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ガンバハル氏の二重の実験

いよいよ生ラジオドラマ。
題名は「ガンバハル氏の実験」
劇作家岸田國士の作品。

この作品の初出は1927年11月1日「文藝春秋」、初めての放送は同年12月29日、"五百円ドラマ"の第七回として放送された。"五百円ドラマ"とは、当時の著名な小説家に、500円(なんと現在の約100万円!)でラジオドラマの台本執筆を依頼したことから名付けられ制作されたシリーズ。日本でラジオ放送が開始されたのは1925年なので、放送開始からすぐのことである。

短編一本にこの高額な執筆料は、ラジオドラマが放送のコンテンツとして重要な位置を占めるだろうと、当時のNHKが確信していた証である。さらにNHKは、ラジオドラマ専門の俳優を養成して東京放送劇団を発足させた。これが声優の始まりとされている。

東京放送劇団、今も記憶に残る俳優たち…
加藤道子(1期生)、太宰久雄(2期生)、勝田久(3期生)、名古屋章(3期生)、黒柳徹子(5期生)、横山道代(5期生)、などなど。
(思い起こせば、僕が初めてギャラを貰ったのは、先日お亡くなりになってしまったが、お茶の水博士の声をやられていた勝田久さんの後釜を引き受けて主役をやらせてもらった舞台。その時の音楽を担当していたのが狛江のマエストロ榊原徹さんの義父、三木稔さんだった)
今でも有名なこの方々が活躍しだしたのは、「ガンバハル氏の実験」の放送よりずっと後のこと。当初は、歌舞伎役者や築地小劇場の俳優などがラジオドラマに出演したらしい。「ガンバハル氏の実験」はどうだったのかはよくわからない。

「ガンバハル氏の実験」はこれまで、テレビが始まった後も何度か放送されてきた。直近は1966年の6月1日、NHKのFM名作劇場。それから54年、第一回の五百円ドラマから数えればなんと93年の時を経て、ついに今夜、狛江のコミュニティーFMで放送されるのである!僕以外のほとんどの役者がリモート出演という実験であるから、ガンバハル氏の実験の「実験」には、二重の意味があるのである。

では、今回、生でぶっつけ本番という無謀な実験にお付き合いくださることになった俳優の皆様をご紹介しよう。敬称を省略させていただくこと、お許しあれ。

失敗すれば番組打ち切りとなるかもしれない。どうぞ皆さま、お時間がおありでしたら、ぜひお付き合いくださいませ。
高山正樹 拝

追伸。
諸ちゃんは、僕がアシスタントお願いねと言ったのを、普通に番組のアシスタントをやるんだと思って気軽に引き受けたのだが、まさかのアシスタントという役だった、学芸会しか出たことないのに!と言っている。





名古屋ちゃんも…
「最高でした!!ぜひまたご参加お願い致します♪」
…とコメントしてくれた。
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