名である。
多くの日本人が「沖縄の訛り」だと思っているモノは、実はウチナーヤマトゥグチというモノなのであって、「沖縄の言葉たち=シマグチ」とは全く違うものだということを、貴方たちは知っているのだろうか。
貴方たちの祖先が押し付けた日本語は、正しく壊れて、ウチナーヤマトゥグチとして軋んでいる。
冷たい標準語とやらで綴られた「ハブと拳骨」の世界、しかしだからこそ、普段笑いや温かさに覆い隠されている「見慣れない容姿の沖縄」が立ち上がり、そして我々は脅かされる。
もしかすると、これこそが沖縄の実相なのかもしれない…
石田えりと宮﨑あおいがいい。沖縄にこんな女性はいない!と拒否してみるのだが、最後には、いや、確かに沖縄でこんな女性に出会ったことがあるというふうに、我々の記憶が書き換えられていく。静かな波の如き尚玄の唄三線に、麻痺した皮膚感覚が繰り返し呼び覚まされて、これは夢ではないと思い知らされるのである。
そして…
日本の、つまりはこの俺の、そして貴方たちの本音が、ヤマトのヤクザによって語られるという、そのことの意味。暴力と侮蔑の場面は、だから極めてシュールなのだし、沖縄の優しさに魅せられた人々こそ、この映画によって、打ちのめされる必要があると、心から思っている俺がいるのだ。
今回の沖縄映画祭を、この「ハブと拳骨」から始めることの深き意味について、考え続けている。
これを見逃す手はない。
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