2019年05月19日(日)20時17分
キタコマ沖縄映画祭2019 「まちかんてぃ」+「菜の花の沖縄日記」
キタコマ沖縄映画祭2019 プログラム⑰
「珊瑚舎スコーレ」2題
もう何年前になるのだろう。今は無き那覇のパラダイス通りにあったBar“土”で、やはり今は亡きオーナーのごうさんから、ヤマトから来た若い女性を紹介されたことがある。彼女はボクに「沖縄には字も書けないオジィオバァがたくさんいることを知っているか」と、唐突に聞いてきた。日本中にそういう人がいるとは知っていたが、特に沖縄で多いという認識がその時のボクになかったので、ボクは「知らない」と答えた。すると彼女は、いきなり怒り出した。「沖縄のこと、色々とやってるんでしょ、それなのにこんな大切なことを知らないなんておかしい」と。
ごうさんにしてみれば、きっと気が合うのではないかと紹介してくれたのだろうが、結果は惨憺たるものだった。ごうさんはちょっと困ったように、でも知らん顔してお客さんに出す水割りを作っていた。
沖縄戦のために小学校に行けず、読み書きが満足にできないオジイやオバアのために、彼女は殆どボランティアという安い時給で働いていた。その所為で、彼女は自分の生活が立ちいかず、食べるものにも事欠いているのだという。その晩も、彼女はごうさんに奢ってもらっているようだった。そういう彼女に対して、その時一緒にいたウチナーンチュの友人は、何故かひどく腹を立てていた。まず自分の生活をしっかりすることが先決だろう、それをしないで、正義感を振りかざし、沖縄のために何かをやっているみたいな態度のヤマトゥンチュが大嫌いなのだと、あとでボクに語った。
ボクは彼女に、「そうだね、勉強しなくちゃいけないね、でもさ、なんでもかんでも知るなんてできないよ。君にだって、きっと知らない沖縄のことがたくさんあるんじゃないのかな」と話したのだが、さてそのボクの思いは届いたのかどうか。
その彼女が働いていたのが、夜間中学「珊瑚舎スコーレ」だったのだ。
「まちかんてぃ」(上映作品No.19)
(ドキュメンタリー 47分/2015年)
制作:沖縄テレビ
みんな、ずっとまちかんてぃーしていた…

那覇市にある民間の夜間中学「珊瑚舎スコーレ」。通っているのは平均年齢76歳のお年寄りたち。戦争のため学びたくとも学べなかった子供時代。70年待ち続けた学校へ通う夢をかなえた人々の学園生活は涙と笑いにあふれている。だって、みんなずっと待ち続けていたんだから。
「菜の花の沖縄日記」(上映作品No.20)
(ドキュメンタリー 48分/2018年)
プロデューサー:末吉教彦、山里孫存
制作:沖縄テレビ
日本民間放送連盟賞
テレビ報道番組部門の優秀賞
第38回『地方の時代』映像祭2018グランプリ
心の距離を縮めたい―

石川県から沖縄の学校(「珊瑚舎スコーレ」※沖縄のことが学べるクラスもある。彼女は学びながら、オジイオバアの授業を手伝ってもいた)へ入学するためやってきた坂本菜の花さん(15歳)は、3年間、故郷の新聞コラムの連載「菜の花の沖縄日記」を書き続けた。希望の島で、15歳の少女がみた、リアル沖縄とは…。基地政策によって人々の暮らしが脅かされる沖縄の現実―、その中にあって希望を抱き生きる若者を追ったドキュメンタリー。
日時:①6月30日(日)13:00~ ②7月4日(木)10:00~
会場:M.A.P.
※6/30は、おきなわ物産センターのキッチンカーがやってきます。
午前11時からM.A.P.会場前のスペースで沖縄そばが食べられます。
数が限られていて、売り切れ次第終了ですので、お早目にご来場ください。
【チケット料金】
前売り 1,000円(当日1,200円)
※介助の方と御同伴の場合は、お二人で一人分の料金、またはチケット1枚
(M.A.P.会場なので車椅子の対応が出来ていません。お問合せください。)
学生及び75歳以上 前売り 500円(当日700円)
※受付で学生証・保険証等を提示してください。
※ご予約を頂けば、前売り扱いにて、チケットを受付にお取り置きいたします。
11枚綴り 10,000円(1000円券×11枚)
⇒オフィシャルサイトのチケット購入ページ
電話でのご予約・お問合せ:03-3489-2246(M.A.P.)
⇒Facebookのイベント
⇒総合案内記事へ
「珊瑚舎スコーレ」2題
もう何年前になるのだろう。今は無き那覇のパラダイス通りにあったBar“土”で、やはり今は亡きオーナーのごうさんから、ヤマトから来た若い女性を紹介されたことがある。彼女はボクに「沖縄には字も書けないオジィオバァがたくさんいることを知っているか」と、唐突に聞いてきた。日本中にそういう人がいるとは知っていたが、特に沖縄で多いという認識がその時のボクになかったので、ボクは「知らない」と答えた。すると彼女は、いきなり怒り出した。「沖縄のこと、色々とやってるんでしょ、それなのにこんな大切なことを知らないなんておかしい」と。
ごうさんにしてみれば、きっと気が合うのではないかと紹介してくれたのだろうが、結果は惨憺たるものだった。ごうさんはちょっと困ったように、でも知らん顔してお客さんに出す水割りを作っていた。
沖縄戦のために小学校に行けず、読み書きが満足にできないオジイやオバアのために、彼女は殆どボランティアという安い時給で働いていた。その所為で、彼女は自分の生活が立ちいかず、食べるものにも事欠いているのだという。その晩も、彼女はごうさんに奢ってもらっているようだった。そういう彼女に対して、その時一緒にいたウチナーンチュの友人は、何故かひどく腹を立てていた。まず自分の生活をしっかりすることが先決だろう、それをしないで、正義感を振りかざし、沖縄のために何かをやっているみたいな態度のヤマトゥンチュが大嫌いなのだと、あとでボクに語った。
ボクは彼女に、「そうだね、勉強しなくちゃいけないね、でもさ、なんでもかんでも知るなんてできないよ。君にだって、きっと知らない沖縄のことがたくさんあるんじゃないのかな」と話したのだが、さてそのボクの思いは届いたのかどうか。
その彼女が働いていたのが、夜間中学「珊瑚舎スコーレ」だったのだ。
(実行委員長 高山正樹)
「まちかんてぃ」(上映作品No.19)
(ドキュメンタリー 47分/2015年)
制作:沖縄テレビ
みんな、ずっとまちかんてぃーしていた…

那覇市にある民間の夜間中学「珊瑚舎スコーレ」。通っているのは平均年齢76歳のお年寄りたち。戦争のため学びたくとも学べなかった子供時代。70年待ち続けた学校へ通う夢をかなえた人々の学園生活は涙と笑いにあふれている。だって、みんなずっと待ち続けていたんだから。
「菜の花の沖縄日記」(上映作品No.20)
(ドキュメンタリー 48分/2018年)
プロデューサー:末吉教彦、山里孫存
制作:沖縄テレビ
日本民間放送連盟賞
テレビ報道番組部門の優秀賞
第38回『地方の時代』映像祭2018グランプリ
心の距離を縮めたい―

石川県から沖縄の学校(「珊瑚舎スコーレ」※沖縄のことが学べるクラスもある。彼女は学びながら、オジイオバアの授業を手伝ってもいた)へ入学するためやってきた坂本菜の花さん(15歳)は、3年間、故郷の新聞コラムの連載「菜の花の沖縄日記」を書き続けた。希望の島で、15歳の少女がみた、リアル沖縄とは…。基地政策によって人々の暮らしが脅かされる沖縄の現実―、その中にあって希望を抱き生きる若者を追ったドキュメンタリー。
日時:①6月30日(日)13:00~ ②7月4日(木)10:00~
会場:M.A.P.
※6/30は、おきなわ物産センターのキッチンカーがやってきます。
午前11時からM.A.P.会場前のスペースで沖縄そばが食べられます。
数が限られていて、売り切れ次第終了ですので、お早目にご来場ください。
【チケット料金】
前売り 1,000円(当日1,200円)
※介助の方と御同伴の場合は、お二人で一人分の料金、またはチケット1枚
(M.A.P.会場なので車椅子の対応が出来ていません。お問合せください。)
学生及び75歳以上 前売り 500円(当日700円)
※受付で学生証・保険証等を提示してください。
※ご予約を頂けば、前売り扱いにて、チケットを受付にお取り置きいたします。
11枚綴り 10,000円(1000円券×11枚)
⇒オフィシャルサイトのチケット購入ページ
電話でのご予約・お問合せ:03-3489-2246(M.A.P.)
⇒Facebookのイベント
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