2009年02月14日(土)23時50分
あやしい朗読会のご報告
※本記事は、2月20日に画像が届き、その日にアップしました。
わたくし高山正樹は、ある朗読会に出演いたしました。
⇒朗読会の告知記事
朗読会の会場“ばくだん畑”のママさんが撮影してくださいました。サイズを小さくして送っていただいたので、ちょっと見にくいかもしれませんが御容赦を。
まずは伊達さんと河崎さんの舞台の様子です。
伊達さんは泉鏡花の「海異記」を、河崎さんは渋澤龍彦の「女体消滅」をお読みになりました。うーん、怖い……

そして休憩。
そのあと、矢内のり子さんの江戸川乱歩「人でなしの恋」の朗読があって、わたくしが最後。
なんで僕がトリなんですか、他の皆さん御三方とも、朗読の世界では華々しい経歴の持ち主、その方々を差し置いてトリ取るなんて、勘弁してくださいと申し上げたのですが、もうプログラムに書いちゃったからだって。
プログラムの内容はこの記事下部の「続きを読む」からご覧ください。
そして…

え? いったいお前は何をしちょるのだ、ただBarで飲んでるだけではないのかと、不信に思われる向きもあるかと存じますが、いえいえ決してそうではございません。お客様に、わたくしめの朗読を聞いて頂いているのでございます。
(確かに、ほんとに飲んでいましたが。)
この記事下部の「続きを読む」でプログラムを見ていただければおわかりいただけるのですが、今回の朗読会は、シリーズで、今後毎月一回のペースで5年間、なんと怪談ばなしを100本やってしまおうという前代未聞の企画。
この日もすでにお客様は一時間半近く、おどろおどろした世界を聞かされているわけで、少しばかりお疲れになっているのではないかと心配したのでございます。で、急遽ちょいとひねりを加えてしゃべってみようと思い立ったのです。
行きつけのBarに入って、カウンターに座ると、ウィスキーのグラスとチェーサーが運ばれてくる。そこにはホッチキスで留めた数枚の紙切れが置いてある。
「ママ、何これ。え?、おもしろいから読んでみてって?、どれどれ……、えーと……、『蜘蛛』…、遠藤周作か…」
男はおもむろに、ぶつくさとそれを読み始める……
まあ、こんな感じで始まります。“ばくだん畑”のお店の雰囲気を生かした思いつき。そんな突然の身勝手を、好きにやらせてくださった主宰者の松田建仁さんと、わたくしのお遊びに快くご協力くださったママさんに感謝であります。
お話しの内容は、東京は四谷の怪談会に招かれて、渋々やってきてはみたものの、やはり退屈した遠藤周作氏らしき男が、自分の体験談をとっとと済まして世田谷の成城まで帰るのだが、あいにくの雨でなかなか車がつかまらない、そこへすっと寄ってきた一台のタクシー、顔を出したのは先ほど怪談会で見かけた男、どこまでお帰りですか、私は喜多見なのでどうぞお乗りください、これは助かったと同乗することになった。

はたして、この朗読会こそがその怪談会であったのか、現実と小説の虚構の世界の区別が、いつしか分からなくなる… なんてね、そこまでいけばおもしろかったわけですが。
そして、喜多見に帰るその男は、実は人の血を吸う蜘蛛だった(?)という話。
(というわけで、正月の歌舞伎の「土蜘蛛」をミステリーにしていたわけです。分かりにくくてごめんなさい。)
話し終わって、ママに、「喜多見まで帰るからタクシー呼んで」と声を掛けたところをきっかけにして、スッと明かりが落ちて終わりという演出を、しゃべりながら思いついたのですが、照明の打ち合わせをしていなかったので諦めました。
というわけで、第2回にも、わたくし出演させていただくことになっております。チラシなど仕上がり次第、こんどはきちっとここで告知いたしますね。
因みに、会場で会場にて“おきなわおーでぃおぶっく”のCDを販売してみました。
さて、次回は…
告知記事は別途記事にて。
⇒http://mapafter5.blog.fc2.com/blog-entry-4752.html
この会は、これから百話まで続きます。ぜひ毎回続けてお越しください。
わたくし高山正樹は、ある朗読会に出演いたしました。
⇒朗読会の告知記事
朗読会の会場“ばくだん畑”のママさんが撮影してくださいました。サイズを小さくして送っていただいたので、ちょっと見にくいかもしれませんが御容赦を。
まずは伊達さんと河崎さんの舞台の様子です。
伊達さんは泉鏡花の「海異記」を、河崎さんは渋澤龍彦の「女体消滅」をお読みになりました。うーん、怖い……
そして休憩。
そのあと、矢内のり子さんの江戸川乱歩「人でなしの恋」の朗読があって、わたくしが最後。
なんで僕がトリなんですか、他の皆さん御三方とも、朗読の世界では華々しい経歴の持ち主、その方々を差し置いてトリ取るなんて、勘弁してくださいと申し上げたのですが、もうプログラムに書いちゃったからだって。
プログラムの内容はこの記事下部の「続きを読む」からご覧ください。
そして…
え? いったいお前は何をしちょるのだ、ただBarで飲んでるだけではないのかと、不信に思われる向きもあるかと存じますが、いえいえ決してそうではございません。お客様に、わたくしめの朗読を聞いて頂いているのでございます。
(確かに、ほんとに飲んでいましたが。)
この記事下部の「続きを読む」でプログラムを見ていただければおわかりいただけるのですが、今回の朗読会は、シリーズで、今後毎月一回のペースで5年間、なんと怪談ばなしを100本やってしまおうという前代未聞の企画。
この日もすでにお客様は一時間半近く、おどろおどろした世界を聞かされているわけで、少しばかりお疲れになっているのではないかと心配したのでございます。で、急遽ちょいとひねりを加えてしゃべってみようと思い立ったのです。
行きつけのBarに入って、カウンターに座ると、ウィスキーのグラスとチェーサーが運ばれてくる。そこにはホッチキスで留めた数枚の紙切れが置いてある。
「ママ、何これ。え?、おもしろいから読んでみてって?、どれどれ……、えーと……、『蜘蛛』…、遠藤周作か…」
男はおもむろに、ぶつくさとそれを読み始める……
まあ、こんな感じで始まります。“ばくだん畑”のお店の雰囲気を生かした思いつき。そんな突然の身勝手を、好きにやらせてくださった主宰者の松田建仁さんと、わたくしのお遊びに快くご協力くださったママさんに感謝であります。
お話しの内容は、東京は四谷の怪談会に招かれて、渋々やってきてはみたものの、やはり退屈した遠藤周作氏らしき男が、自分の体験談をとっとと済まして世田谷の成城まで帰るのだが、あいにくの雨でなかなか車がつかまらない、そこへすっと寄ってきた一台のタクシー、顔を出したのは先ほど怪談会で見かけた男、どこまでお帰りですか、私は喜多見なのでどうぞお乗りください、これは助かったと同乗することになった。
はたして、この朗読会こそがその怪談会であったのか、現実と小説の虚構の世界の区別が、いつしか分からなくなる… なんてね、そこまでいけばおもしろかったわけですが。
そして、喜多見に帰るその男は、実は人の血を吸う蜘蛛だった(?)という話。
(というわけで、正月の歌舞伎の「土蜘蛛」をミステリーにしていたわけです。分かりにくくてごめんなさい。)
話し終わって、ママに、「喜多見まで帰るからタクシー呼んで」と声を掛けたところをきっかけにして、スッと明かりが落ちて終わりという演出を、しゃべりながら思いついたのですが、照明の打ち合わせをしていなかったので諦めました。
というわけで、第2回にも、わたくし出演させていただくことになっております。チラシなど仕上がり次第、こんどはきちっとここで告知いたしますね。
因みに、会場で会場にて“おきなわおーでぃおぶっく”のCDを販売してみました。
お後がよろしいようで。って落語会じゃないってば。

(文責:高山正樹)
(文責:高山正樹)
さて、次回は…
告知記事は別途記事にて。
⇒http://mapafter5.blog.fc2.com/blog-entry-4752.html
この会は、これから百話まで続きます。ぜひ毎回続けてお越しください。
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Comment
ばくだん畑・ママさんありがとうございました。
高山さん、朗読会の内容をこれだけのせて頂いて感謝です。
ママさんのお話では、「今度はお友達を連れて行きます」と翌朝に電話をくださった方がいたそうです。
高山さんの演出は、私達朗読家がなかなか出来ない技です。
私なんかがやっても様にならないかも知れませんが、何か出来ないものかな?と企んでおります。
「喜多見まで帰るからタクシー呼んで!」まで考えていらっしゃったのですね。
それではママさんも演技レッスンが必要でしたね。
グラスをスッと出したシーンは自然でした。ママさんて芝居心のある方のようです。
第一夜にご来場頂いた方々に感謝しています。
「心の朗読」・・・この先ずっと大切にしていきたいです。
いや、高山さんの朗読が色物だったというわけではなく……。(もはやリカバー不可能ですか)
寄席のようにお客様が飽きないような会にしなければいけませんね、今後も。
朗読を嫌がる役者が多い理由が、少し解ったような気もします。なんかやりたくなっちゃうんですよね。それをしないと、手抜きしてるみたいで、お金もらえないのではないかと、これ、職業上の性なのかもしれませんねえ。
実はこの7月に、このシリーズでの出演依頼を頂いていて、ママさんに再開するのを楽しみにしていたのです。
ばくだん畑のママさんのお具合がすぐれないというお話は伺ってはいました。でも7月の会にはきっとお元気になったママさんにお会いできると思っていたのです。ところが……
ママさんがお亡くなりになられたという突然の連絡がありました。ただただ驚いております。そして、とても悲しいのです。この時と、次の会の時と、たった2度しかお会いしていないのですが、ママさんの笑顔が忘れられません。
心からご冥福をお祈りいたします。
このM.A.P.after5というブログを開設してから、いったい何人の方を見送ったのだろう……