2019年02月17日(日)22時55分
「ボランティア」を論理的に知る
ちょっと混んでいて(それはいいことだ!)、開始の1時半も回ってしまったし、それにそもそもハナからあまり行く気はなかったのだ。

「ボランティア」も、「市民活動」も好きではない。なんだか独善と偽善の匂いがする。つまり、俺は相当ひねくれているらしい。
定員20人。締め切り2月9日とあるのに、このチラシをこまえくぼの●●さんに貰ったのは、2月15日の「中央公民館のつどい」の会議の時だ。よっぽど人が集まっていないらしい。そりゃそうだろう。ひねくれた俺じゃなくっても、決して面白そうな話ではない。
でも逆に、いったいどんな人たちが来るのだろうという興味が沸いてきて、それで覗いてみることにした…
結局のところ、パネラー以外の参加者は7人程度、そのうち3人は知った方であった。どうやらバリバリとボランティア活動をされている方ではない。社会的な活動をされてはいる、でもボランティアではない。またある方は、無償で活動されているのかもしれないが、政治的な活動だ。たぶん、日本の政治的活動は、今日のテーマであるボランティアの範疇ではない。無償で選挙を手伝うことは、関係者はボランティアと呼ぶが、被災地に行って作業をするようなボランティアとは遥かに遠い。
それにだ、ボランティアすることに即時的に充足している方は、こういう講演会で、偉い先生の話を聞いてあらためてボランティアを知って考えて深めようなどとは思わないだろう。悩んでいる方は、きっとあくまでも現場の中で考えようとするだろう。いったいどんな人たちが来ているのか、要するに俺のような、ホントのボランティアとは程遠いタイプの人間が来るということなのかもしれない。
しかしながら、というべきか、だからこそというべきか、どうやら小生と同い年の枝見太朗氏の話は実に興味深かった。
欧米の場合、ボランティアの精神は、キリスト教的な神の存在に収束する。「隣人に対する愛」である。ところが、キリスト教とは縁のない日本人がボランティアに携わる場合、ボランティアとは何かについて、論理的な理屈が必要だというのである。ホントだろうか、実際にボランティア活動をしている日本人が、そんな論理的バックボーンを持ってやっているとは思えない。むしろ「隣人への愛」に近い精神を持っておられる。俺のような、ボランティアを斜に見ているような人間にこそ、論理的な理屈が必要なのではないか。
とすると、俺はマンマと枝見氏の術中に嵌ってしまったということだ。
さて…
(続きは次の日の呟きで)
【追記…翌日の呟き】
デビット・C・コーテン
— 高山正樹 (@gajumui) 2019年2月17日
社会が機能するために必要な三部門。
①社会の秩序を維持する権力者
②モノとサービスを提供する商人
③権力者と商人に圧力をかけ、権利を行使し責務を果たす市民
さて、③でいうところの市民の「責務」とは何か。数十年前のアメリカ経済学者コーテンが何を指して言っているのか僕には分からないが、枝見氏は、納税だとか遵法精神だとか、そうした義務を越え、もっと広い意味で捉えているらしい。
— 高山正樹 (@gajumui) 2019年2月17日
「外部」と聞けば、すぐに民間委託ということが思い浮かぶ。阪神淡路大震災の3年後、1998年に施行されたNPO法も、そうした大きな流れの中で成立した。しかし当初、ワケの分からない団体の税金を優遇するなどできないというのが大蔵省の見解だったらしい。権利と責務の両面が見える。
— 高山正樹 (@gajumui) 2019年2月18日
こまえくぼの業務を、市の職員で賄えば、職員ひとりにつき700万の予算が必要。指定管理業者に委託すれば、予算は三分の一で済む。重要なことは「委託」から「協働」へ。「委託」はあくまでも行政の指示のもとだが、そこを変えなければならない。官と民を同等に、ということ。(結局、同等が限界?)
— 高山正樹 (@gajumui) 2019年2月18日
制度も変わってきている。NPO法人は、許認可制から認証制へ。一定の条件を満たせば誰でも立ち上げることができる。ハードルはものすごく低くなった。しかし、その実態はどうなのか。ここで、市民の行政に圧力をかけ監視するという役割が問われることになる。
— 高山正樹 (@gajumui) 2019年2月18日
元々行政の業務だったものをその外部へ、それはNPOを含めた民間の法人に限った話ではない。いよいよますます個々ボランティアの役割が大きくなっている、という話へ。(こうして咀嚼してみて、給与支給できるNPOと個人のボランティアを繋ぐ論理的な回路が見えないことが気になり始めたボク。)
— 高山正樹 (@gajumui) 2019年2月18日
有償ボランティアとか、交通費くらいは欲しいとか、いろいろな考え方はあるだろう。しかし本来ボランティアとは、無償であるべきもの。一切の見返りを求めない。「ありがとう」という言葉は魔法の言葉だが、感謝の言葉がないと不安を持つならやめるべき。感謝の言葉さえも求めてはならない。本来は。
— 高山正樹 (@gajumui) 2019年2月18日
東京オリンピックのボランティアが「ブラック」とか言われているが、元来ブラックなボランティアなんてないのである。あの条件で、それでもやりたいと思う人がやればいいのである。やりたくなければやらない、それだけのことだと。だから皆さん五輪のボラに参加してみてくださいって、なんだかなあ…
— 高山正樹 (@gajumui) 2019年2月18日
問題。
「ありがとう」という言葉の反対はいったい何でしょうか?
Forではなく、Withへ。
— 高山正樹 (@gajumui) 2019年2月18日
それって、みんなで◯◯狛江のコンセプトですな。
にもかかわらず、利己から利他へ、さらには自己犠牲などという言葉が出てくると、いやいやちょいと待ってと言いたくなる。ちっとも論理的に整理などされてはいないではないか。ナショナリズムとパトリシズムの曖昧さとも共通点があるな、などとオレは思っている。
それから別の話。ボランティアと決めて始めたことを、中途で変えてはならない。嫌ならやめればいい。頼まれて仕方なくやっているボランティアなんて、害でしかない。どんなチラシが必要か、ホントに議論したのか。ホントに考え抜いたのか。
— 高山正樹 (@gajumui) 2019年2月18日
すっかり話があちこちになってしまった。
いったいチラシって何のことだ?
様々なことが、絡み合っているのだ。チラシについては、15日の記事と、ひとつ前の記事でちょっと触れた。
⇒ひとつ前の記事(裏にイベント全体の案内が載った紙を使えばいい)
⇒15日の記事(情報とデザインを両立させるということ)
本筋は、18日の、池上洋通さんの会に触れて呟いた呟きに続けることにする。
いずれにしろ、記事を改めよう。
【追伸】
チラシのことを考えていたら、こんなチラシが出来ました。
⇒その1(3月2日のイベント西河原)
⇒その2(3月6日の中央公民館のつどい)
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